初の戦闘シーンです。うまく書けているといいのですが…。
それとあとがきのところでお知らせがあります。
五話
という訳で早速VFの開発に取りかかる。といっても設計図とかはもうできてるから第一世代はすぐ作れるんだけどな。
ちなみにISにならってVFも世代で分けている。取り敢えず第一世代の目標は「可変戦闘機システムの基礎完成」だ。生命保護と運動性の向上のためISからPIC、絶対防御、ハイパーセンサーも流用する。
さて、完成した。流線型でありながら、やや無骨な白い機体を見て、取り敢えず俺は一息。
「ま、最初だしこんなもんかな」
「いや、ISから絶対防御とPIC流用してるのに反応それだけですか!?ハイパーセンサーは分かりますけど!」
何を言うかアップル研究員(性別、男。独身22歳、童顔が悩み)。常識にとらわれ過ぎだぞ。
ああ、そうそう。動力源は以前作った熱核タービンエンジン。武装は取り敢えず実弾ガンポッド、ミサイル、レーザー機関砲だ。というか、元々はこれを作るために熱核タービンエンジンは作られたのだ。
「さて、じゃあ模擬戦するか!」
「何平然とキャノピーに入ってるんですか!?今日は上層部の人たちが来る日ですよ!?…っていうかいつの間にパイロットスーツ着てるんですか!?」
「え、だって俺これのテストパイロットも兼任してるし」
「もうやだ何この人!」
アップル研究員の絶叫をスルーしてキャノピーの中に入りシステムを立ち上げる。模擬戦の相手はIS…第二世代のアラクネだ。無人のISは存在しないので、人間同士の戦いとなる。
さて、ここから始まる。
俺の
CEOや、米軍の上層部が見守る中俺は第一世代可変戦闘機試作YF-0『リベリオン』を…ISだけしか無いこの世界への反逆の証を…
発進させた。
ここは高空域。雲以外、遮るものは何も無い世界。
(…まずは一当て)
自分にそう言い聞かせ、ファイター状態のまま突っ込み、ガンポッドを連射。予想通り、アラクネはひらりと左側にかわし、こちらに八脚の装甲脚による八門の実弾の連射を浴びせてくる。
ならば、と俺は即座にファイターからガウォークへと変形させ、スラスターを後ろから下へと動かすことで急上昇。一瞬で視界から消え去って敵が困惑している間にさらにバトロイドへと変形。下にいるアラクネに向き直り、頭部に搭載されたレーザー機関砲を敵へと向け、手に持ったガンポッドとともに叩き込んだ。
ズガガガガガガッッ!!!
凄まじい音を立てアラクネの装甲を削る。八脚の内、二脚は使い物にならなくなった。
(これでだいたい30パーセントは削ったか…?)
計算しつつも行動は止めない。アラクネは激昂したようにこちらへと突っ込んできた。
形態をガウォークへと戻し、ガンポッドで迎撃しつつ後退。アラクネが足を止めたところで、即座にファイターへと変形し、圧倒的な速度で振り切りもう一度向き直る。
これで、仕切り直し。
Side イーリス・コーリング
成功者の人生を歩んでいると思っていた。このアラクネを駆る日ももうあまり長くなく、次に開発される第三世代機にも操縦者として乗れると聞いていた。ナタルや他の代表候補と共にISの操縦技術を研磨し合う日々。全てが充実した人生だと思っていた。
…だから調子に乗っていたのだろう。新しい戦闘機が開発され、それの模擬戦相手に指名された時、勝てると信じて疑わなかった。
ISはこの世界で最強の兵器だと、『白騎士事件』の時、ヒーローのように現れた白騎士を見て、憧れて、思い込んでいたからだ。
「…その結果がこのザマかよ。ったく笑えるぜ」
自嘲するような笑みを浮かべた。
あの時……最初にダメージを喰らった後、「舐めるな!」と絶叫しながら突っ込んだことを思い出す。舐めていたのはどっちだ。あいつは行動でもって「舐めるな」という思いを叩き込んできた。
……だから、もう油断しない。
自分の状態を確認する。
シールドエネルギーは60%弱。装甲脚は残り六脚。それに対して相手はほぼ無傷。
かなりの不利だ。だが勝機はある。
勝機がある限り絶対に諦めない。
なにより、
「こんなハンデで勝てねぇで、国家代表になんざなれるか…!」
さあ、第二ラウンドだ。
はい、ここで国家代表のイーリスさん登場です。このときはまだ代表候補ですが。ナターシャだと手心加えたように上の人に勘違いされるかもしれませんし。
次回へ続く。
それとお知らせですが、VFのペットネーム…マクロスFの方で言うと「メサイア」「ルシファー」などがそれに当たりますが、それを募集したいと思います!ISの要素を取り入れて若干…いやかなりVFも変わってしまいましたから!ありましたらメッセージのほうに送ってください!よろしくお願いします!