第10話
そしてヴァリエール一家とのご対面
食事の前に豪華な応接室に通され紅茶を優雅に頂く。
給仕のメイド達は例の写本を実施したのか皆平均D85以上の戦闘力を備えている。
ちらほらEも居るな。
そして来客のメンバーの中で一番格下の僕が一番礼を尽くされた丁寧な接待を受けている……
何故かな?
ヴァリエール公爵が自慢げに
「どうだ我が家のメイド達は。
君のおかげで皆巨乳だろう?」
ケーキを運んでくれたメイドが
「教祖さまのおかげで女性としての自信を取り戻せました。
有難う御座います」
とニッコリ話しかけてくれた。
本来なら貴族間の会話に口を挟むのは不敬だがヴァリエール公爵が
「君の教えと写本を元に励んだ者達は20人を越える。
皆君を崇めているよ」
と爆弾発言!
「是非直接教えを賜りたいと思いますのでお願いします」
と懇願された。
こんな事が世間に広まれば異端問題だ!
雇用者のヴァリエール公爵もただでは済まない筈なのに呑気にお茶など飲んでいる。
僕はヴァリエール公爵に
「流石に教祖とかまずいのでやめて下さい」
と言ったがもう一つ爆弾を投下してくれた。
「実はカリーヌから彼女達は教祖と共に居るべきだと言われてね。
残念だが全員引き取ってくれ。
反論はカリーヌに直接頼む」
烈風のカリン、実は根に持ってたのか?
しかも教祖認定ですか?
異端審問に掛ける気ですか?
こんな前振りの後に会わねばならんのか彼女らに……
「父上体調が優れないので先にタルブ村に向かってよいですか?」
と、父上の方を向くとそこには貧乳神を崇める修羅がいた。
ヤベー父上我を忘れてる?
父上は僕の両肩をガッシリ掴み……
鎖骨がギシギシいってます……
「貴様異教徒だな。
布教はしないと約束したよな。
巨乳教を広めたくば乳を……
いやこの父を倒してからにしろ。
決闘だ!」
父上ガコワレタヨー?
他家で騒いで親子で決闘騒ぎ……
穏便に済ます為、スクエアの力を持って父上をゴーレムの腕だけ錬金して握り気絶させた。
そして
「すみません。
家庭内の問題なので許してあげて下さい」
と頭を下げた。
ツェルプストー辺境伯から
「ツアイツ君、スクエアに届いているよね?」
と聞かれたが隠す必要もないので先日なれたと報告し面倒臭いので御内密にとお願いした。
「君は色々面白いな」
としみじみ呟かれてしまった。
これ以上目立ちたくはないんですよ。
「メイド達の受入れについては了解です。
早急に手配しますが彼女らは納得しているのですか?」と聞いたが既に覚悟完了状態だそうです。
母上とナディーネ達の説得どうしようか……
シエスタも連れて行くのに。
結構ヤバクネ?
「メイド達は後で紹介させるので家族を紹介していいかな?」
ヴァリエール公爵は既に自分の手を離れた様な感じでのたまった。
そして烈風のカリンを筆頭にヴァリエールの女性陣が入ってくる。
まず烈風のカリンことヴァリエール夫人……
おっかない人だな。
オーラが違うよ。
胸は残念デスネ。
次に長女のエレオノール……
やり手お局様だね。
性格キツそう。
胸はこちらも残念デスネ。
そして次女のカトレア……
GJ神様。
お淑やか天然お姉さん。
胸は神様有難うデスネー!。
最後に三女のルイズ……
アレ?
結構胸が有るよ?
平均より大きいよね?
原作と違いチッパイじゃないよ?
アレレ?
そうか!
彼女は小説でも努力家だった。
まさか3年間あのプログラムを実施していたのか?
そして各自の自己紹介が始まった。
カリン
「この度は両家の和解に尽力して頂き感謝します」
堂々としてるな。
内心怒っているのを出さないのは流石だ。
エレオノール
「ようこそヴァリエール家に。
貴方の信者達(メイド)は引き取ってね」
こちらは怒りを隠してない。
カトレア
「始めましてツアイツ様今回の件感謝しています」
……何についての感謝ナンデスカー?
でも癒し系の巨乳だよね。
最後にルイズなんだが……
様子がヘンダヨ……
「ルイズよ。
宜しくね。
貴方の考案した体操って凄いのね。
ちぃねぇさまと胸がお揃いになれたわ。
ありがと」
ズキューン!
ちっこいけどチチ有りデレルイズはなんて破壊力だ。
元々超美少女だしそれが巨乳になってるし……
思わず見とれてしまった。
ヴァリエール公爵は
「ツアイツ殿は最年少で土のスクエアになった程の逸材だ。
度胸も機転も有る。
仲良くして貰いなさい」
「何なら嫁に貰ってくれても構わないよ」
にこにこと原作崩壊の言葉を紡いでくれました。
ヤバクネ?
ワルドこの時期何してたっけ?
アンリエッタは?
なんでこんなルイズになってるの?
これは状況を確認しないと一気に原作崩壊で僕に死亡フラグが沢山降り掛かってくるよヤベーヤベー!
「ミナサン大変ウツクシイデスネ……
デキレバるいず殿ト色々オハナシサセテホシイノデスガ……」
やばい気が動転してカタコトの変な言葉になってる。
「随分積極的だな。
親の前で二人きりになりたい等と言い出すとは」
ヴァリエール公爵ニヤニヤしてやがる。
「おやおやツアイツ殿は我が娘の時より積極的じゃないのかね?」
ツェルプストー辺境伯何故か不機嫌なような……
父上は好みのチッパイがあの二人しか居ないので意気消沈してる……
息子にのされた事もショックだったか。
「ツアイツ殿、今日はもう遅い。
明日にでもルイズに屋敷内でも案内させよう」
とヴァリエール公爵がその場を纏めてくれた。
その夜、宛がわれた部屋で休もうとすると信者ズが僕付のメイドとして甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。
でも1人に対し10人て多くね?
明日交代でまた10人来るの?
そうですか。
流石に添い寝とかはさせてませんよ。
そんな不埒な事をこの屋敷で行えば普通に死ねるから……
SIDEルイズ
今日あの教典の作者に会えた。
※既に写本は教典になってます!
彼はゲルマニアの貴族だけど野蛮な感じはしなかった。
同い年なのに既に土のスクエアなんてビックリ!
しかも今回の件も中心的な役割を担い王宮の勅使や枢機卿にも一歩も引いてなかった。
でも私と喋ると恥ずかしがり屋さんみたいにあぅあぅしてた。
ツアイツのお陰でエレオノールねぇ様に苛められても私の方が女性らしいので優越感が有りそんなに落ち込まなかった。
久しぶりにお会いしたワルド様は
「ルイズ……君(の胸)に何があってそんな物が」とショックみたいだったけど何がそんな物なのかな?
魔法が失敗しても周りに同じ信者の皆が励まし支えてくれた。
哀れむ様に接してきた他の使用人には彼女らが制裁してくれたし。
でも皆居なくなっちゃうのよね。
私も皆と離れたくないから一緒に行きたいけど……
そうだ朝一番でお母様にお願いしてみよう。
決定権は父親より母親に有るのか?
公爵家での父親の地位って。
そしてツアイツの公開処刑のフラグが立った。
朝食後、ヴァリエール夫人……
いや現役時代の仮面を付けた烈風のカリンより決闘を申し込まれた!
「ツアイツ殿、信者だけでなく娘まで連れて行こうとするならば私を倒してからにしなさい」
はい?
初耳ですし誰が誰を連れて行こうとしてるのですか?
僕は初耳ですよ?
聞く耳を持たないとはこの事か……
あれよあれよと言う間に練兵場?
のような場所に連行され現在進行形で烈風のカリンと向き合っています。
ルイズが信者を従えニコニコと応援してくれますが君ですかこの訳ワカメな状況の犯人は?
「随分余裕ですね。
応援団まで呼ぶとは……
では死になさい」
なんだか分からないが、決闘が始まってしまった。
生き残る為に本気で……
って勝てる訳ねーって!
兎に角、この場を何とかしないと本当に殺されちゃうので僕は特訓の成果を試す事にした。
「錬金!」
僕の周りの地面を抉る様に錬金した鋼鉄のインセクトゴーレムこれが修行の成果だ。
ゴーレムの操作は劇で嫌と言うほど練習した。
関節の構造とかお構いなしに動くことが出来る。
流石はイメージ重視。
人型よりは安定も攻撃力も有る全長4mの蟷螂を4匹錬金し四方からカリンに突っ込ませた。
そして次の魔法を準備する。
アレだけじゃカリンは止められない。
合計8本の鎌が一斉にカリンを襲う。
しかしカリンは上空に飛ぶ事で交わし一気に此方との距離を詰める気だ。
「あまい」
蟷螂は飛べるんだよ。
飛び上がりカリンに追撃をさせるがカリンはブレイド一閃ゴーレムをバラバラに切り刻む。
バラバラとゴーレムの破片の落ちる真ん中に着地したカリンは全然余裕だ。
何か言う前に切り刻まれた破片に再び錬金をかけ黒色火薬にし着火する。
ドッカーン!
が、あっさり後方に飛びのくカリン。
「なかなか面白いゴーレムですね。
動きも良い。
しかし私には通じませんよ」
そう言ってフライで真っ直ぐに突っ込んで来た。
スピードは通常の3倍だ!
僕は足元から花が咲く様に広がる岩の柱を錬金し更に現代のクレイモアを真似て地雷にし自分の周りにセットしタイミングを伺う。
自慢じゃないが運動神経など良くて平均。
接近されたら負けだ。
某合法ロリっ子吸血鬼が言った通り砲台に徹する。しかし魔力が切れたときが敗北の時……
勝つイメージが浮かばないんですよ。
あっさりと土の柱をエアハンマーで吹き飛ばす。
が、地雷原に入ったのを確認すると似非クレイモア発動!
周囲から指向性をもった鉄の散弾が彼女の周囲に殺到する。
流石に避けられないと思ったのか風の防壁?で散弾を防く。
……やっぱ化け物だな。
まだ決闘が始まってから30秒位か?
もう魔力は半分以上使っている。
ゴーレムによる正攻法は駄目。
カウンターも不意打ちも駄目。
あとはどんな手がある?
彼女はマントに付いた埃り払っている。
どこまでも余裕だ。
しかし決闘を止めてはくれないんだろうな。
「今までに見たことも無い魔法ですね。
しかし、もうお終いですか?
では終わりにしましょう」
背中がゾクゾクするね全く。
そして僕は最後の切り札を切った。