第8話
ファンサービスに命を掛けるか?
おはようございます。
ツアイツです。
今朝は久々に幸せなぱぷぱぷ状態から気持ちよく目覚め朝の挨拶をしています。
エーファ嬢が添い寝専用下着改でギュッとしてくれています。
この下着どんどん布の面積が減っていませんか?
サービスですか?
そうですか。
執筆活動も落ち着き劇の方も魔法関係はアルミンさんとユリウスさんに任せ本職?
の声優達も教育し僕の手からやっと離れました。
暫くはリッテン先生と魔法の訓練に勤しみ地力を付ける事に専念しようと考えていましたがとんでもない手紙を携えた密使が来ました。
拝啓
貴方の素晴らしい本に感動しました。
我が妻と二人の娘の為に先生のお力をお借りしたく筆を取った次第です。
聞けば先生は巨乳の担い手として畏敬と尊敬を集めていらっしゃる。
そこで貧乳で嫉妬深いしかも凶暴な妻とまさに今が婚期なのですが貧乳でキツイ性格の為中々縁談の纏らない長女について先生のお力で胸を豊かに情と思いやりも豊かな女性として教育して欲しく…
勿論新作の執筆でお忙しいとは思いますがこれもブリミル様と巨乳の神の思し召しと思いなにとぞお力をお借りしたい所存であります。
私自身も貴族としての雑務に追われ中々時間が取れませんが一度調整をし直接先生のお話を聞きしたいと願います。
過去に誤解が有ったかも知れませんがここは巨乳を愛する独りの先生のファンとして宜しくお願いします。
ウチもそれなりの防諜機関を持っているがそれを掻い潜り届けにきた目の前に跪く男に手紙を読み終えてから声を掛けた。
「この手紙の内容は知ってるの?」
「はい。
内容を理解して頂いた上でお返事を貰ってくる様に命令されています」
「うちはツェルプストー家と懇意にしてるので政治的にもそちらに手を貸すのは不味いんだけど」
「同好の士として過去の事は水に流して協力をお願いしたいと申しておりました。
またお礼に関しては最大限努力するとも聞いています」
原作を知る者としては最早手遅れとも思うのだが…
あのヴァリエール公爵が巨乳信奉派で有るなら協力はしたい。
しかし母親と長女と三女には会いたくは無い。
さてどうするか?
「私としても同好の士であるヴァルエール公爵のお力にはなりたいと思います。
しかし立場が許さない。
なので苦肉の策としてどこぞの密偵が我が屋敷に忍び込みこの秘伝の書の写本を盗んでいった。
そういう事にして下さい。
貴方に泥を被せてしまいますが」
「わが身も巨乳に捧げた身。
ご心配なく。
若も烈風の騎士姫などと言う貧乳の小娘に籠絡されて……
幾ら若き時に共に活躍し数々の武功を立てたとは言え当時でさえ男装し男と見間違う胸をしていれば将来性の無い事などわかろうに……
しかも結婚し尻に敷かれねば今頃はトリステイン一の巨乳屋敷になっていたかもしれぬ物を……
おいたわしや」
なんか危険な単語がデテキタヨウナ?
ボクハシリマセンヨ……
「同士にお伝え下さい。巨乳への道は険しく日々の努力が実を結ぶのです。
その奥方とご息女に毎日努力する様に本当に伝えられますか?」
「あの胸がスカスカでプライドの高い女達では苦労はすると思いますが必ずその様に伝えます」
「私見としては手遅れと思いますし胸が豊かになっても性格は変わらないとも思いますが頑張って下さい」
「……有難う御座います」
「それとこれはまだ世に出してない私の新作ですが私のファンに渡して下さい」
そう言って新しい境地を開くべくハルゲニア風に金持ちの貴族が下級貴族や平民の美しい娘達を引き取り自分好みの淑女に教育していく。
やがてその中の1人の娘と真実の愛に目覚める
「マイフェアレディ」
ハルケギニア版を手渡した。
しかし密偵は私もこの作品を早く読みたいが主人の手に渡ればそれは難しいだろうと寂しそうに呟いた。
なので風のスクエアが知り合いに居るなら本を持って偏在して貰い本物を主人に渡せば良いのでは?
と教えた。
その発想は無かった。
流石ですな。
と酷く驚いてそして嬉しそうに去っていった。
しかしプライドの高そうなあの二人が素直に話を聞くとは思えないのだが……
原作では貴族の中の貴族みたいな厳しい感じのオッサンだったが実情は恐妻家で浮気も許されないなんで悲惨だな。
今度18禁本でも書いて送ってあげようと心に決めた。
すっかりその事を忘れていて3ヶ月が過ぎた頃に先の密偵が再び現れた。
所謂結果報告とお礼だがやはり結果的に最初に夫人にお願いしたら半殺しにされ長女にお願いしたら野良犬を見る様な目で見られ暫く口も利いて暮れなかった……と。
しかし使用人特に若いメイド達には好評で欠かさずに行っていた者達は見事に巨乳化したそうです。
だかヴァリエール公爵はこれを他に広めて尊敬を集めるのは自分では無いと使用人達には固く口止めしこの写本もお返しすると今日お持ちしたと。
尚、その実績をみて内緒で励んでいる夫人と長女だがいまだに効果は確認出来ないと。
写本の出所は口が裂けても教えないので此方に迷惑にならない様にする。
それとお礼の件だが金銭的の物は無粋で有りお互い不要と思うが先生程の人に送るものが思い浮かばずとは言え次女は巨乳でお淑やかに育てたが体が病弱だし長女・三女は(胸的に)失礼に当るのでもしも希望が有れば教えて頂きたいと。
確かに結果で見れば屋敷は巨乳だらけになったが夫人と長女には効果が無いからなぁ……
逆に変に実績を作ってしまったから他に何か方法が無いのかとあの二人に目を付けられたくないな。
なので丁重に辞退する旨を伝えてもらいました。
流石は巨乳の担い手様は謙虚でいらっしゃると職場環境の向上した密偵は喜んでいた。
やはり原作キャラは原作通りなんだな……
としみじみと思ってしまった。
キュルケちゃんも今は素直でお淑やかだが何れ微熱になっちゃうのか……
少し残念でならない。
無常だ。
やはりと言うか流石は仇敵同士互いに情報を集めていたのだろう。
久々にツェルプストー家に遊びに行くとツェルプストー辺境伯より最近ヴァリエール家から接触が有っただろうと言ってきた。
隠す必要も無いので夫人と長女の巨乳化と性格改善の相談を受けたが成功せずしかし試しに使用人が実施したら効果が出過ぎたので秘術は念入りに口止めし渡していた写本を返してきた。
あれは同好の士だが貧乳の妻と娘に蔑ろにされている寂しい男だと。
それを聞いたツェルプストー辺境伯は腹を抱えて自分のライバルの実情を笑い同時に同情した。
我が一族でもあの長女にちょっかいかける猛者は居ないだろう。
序に三女も体型・性格は母親譲りだとも教えておいた。
しばし沈黙してからツェルプストー辺境伯はヴァリエール公爵に対し少し歩み寄っても良いかな?
と言い今度二人で会ってみようか?
と提案してきた。
折角領地は隣り合っているのだし一度ちゃんとした協定を結び双方の領地から商人の行き来きを奨励したり関税を撤廃したりしたらお互いの領地が栄えるのではないかと進言してみた。
どのSSでも書いてある事だし何の気なしに言ったのだがツェルプストー辺境伯はじっと僕を見詰め考え込んでいた。
何か変な事言ったかな?
SIDEツェルプストー辺境伯
こやつには何時も驚かされる。
宿敵ヴァリエールから接触が有ると報告が有りどうした事かと聞いてみたらとんでもない事をさらりと言いおった。
まぁ私は巨乳も貧乳も広く愛せる男だが彼の環境は余りにも悲惨で同情を禁じえない。
長きに渡り反発していた我等を乳だけで取り持とうとしてると思うと腹の底から笑えるわ。
ただ油断がならないのが直ぐに協定や貿易の件まで話を振る強かさだ。
両家を取り持ちハーナウ家にも利益が出る方に誘導してないか?
本当に8歳児か?
こやつがハーナウ家を継げばさぞ退屈しないだろうな。
それより我が娘とくっ付けた方が面白いか?
キュルケも満更ではないようだしハーナウ家と縁が強くなれば安泰だ。
それだとツェルプストー家を継ぐ跡取りを作らないといかんな。
認知している子等から優秀なのを引き取るか新しく作るか。
ふふふ。
久しぶりに子作りに励んでみるか。
本妻、側室、妾と居るから忙しいな。
ヴァリエールめ羨ましがるだろうな。
ははは愉快だ。