エレオノール&ソフィアルート第4話
謀略…しかし味方が豪華すぎるのが困る
こんにちは。ツアイツです。
久々にメイドに囲まれて仕事をしています。
それはそれで嬉しいのですが、学院に戻るタイムリミットが刻々と近付いてきています。
ソフィアも同行させる為あまり遅くまでこちらにいると暗くなり道中が危険になるから…
首都に近いのに盗賊が出るってどんだけ治安悪いのよ?
この屋敷の警備兵の補充申請も作っておいたし今でも常時武装兵20人メイジ6人が居るから安心だ。
最悪、逃走用の武装装甲馬車の完備もしているし銃器もそれなりに配備している。
カリカリカリ…
カリカリカリ…
カリカリカリ…
ふぅ、重要度中まで何とか終わったぞ。
重要度低はエーファに代理承認をして貰おう。
※既に彼女の罠に嵌りました(笑)
「さぁ皆、そろそろ終りにしよう。
エーファとソフィアを呼んで来てくれるかな。」
「「「「はーい!」」」」
ふぅ…
結局、仕事で終ってしまったけど仕方ないか…
スーパーメイドニャンニャンタイムは次回に繰越しか。
コンコン「失礼します。」おっ2人がきたな。
「エーファそろそろ学院に戻るが、ソフィアへの説明は終ったかい?」
「はい、全て完了しております。
支給品も全て馬車に積み込み終了です。」
「ソフィアはなにか分からない事は有るかい?
大丈夫かな?」
「はい。
有難う御座います。
問題無いです。」
「では学院に戻ろうか…
あっ一寸待って。
今屋敷に伝書用の動物は何匹居るかな?」
「長距離用の鷲と梟、それに近距離用の鳩がが数羽居ますが…
お手紙をお送りですか?」
「うん実家とツェルプストー辺境伯にこの手紙を送っておいて欲しいんだ。
返事は学院の僕まで直接送り返して欲しいって。」
「了解いたしました。
では鷹を使い高速で送っておきます。」
「有難う。頼むね、ではソフィア帰ろうか。」
SIDEソフィア
行きと同じ様にご主人様の手綱捌きで帰路に付いています。「どうだいソフィア疲れたかい?」
相変わらずご主人様は私などに気を使ってくださいます。
僅か半日足らずの訪問でしたが内容の凄く濃かったです。
ご主人様に秘密を作ってしまいましたが何れバレと思いますしエーファさんからも口止めされていますので…
その時はその時で…
ご主人様ごめんなさい。
でも明日以降屋敷の皆さんもツアイツ様のお世話に来る様になります。
チャンスは少ないですから…
ここは私から攻めに行かないと駄目でしょうか…
丁度色々な夜伽セットも頂きましたから。
ソフィアが黒化した!
そして馬車は無事に学院に付いた…
SIDEツアイツ
凄い荷物なので、
レビテーションを掛けて鞄?
もう既に箪笥?
を浮かせソフィアの部屋に運ぶ。
ソフィアは申し訳無さそうに後から付いてくる。
てかこんなに支給品て有るんだ。
知らなかったよ。
使用人達は貴族が平民の宿舎に来た事に驚いたが、僕と分かるとお辞儀をして皆、仕事に戻る。
随分馴染んでしまったものだ。
結局、荷物は2人部屋には入りきらず新たにソフィア用の部屋を手配して貰った。
ソフィアの部屋の件はちゃんと考えないといけないな。
明日にでもオールドオスマンに相談するか。
ついでに厨房にも顔を出しておくか…
「今晩は、マルトーさん、今戻ったよ。」「おぅ。お帰り。
どうだい久々のお屋敷は?」
「あー仕事が山積みでね…
疲れに行ったようなもんだよ。」
「はっ貴族様はそれがお仕事だろうに。
俺たちゃ旨いメシを作るのが仕事さ!」
「じゃ旨い物を頼むよ。」
そう行って厨房を後にし食堂に向かった。
アルヴィーズの食堂にて
食堂に入ると、レイナールが手を振っていた。
何時もの男子メンバーとルイズ・キュルケ・モンモンが食堂の一角に集まっている。
テーブルに向かうと、賑やかな様子ではなく皆が、結構真剣な表情をしている。
ギーシュが代表で、ツアイツ、君の周りに不穏な空気が有るのを知ってるそうだが、僕らも少し調べてみた。ギージュとモンモンの実家とは最近取引を始めたばかりだ。
当面はウチの安い品を買って貰うのが殆どだが…
「ああ…僕も朝にレイナールから教えて貰ったよ。」
なんだ皆心配してくれたのかな。
「それで1年生の中だけで調べてみたけどどうやら主犯はペリッソンとスティックスって2年生よ。
口説かれた他の1年の女子から聞いたわ。
しつこいからミスタツアイツの方が素敵だからって断ったら、アイツは直ぐに失脚するぞ…
って息巻いていたそうよ。」
モンモンがギーシュの言葉を遮って報告してくれる…
ギーシュ哀れ。
「つまり近々、何か仕掛けてくるって事だ。
失脚って事は何か政治的な動きが有るのかもしれん。」
ギムリ…
筋肉馬鹿じゃ無かったんだな。
「「どうするの?実家に応援を頼みましょうか?」」
ルイズ&キュルケ…
落ち着け、君らの実家から応援を願ったら即、戦争というか一大事だ。
てかルイズの実家と言うか母親と姉は積極的に介入したがってるんだが…
「ツアイツが居なくなるとお腹一杯食べれなくなるよ。」
マルコリヌ…君…僕は餌係じゃないんだよ。
「その件は今日、ヴァリエール夫人からも提案を受けたんだ。
僕も実家の意見を聞かないとまだ内容は教えられないんだけど…」
「お母様が?」
ルイズが不審な顔をしている。
「僕も何故あの厳しい2人がここまでしてくれるのか…
解らないんだけどね。」
「へー凄いな、烈風のカリンから心配されるとは…
流石我がライバルだな!」
ヴィリエ、何時の間にライバル認定?
「他に分かった事は、新入生歓迎イベントの「スレイプニイルの舞踊会」の時が怪しいと思うんだ。」
確かに全学年が集まるイベントで恥を掻かせられれば僕の立場は悪くなるだろう…
でもそれで失脚は大げさでは?
しかも「真実の鏡」で変装する訳だしむしろ、僕と特定できずに仕掛ける事になるのでは?
原作ではキュルケのドレスを破いたり、タバサの本を燃やしたりと陰険なイベントも有ったが、当の本人がここで一緒に考えているんだから有りえない…
僕にじっと見られていた事に気付いたヴィリエが、怪訝な顔をしたので思考を切り替える。
「ツアイツ、僕は君をライバルとは認めたが、お付き合いはお断りd…ボギャ!」
ルイズに後頭部をぶん殴られて黙らされた…
哀れヴィリエ(泣)
「男色とか薔薇とかホモとか阿部さんとか噂にされた方が失脚してしまうでしょ!」
ルイズ…
阿部さんって…
どこからその情報を得ているんだい?
実は君もパソコンを待っていてまさかネットが繋がるとか?僕は驚愕したが、周りはスルーだった…
アレボクダケオカシイノカナ?
しかし主犯が分かり時期も大体特定でき味方も複数いる。
対策としては向こうのアクションを待つか先制攻撃をするか…
どちらが効果的かな。
しかしトリステインの最大戦力が積極的に動いていてくれる…
ピンチなのは実は彼らなんじゃないか?
「有難う。
皆が心配してくれるなら心強いよ。
まだ時間があるし少し考えてみるから相手に気付かれない様に行動は控えてくれ。
さぁ夕食を食べよう。」
結構話し込んで、しまったのか他の生徒も集まりだしてきたからこの話はここまで。僕が手を上げると、直ぐに夕食が運ばれてきた…
このVIP待遇にも報いないといけないね。
自室にて
友人達との夕食を楽しみ、風呂に入ってサッパリした後で、自室で1人思考に耽る…
独りで…1人?…
「ソフィアさん自室に戻って休んで下さい。
もう遅い時間ですよ。」
「分かりましたご主人様、では…また参ります。」
ペコリとお辞儀して退室していくソフィア…
気が付かなかったYOー!
最近、彼女が部屋の隅で控えていても違和感がないような…
流石はリアルメイド!
メイド喫茶なんて目じゃないね。
でも…また?
気を取り直し思考に耽る…
双子の月が綺麗だ…
結構な時間ボーっとしていた、もう深夜だ…
月に小さな影が…
僕に向かってくる。
1つ…2つ…3つ…4つ…
梟のメール便だった。
1通目
ツェルプストー辺境伯より…
「ツアイツ殿へ」と書いてある。
2通目
父上からだ…
「ようこそチッパイ帝国へ」と書いてある。
3通目
エレオノール様からだ…
「旦那様へ」と書いてある。
4通目
ヴァリエール夫人からだ…
「婿殿へ」と書いてある。
ツアイツは額に脂汗を滲ませながらどれから読もうか悩んでいた。