こちらのサイトにて復活いたします。
管理者様や読者様のみなさん、またよろしくお願いします。
I am the bone of my sword.
—————— 体は剣で出来ている。
Steel is my body, and fire is my blood.
血潮は鉄で 心は硝子。
I have created over a thousand blades.
幾たびの戦場を越えて不敗。
Unknown to Death.
ただの一度も敗走はなく、
Nor known to Life.
ただの一度も理解されない。
Have withstood pain to create many weapons.
彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。
Yet, those hands will never hold anything.
故に、生涯に意味はなく。
So as I pray, unlimited blade works.
その体は、きっと剣で出来ていた。
○Fate/a legend of concerning sunny days
---気がつけば、焼け野原ににいた。
大きな火事が起きたのだ。
見知らぬ街は一面が廃墟に変わっていた。
この目でいくつも見てきた戦場跡そのものだった。
---その光景も長くは続かなかった。
夜の闇が朝焼けに消え始めた頃、火の勢いは小さくなったからだ。
轟々、と燃え盛っていた炎の壁は小さくなり、建物のほとんどが崩れ去った。
建物も・・・生き物も崩れ去った---その中で自分だけが形を保ている。
こんな事が二度と起きないようにと戦ってきたというのに・・・
そして、また自分は生き残ったのだろう。
この周辺に生きているのは自分だけ。
運が良かったのか、それとも運が悪かったのかはもう分からなかった。
こんな光景は二度と起させないと誓って生きてきた。
絶望を目にして、それでも思ったことは二十年前と変わらなかった。
生きのびたからには生きなくてはならない。
行きたかった人たちの分まで生き抜かなくてはならない。
そう考えることが出来るようになるくらいになった。
だから、いつまでもこの場所にいてはソノヒト達へ“生きたかった思い”への冒涜だと見知らぬ道を歩き始めた。
まわりに転がっている黒こげの人たち、あの頃とは違い助けられる力があるからと“生きよう”と足掻きながら原型を保つ人形を探した。
・・・その光景が、二十年前とあまりにも酷似していて、生存者がいる事に希望もてなかった。
そして、再びこの赤い地獄から生き残るって事にも自信をもてなかった。
もっと強い気持ちで、心がくくられていたからだろう。
ここで生きているということ事態、不思議だったのだし、このまますんなりと生きられるとは思えなかった。
まず、この絶望の光景からは逃れられない。
どんなに努力してもこの赤い世界を・・・起きてしまったことを無くす事は出来ない。
“アイツ”腕から流れてきた、絶望的な光景というものを垣間見てきたというのにこの体たらく。
それでも諦められないと---
生きている人を探すことも・・・
自分がこの地獄から生き残ることも・・・
そうして、歩き続けた。
熱気にやられたのか、水分がなくなってきているのか、既に体が限界なのか分からないが意識が明瞭じゃなくなってきていた。
周りには黒こげになって、ずいぶん縮んでしまった人たちの姿がある。
その光景は、シャットアウトした、もうそんな行動すらとれない人たちを一人でも少なくしたかったから。
絶望している暇はないんだと---
そうして、見つけた。
周りに比べ比較的に原型を保っている場所、おそらく公園であったであろう場所に一人の少女が倒れていた。
擦り傷とうは見受けられるが大きな外傷は見られなかった。
だが、呼吸は浅く、体が痙攣を初めている。
酸素が上手く取り込めないのか、取り込む機能の方をやられているかは分からなかった。
まだ、生きている。
生きて欲しかった。
助けたかったのだ。
そうして、その子を背負い走り始めた。
朦朧とした意識だったがこの子を見つけた時、そんな感覚など忘れた。
体中の痛みに倦怠感など無視して全力で体を“強化”した。
そして走り続けた先には、橋が見えた。
ああ、ここを超えれば炎はこない。
この子を助けることが出来る。
だが、体は等に限界だったのだろう。
そんな自分の意思など無視して倒れた。
---それが、五年前の話だ。
その後、少女と俺は奇跡的に助かった。
---夢をみている。
この世界に来た時の夢を---
どんな事になっても守ると決めた少女とあった日のことを・・・
この子だけは守らなくてはならないと、決めた日のことを・・・
この時、衛宮士郎は一を手に入れた。
あの時、彼女の手を取ることをやめてしまった事こそが失敗だったのか---
もう二度と会えない、自分の手で殺した優しい彼女の笑顔を守る事は出来ないけど---
これが贖罪になるなんて、許されていいなんて思わない、だけど今度こそ俺は・・・この少女だけは守り抜いてみせる。
爺さんも俺を引き取った時、こんな気持ちだったのかな・・・
・・・、音がした。
ギギィ、と音を立て蝶番が開いていく音だ。
カーテンが締まり薄暗かった部屋に光が入ってくる。
「---んっ」
誰かの気配が部屋に入ってくる。
トタトタと悪意なく近づいてくる足音を聞いて、緊張が解ける。
「・・・んんっ、おはよう、なのは」
「むっ、勝手に起きたら駄目なの!」
「悪い、これで今日も俺の勝ちだな」
「むー、また私の負け。それと、おはようだよ、シェロ君」
いつものやりとりにだから馴れているのだろう、なのはは少しむくれた顔で挨拶してくる。
「シェロ君、お父さんが朝稽古は道場だって」
「そうか、よく教えに来てくれた。いつもすなまい」
「そんなことないよ。シェロ君はいつも早いから、こんな風に起こしに来るなんてほとんど出来ないんだから」
・・・?
何か楽しいことがあるのか、むくれていたなのははいつもより元気だ。
「そうか、でもそれじゃあ何時まで経ってもなのはは勝てないな」
寝起きだったが、長い間、戦場にいたせいか頭が起きる速度も早いようだ。
しっかりとした返答をできた。
「にゃっ、すぐにそうやって意地悪言うんだから! たまには手加減してくれないとなのはじゃ勝てないよ」
むくれているが、顔は笑っている。
この笑顔を守ると決めたのだ。
だから、平和ボケするわけにもいかない。
「それじゃあ、先に言っていてくれ、すぐに準備して道場にいくから」
なのはの頭をすっと撫でて立ち上がる。
・・・目の前には守ると決めた少女、高町なのはがいる。
ここは海鳴の高町家で、時刻は午前五時半といったところだ。
五年前から、俺がやっかいになっている家族の家だ。
海鳴の隣町が燃えた大規模火災で、なのはを背負い海鳴と隣町を繋ぐ橋で意識を手放した俺は高町家の長男に助けられた。
そうして、あの火災での生き残りであり身元不明だと判断された俺は高町家へと引き取られた。
迷惑を掛けるわけにはいかないと思い何度も断った。
だが、高町家は折れなかった。
毎日、病院へと見舞いにやってきて俺を説得していった。
何日も何日も家族になろうと誘ってくれた。
その思いを無碍にすることは出来なかった。
病院で気づいたことだが俺の体は不完全な第二魔法の影響だったのかなのはと同い年ほどになってしまっていた。
ならば、体がそれなりに動くようになるまでは一緒にいてもいいと思った。
そして、あの赤い世界から生き延びてくれた少女を守ることが出来るというも養子縁を受け入れた理由だ。
そうして、俺---、衛宮士郎はこの場所にいる。
プロローグ--- RE Rebirth
仕事にだいぶ慣れました。