今回で幼年期のお話は終わり次回からは少し成長したツアイツになります。
第4話
正直内政チートなんて無理でした。
おはようございます。
ツアイツです。
残念ながら今朝は幸せなぱぷぱぷ状態ではありませんが、一応気持ちよく目覚めて朝の挨拶をします。
「お早う御座います若様、朝です。
起きて下さい」
と、凛々しいお声で起こしてくれる格好いい系のお姉さん。
このルーツイア嬢は軍人系の没落貴族の三女であり、去年父上が引き取って僕の護衛兼メイド兼警備の仕事も手伝っている有能な娘さんです。
没落の理由は教えてもらってませんし聞いていません。
金髪を肩上でショートに切り揃えた髪型に鋭い碧眼の持ち主です。
戦闘力はD89……
くっなんて破壊力。
我が陣営の最大戦力だ!
引き取られた時点で既に火のラインで有り、もう直ぐトライアングルになれそうだと言ってました。
彼女の場合は添い寝と言っても警備を意識しているのか、ベットの脇に椅子を持って来て座り僕が眠るま
では手を繋いでくれるだけです。
我が家にきた時点で既にご立派な双子山だった為に、父上のお手は付いてないみたいです。
没落してからウチに来る迄に随分苦労したのか、男性不信気味な感じがします。
多分、妾にとか愛人とかの話が多かったので男を信じられないのかも知れません。
その点、我が父上はロリコン・チッパイ派なので彼女の様な美人でも巨乳には興味が無いので、交渉に応
じたのかな?
その点で言えば、父上と趣味の住み分けが出来たのは素晴らしい。
ブルミル様、ありがとうございます。
さて今日は今後の方針を考えようと思います。
カモフラージュで積木をしながら、先ずは自分の置かれている現状を考える。
魔法について
やっと修行が始まったばかりで系統呪文はまだ教えて貰えず、専らコモンマジックの練習ばかり。
しかし年齢を考えれば仕方ないだろう。
先ずは魔法の制御に慣れる事。
原作組が15歳前後でトライアングル、その他とモブがドットから精々ラインだから原作組に合わせる様に
遅くても15歳迄にはトライアングルになる様に頑張ろう。
才能は有れども努力が必要だからなぁ……
じっくり取り組もう。
内政干渉について
現状では殆ど領地経営に参加する事は無理です。
ちょっと大人びてきたとは言えまだ5歳だし、今は何を言っても取り合ってはくれないよね普通。
一般的な貴族は12歳前後で少しずつ参加していくみたい。
そしてうちの領地の状態とか経営状況とかまるで分かりません。
今後の方針としては、これらの事を調べる事から始めなくては……
こっそり父上の執務室に潜り込もうか?
原作組について
原作開始10年前だけと、現状で原作のストーリーに介入できる事は何も無いな。
ガリアの粛清とかマチルダやティファニアやアニエスの事など介入自体無理です。
精々が手紙とかで危機を知らせる位だけど、そんな怪しい手紙なんてそもそも信じないだろうし送ったの
が自分だとばれたら大問題だ。
無理無理そっとしておこう。
なにサイト達が活躍して解決してくれるさ。
OH他人任せ!
タルブのゼロ戦はどうしようか。
近代のメカニズムの塊だから先に確保して調べつくし、原作で必要な時にさり気なく返せば良いかな?
幸いゲルマニアだから技術を転用して生かせる職人も探せば居るだろうし、居なくても育てれば我がハー
ナウ家の為になりそうだし。
実は原作女性陣のなかではシエスタが一番好きなので早めに会って出来れば我が家のメイドに迎えたい。
ルイズやタバサはチッパイだし、そもそも背後関係がキナ臭すぎるから遠慮したいしキュルケは巨乳だけ
どコッパゲとくっ付くし、お淑やかが好みだから除外。
ティファニアは引っこ抜くとサイトの回復役が居なくなるし、マチルダ辺りが五月蝿いだろうな。
好みで言えばアンリエッタ姫だが他国の姫君にアタックなどしたらゲルマニア皇帝から何を言われるか。
確か3世ってこの時期、政略結婚でアンリエッタ姫狙ってたよね。
モンモンやケティとかも可愛いけど接点は無いし、魔法学園に入学してからの話かな。
今後の方針についてまとめ
考えない様にしてたげどこれらの事の他に、最も優先しなければならない事が有るのです。
そう!
それは……
ハルケギニア語の読み書きです。
神様のサービスで会話には不自由せずに転生できたけど、読み書きは殆ど分かりません。
5歳児って現代なら幼稚園に通ってる頃ですよね。
流石に29歳の精神と記憶を持っているとは言え、精々が自分の名前とアルファベット?を覚えている最中
です。
やべー!
これじゃ調べるとかいっても書類読めないじゃん。
今後の方針は読み書きの勉強と魔法の勉強を頑張る。
以上!
何とも他のSSの転生や憑依の主人公達と比べると、普通の貴族の子供してるんだろう。
これじゃ下手に原作に介入すると死亡フラグが満載になっちゃうんじゃないのかな?
SIDEルーツイア
このハーナウ家に仕えるようになり、そろそろ一年が過ぎようとしている。
我が家が没落する前はそれなりに他家のパーティなどにも参加し、自慢ではないがそれなりに美人だとの
自負も有った。
両親も政略結婚先に売り込む為に、パーティに連れ回したのだろう。
しかし父が汚職で捕まり死罪となり、母はそのショックで後を追うように病死。
二人の姉は離縁こそされなかったが、嫁ぎ先で肩身の狭い思いをしているだろうから妹とはいえそこに頼
る事は出来なかった。
今まで政略結婚先にと思っていた貴族達は、お悔やみを言いつつ掌を返す様に自分の妾や愛人になれと言
ってきた。
どちらにしてもこの先女性が一人で生きていくには厳しい情勢だし、火のラインメイジとは言え今まで貴
族の令嬢として育てられた自分が傭兵などに、なれるものでもないだろう。
何人かの父の知り合いの貴族に働きたいと相談に行っても、話の途中からやはり妾や愛人の誘いばかり。
そんな中でサムエル様だけが私を他の薄汚い貴族と違い、イヤラシイ目で見ずに真面目に相談に乗ってく
れて。
ならば我が家で息子の護衛と面倒を見てくれ、とおっしゃりその日の内にハーナウ家に招いてくれた。
私は彼に仄かな思いをよせ、思い切って気持ちを伝えてみた。
しかし最悪な言葉でこの気持ちを踏みにじられた。
彼曰く「すまないがデカい胸の女性にはそういう気持ちを持てない……と」
彼はロリコンであり、年齢的にはオッケーだが胸が趣味じゃないとかなんとか。
私は彼を途中から薄汚い物を見る様な目をして見詰め、無言で彼の前から立ち去った。
そんな失恋の原因であるこの胸を若様は大層気に入ってくれたみたいで、良く胸の谷間に抱きついてきて
は輝く笑顔で私を癒してくれる。
しかし添い寝は警備上の問題でする訳には行かない。
若様の寂しそうな目を見ると胸が締め付けられる。
今度、非番の日にでもナディーネが手配した添い寝専用下着を着て若様にサービスして差し上げようか。
この後に人物紹介(1〜4話迄)を入れます。