こんにちは、皐月二八です。
こんなの始めました。どうか宜しくしてやってください。
第零話 カレ
うん?……どこだろう、ここ?
確か……え〜と、今日起きて……いつも通りに大学に行こうとしたら……。
あ……あ〜そうだそうだ!
信号渡ってたら、車に突っ込まれたんだっけ……。やっちゃったなぁ……。
こんなんだったら高校生時代までやっていたように、キチンと手を挙げて渡っていればよかったかなぁ……。ん? 関係無いかな?
というよりこの……うん、“白い部屋”としか呼べない所は何処だろう? 病院? 最近の病院はなかなかにしてスタイリッシュじゃないか。もっと入院するべきだったかな?
「あの〜……そろそろいいかの?」
ん? そこの、立派なお髭をお持ちの御老体はどなたですか?
……あぁ、医者の方ですか?
「ちょいと違うの。儂はこの『世界』、そして周辺『世界』をさらにいくつか管理している者じゃ。有体に言うと、神様じゃよ」
へぇ、医者と神様の違いって、ちょっとなんですか。
「……言葉の綾じゃよ。というより、突っ込むところがおかしくないかの?」
いやいや、別段おかしくないと思いますよ? 僕は人間心理学の専門家ではないので、こういう時に統計的に考えてどんな反応が普通かは知りませんけどね。
僕は一介の社会学科専攻の大学生ですから。
「……まぁいいわい。それでお主、転生してみんか?」
テンセイ? “Transmigration(=転生)”の方のヤツですか?
「その転生じゃ。他に何があるんじゃ?」
えっと“Nature(=天性)”とかありますよ。
すみませんね、何しろ現代平凡日本人にとっては聞き慣れない言葉ですから。
「まぁいいかの。それで、実はお主はすでに死んでおる」
ですよねぇ。あれで生き残ってたら、自分でも吃驚仰天です。
「しかしの、それは儂にとって想定外なんじゃよ。
詳しい説明は省くが、
しかし、僕は漏れてしまったと。
「その通りじゃ。しかし、お主の死は此方も想定外だったためにお主の魂を置く場所が無い。それに、こんなことは始めてじゃからのう。お主を転生させ、その魂を観察させてほしいのじゃ」
なんだ、そんなことですか? 減るものでもないのでバンバンしちゃって結構ですよ。こっちも生き返れるのなら万々歳ですし。
「いや、“
へぇ、では何処に生まれるのでしょう?
「それは、お主の世界にほど近い『世界』じゃ。あと、正確には“
ちなみにそこは魔法が存在する世界じゃ。もっというと、『魔法先生ネギま!』の『世界』じゃ。
ちなみにどう生きるかは、お主の自由じゃぞ」
そいつはいいですね、若者なら皆憧れるファンタジーな世界か……。ん? ネギま?……聞いたことないなぁ、う〜ん……。
「じゃが同時に危険も多い。そこで、君が望む能力etcを五つだけ叶えよう」
大判振る舞いですね、有難うございます。
「こちらの勝手な判断じゃからな。ちなみに能力はマンガや小説のものでも良いぞ?」
逆に無茶ぶりですねぇ……そんなにマンガも小説も読まないんだけれど。わかりました。
まず一つ目、絶対防御が欲しいです。
「……ほぅ?」
“絶対防御”、そうですね……どんな攻撃……魔法、物理、超能力、とにかく何でも防げるシールドみたいなのを展開できるようになりたいです。あ、常時展開ではなく、僕の意志でON/OFF出来るようにお願いします。
「……理由を聞いても?」
痛いのが嫌ですので。
僕の身体能力、知ってます? バリバリのインドア派ですよ。喧嘩すらやったことありません。痛いのは勘弁です。
「……うむ、諒解した。肉体を強化させることもできるが?」
それはいいですよ、そんなモノ手にしても、振り回されるのは目に見えてますし。
二つ目……従者を下さい。
「従者?」
はい。家事とかもこなせる女の人でお願いします。性格は……うん、僕をしっかりサポートできるような感じで。
一人で行くのは寂しいですし。
「諒解した」
で、残りの願いなんですけど、従者に関することで良いですか?
「ほ? それは構わぬが……」
では三つめ。その従者の身体能力・魔力他スペックを、その『世界』最高・最強のモノにしてください。それと、そのスペックを使いこなせるだけの才能と技術もお願いします。従者としての性能も勿論最高で。
「諒解じゃが、なぜ自分ではなく従者を最強にするのじゃ?」
戦うのは嫌なので、いざとなれば従者に護ってもらえるようにするためです。絶対防御はあっても護るだけではどうにもならない時もあるでしょうしね。
あと、強い女の人ってグッときますしね。僕はひ弱ですけど。
四つ目は……そうですね、その従者ですけど、壊れることも死ぬことも無いようにしてください。失うのは嫌ですので。万が一のためにお願いします。
「諒解した、次で最後じゃな」
そうですね、では五つ目は……あ、ペンダントで。
「……ほぅ?」
アレですよ、僕が生前いつも身につけていたイルカのペンダント。妹から貰った大切なものですから、アレを下さい。勿論僕が身に付けていたヤツ、そのものを。
「……ふむ、諒解じゃ。では、いってくるがよい」
有難うございます……あ、最後に。
「何じゃ?」
僕の名前ってどうなるのでしょう?
「好きにして構わぬよ。生前の名前を使っても、新しく考えてもよい」
そうですか。親から貰った名前ですし、そのまま以前の名前にします。
「そうかの……では、また逢う日まで、
わかりました。神様もお元気で……。
これが、僕の第二の人生の始まりとなった。
こんな感じでやっていきます。
御意見御感想宜しくお願いします。