第七百二十九話
「――112小隊が消失――え?!214も?!次は104ッ!!上空からの攻撃じゃない?!地上に敵がいます!!」
「チィ、想定の最悪が現実になったか。捕捉できたか!」
「レーダーでは無理ですがアンダーグラウンド・ソナーで大体の把握できて――あ、観測していたホバートラックの反応がなくなり敵をロスト」
「くっ――」
指揮官は悩んだ。
地上に敵がいるなら索敵、捕捉後、数に任せて包囲殲滅。物量に優る連邦が得意とする戦術だ。
しかし、現状は空を制され、弾幕でなんとか押し留めている(と思っているが攻撃的ではあるが囮)ところに地上にいるであろう敵への対応に戦力を割けば弾幕が薄くなり突破される恐れがある。
だからと言ってこの短期間での損害から鑑みるに相手の数はともかく凄腕か新型MSの可能性が高く、それを自由にさせるなど、被害が拡大し、やはり戦線が保てない。
「――全ての予備戦力を回して地上の敵を殲滅せよ」
「了解しました」
一瞬の躊躇後、すぐに指示を出す。
敵の数がわからない、位置すら定かではない状態では予備戦力の投入は無駄が多い。
位置がわからなければMSで索敵から行わなければならないし、数がわからないため適切な戦力を割くことが出来ない。
しかし、シルメリアはなんとか抑えられている。
それなら不確定要素しかない地上の敵に全ての予備戦力をぶつけて混乱を早期収束させることを優先すべきだと決断した。
「1つ、2つ――3つ!」
3つの閃光が走り、遅れて爆発も同数起こる。
「アムロさんマジTUEEEE」
「なんかプル達とは違った強さだよな」
「シミュレーションの時と全然反応速度が違う」
殺気飛び交う戦場において、ニュータイプパイロットの動きが変化するのは当然だが、アムロの動きは格段に違っていた。
「実戦だとやっぱり違うね」
「見ててキモい」
「まぁ私達とは戦い方が違うものね……そもそも地上で戦ったことなんてほとんどないんだけど」
ちなみプルシリーズ3人は専属でMDを動かしているだけでこの場にはおらず、ステルス揚陸潜水艇内から操作している。具体的には僚機としてファースト(ガンキャノンヘッド)3機と空中支援及びステルス揚陸潜水艇の護衛にシルメリア6機を操っている。
アムロの戦果を見て騒いでいるジュドー達だが、彼らもプルシリーズのサポートを受けながらも戦果を上げていく。
