ネタ回です。新キャラ?です。これで使われたネタ全部解る人、友達になって下さい。
閑話 ある日の発明風景
ここは俺のラボ。一人で趣味で色んな物を作って楽しむための家。設計図とかどこにも無い
時たまナタルさんやイーリとかが遊びにくるが皆見た時の反応は同じ。絶句して、楽しんで、苦笑しながら帰る。ついでに言うとISが襲ってきたりしない限り何とかなるようなシェルターに覆われており、内部には魔王の城もかくやと言わんばかりの無数のトラップを仕込んである。
「いよっしゃぁぁぁあ!で、できたぁー!」
目の前にある、電子ピアノよりやや大きな感じの、白と黒の鍵盤を備えた機械を見て俺は喜びの声をあげた。
横にある蒼い結晶体が点滅しながら声を発する。しょうがなさそーに。どうでもいいと言った感じで。
『こんどは何を作ったんですか』
「ふふふよくぞ聞いてくれたエーネ!」
くるりとターン。ファサリと髪をかきあげる。満面の笑みで告げる。
「これぞ、単独の人間が楽団規模の演奏をする事を可能にする、楽器を超えた超楽器!名付けて」
『
台詞をつぶして聞いてきたエーネにがっくりと膝をつく。
「……なんでわかったの?」
『元ネタの
さらりと答えられた。
「メタすぎる…つか厳しすぎない?」
『あなたの『外付け良心回路』ですから』
「俺の良心ってそんなに性格悪いのか!?」
あれこいつ最初からこんな性格だったっけーと、取り敢えず思い出してみる。
それでは回想スタート。
あれは第二世代の設計が終わって一段落ついてた時の事。
会話の相手と計算、電子作業の手伝いが欲しいなーと、俺は考えた。別に無くても構わないがあった方が便利だし。
そう考え、「よし、AIを作ろう」と思い立った。規格外仕様で最高性能な、俺だけのスーパーサポートAIを。
取り敢えず持ち運び便利な小型にした上で、あらゆる機械にアクセス可能にした。ISのプライベートチャネルとかはさすがに無理みたいだが。で、性格はメイド。完全で瀟洒なメイド。そのはずだったのだけど、次の行為が失敗だった。
一夏がおらず、アップル研究員が未熟だったので、
AIにツッコミの才能を求めてしまったのだ……!
取り敢えず『名前を決めて下さい』というので、いろいろ考えてみた。
「じゃあレイジン…」
『私は砲撃をぶっ放したりしません』
「じゃあバル…」
『リリカルから離れて下さい』
「P-0…」
『アニメ化がうれしいのはわかりますがそれも駄目です』
「R2…」
『ピポパポ言うことしかできない粗悪品と一緒にしないで下さい』星の戦争大好きっ子にケンカを売った。
「ラス…」
『『ミサカはミサカは』とかいう痛いキャラ付けはお断りします』禁書ファンに喧嘩を売った。
「じゃあガブ…」
『私は黒くありませんし黒ウサギだと他とかぶります』ごもっともだがなぜ解る。
「パラ…」
『まだしゃべってすらいませんしイヌッコに伝わる聖剣に意思があるかどうかも微妙です』同上。
「デル…」
『しゃべればいいというわけでもありませんし話言葉が田舎っぽいです』
「イリ…」
『私をあんなはっちゃけたキャラにしていいんですか?確実に誰も止められませんよ』
「さく…」
『あなたの無きに等しいカリスマをブレイクしても意味ないです』
「チャチャゼ…」
『斬り殺しますよ?』
「マリ…」
『私はまだゼロ歳ですしあんな十七歳の皮をかぶったおばさんと一緒にされたくないです』色んなものを敵に回した。
「きり…」
『妹キャラをAIに求めるんですか?キモいです』妹萌えを敵にまわした。
「ああ、もう、じゃあ『エーネ』!」
『……いいんですね?』
ゾクッ!
何かミスったような気がしたが男に二言は無い。頷いた。
『解りました、ではこのエーネ、『桜井和人の外付け良心回路』としてあなたに全力で仕えさせていただきます』
回想終了。
「元々こんな感じだったな…」
結局のところ、「ツッコミ」と「完全で瀟酒」が混ざった結果、変な化学反応を起こして「毒舌・ボケ潰し」になったのだ。
まあ仕事のフォローとかはきっちりこなすし、こういう会話も楽しいと感じる自分がいた。
『マゾですか?マゾですね、キモいです』
「やかましいわ!」
『それにしても』
「あん?なんだ?」
『どうしてラノベや漫画のアイテムばかり作ろうとするんですか?もっとすごいものを自分で作ればいいのに。……もしや、それほど発想力が貧困なのですか?』
「違うっつーの!」
疑問しつつも毒舌なエーネに抗議。うん、今日も平常運転。で、答えを考え始めた。カードを読み込ませる事でそのカードに描かれた英雄……剣士(セイバー)、槍兵(ランサー)、弓兵(アーチャー)、騎兵(ライダー)、狂戦士(バーサーカー)、暗殺者(アサシン)、魔術師(キャスター)の
「いくらチートでも作れないものはいろいろあるからな。限界に挑戦してみたいんだよ。ついでに言うと、限界だと思っていたところを超えたものを自分のアイデアで作れたら最高だな。そういう意味だとお前はほんとに良かったかもしれない。ほんとにAIの限界突破できたような気がするしな」
『…そうですか』
「ああ」
俺が手がけた最高のAIは、照れくさそうな声だった。
『まあ確かにそのうち、妄想が限界突破して二次元少女を三次元に引っ張りだす発明とかしそうですね』
「既にお前の性格の悪さが限界突破してるがな!台無しだよホントに!」
やっぱりこういうのがないと肩が凝ってしまうと思うのは俺だけでしょうか。
そしてエーネさん平然と次回から参加します。多分。仕事モードの時はまじめです。多分。
感想誤字脱字等あればよろしくお願いします。
本編まであと、少し……。