宇宙とかVFとかISとか。
十話
第二回モンド・グロッソから一年。
あのとき以来、本格的なISとVFの連携訓練が行われるようになり、それをフィードバック。最新の技術も取り入れ、試作機から大幅にその能力を上昇させた。
大きな変化と言えば、
もっとも、PPBの連続展開時間はまだ一秒もないので、非常に使いどころが限られ、一度展開するとしばらく展開できないという欠点もある。
EX-ギアの搭載は万が一パイロットが脱出しなければならない時の生存率の向上だけでなく、機体の遠隔操作と、バトロイド、ガウォーク時の手足の動きのトレースを可能にした。操作性がさらに向上した訳だ。もっとも、EX-ギアをうまく操作する訓練も追加されて増加気味の『アインヘリヤル』諸君はかなりつらそうだったが。…というかあれはきつい。ましてや動力なしで重たいあれを動かすとかますますきつい。IS操縦者との訓練量の差がますますひどくなった。
武装面は両翼の付け根についていたビーム機銃を口径を増やして機関砲に変えただけだ。
まあそんな感じでVF-3「
『なんでイタリア語なんですか?』
「イタリア系移民の研究員が『これがいい!』ってさ。未知なる道を切り拓くって感じで」
『シアンディーム・エクシードですね、解ります』
火星、月領有についての問題は未だに解決していないが、だんだんと目処がついてきたと大統領(女性、最近夜神さんのような笑みが板についてきた)は語る。
「もう南アメリカはこちらについたし、搦め手……根回ししてアフリカ諸国やオーストラリアを味方に付けるわ。フフフ……これで残るはEUと中国及びその周辺国のみ…!」
なんかもうかなりおっそろしいことになっているが俺は気にしな……
『あなたが蒔いた種でしょうに』
……気にしないったら気にしないのだ。
そういえば一夏の方はというと、なんでも中学に上がった時に五反田弾という友達ができたそうだ。
…それにしても『弾』ねえ……。一度どっかに行ったら戻ってこなさそうな名前だな。
『
…もうちょっと突っ込みに愛を込めてくれよエーネ。
そういえばあいつ、弾の妹がなついてくれないとか言ってたな…もげろ。というか確か設定上は俺も早乙女アルトのイケメンフェイスのはずなんだが……。
『面が良くてもイロモノは所詮イロモノなので、常人からすれば恋愛の対象にならないのでは?』
「……まるで俺が狂人であるかのように言うんだな」
『客観的に考えて、結晶体にぶつぶつ話しかけている人間は常人に見えますか?どうですか狂人』
「
さて、まあ当然のことだが第二世代が完成し配備と運用が始まったという事で、日夜うちの部門は第三世代開発のためのデータ取りとしゃれ込んでいる訳だ。
そして部門長たる俺はそれを纏めるのが仕事のはずだが、エーネがいてくれるおかげでいつもすぐに終わってしまう。無論この仕事は軽視していいものではないがなんかこう……、
『暇なんですね』
「そうか、ならこちらの仕事を君に任せよう」
……え?
いつの間にかCEOがにやにやしながらこっちを見ていた。
「ハロー、カズ!今日からしばらくよろしくね!」
「ええ、はい、よろしくお願いしますナタルさん……」
「どうしたの?居心地悪そうな顔して」
「居心地悪いんですよ肩身が狭いんですよここにいる男俺一人じゃないですかそれぐらい察して下さい!」
心の叫びだった。
「大丈夫。君、ここにはよく出入りしてたでしょ?VF作る時に」
「そうよ。みんな言ってたわよ?『あの子次いつ来るかなー』って」
「……俺はここのマスコット的存在なんですかキリカさん?」
「……もう。そんなにお姉さん達と一緒にいるのはいや?ひょっとして年下属性って奴?」
「ナタルさんどこでそんな言葉覚えたんですか!?」
はい、今の会話で現状はお解りいただけたでしょうか?
簡単に言うと、第三世代IS『
もちろん、ISを模倣したシステムの構築等もした事があるのでIS本体についても手伝う事はできるが、俺が頼まれたのは武装関係だった。
武装の方でISの戦闘スタイルが決まるのでかなり重要だし、VFの装備関連もテストパイロットと開発者両方の側面から見ているので、アドバイザーを頼まれた。
初期は広範囲殲滅か一点突破かで荒れた。
で、軍用ISという事もあって広範囲殲滅がよかろーとアドバイスしたら何故かあっさり通ってしまった。操縦するはずのナタルさんも
「カズってふざけたりする事も多いけど、開発の時は真剣だからね」
と、めちゃくちゃな勢いで信頼されていた。
まあそう言う訳で殲滅用に多数のエネルギー砲門をつけた翼、『
あの
だだっだっだだん!だだっだっだだん!
『ターミネーターですか』
ちなみに作者はグレイセスやってません。PS3とか持ってません。やってみたいなー。
ターミネーターも実はしっかり見てる訳ではないですし。
次回予告(嘘)
「少し頭を冷やしてやろう」
「きゃあああああああああああああ!」
「ナタルううううううううううう!」
感想誤字脱字等あればよろしくお願いします。