第46話
ハーナウ家食卓
昨夜は久しぶりの実家でゆっくりと休めた。
やっぱ実家はいーなー!
今朝は両親とワルド殿、そしてシェフィールドさんとテファで食卓を囲んでいる。
流石にメイドさんと全員で朝食!
とはいかない。
「おはようございます」
「「「おはよう(ございます)」」」
皆がそれぞれ朝の挨拶を返してくれた。
「ツアイツ、久しぶりの実家とは言えお客様を待たせてはいけませんよ」
「すいません。
学院に行ってから2ヶ月ちょっとですが色々有りまして……
熟睡してしまいました」
そう言えば毎週の様にイベントが有ったな……
有り過ぎじゃね?
「それでだ!
今後の対策は食後に我が書斎で行うぞ」
「はい。父親、お願いします」
「なに、乳の為d」
「アナタ?
お食事中ですよ。
それとツアイツも少しはテファさんと何処かに遊びに行きなさい」
「うむ……しかしアデーレこれはだな」
「でっでは午後にでもテファを連れて出掛けるから午前中は打合せと言う事で!」
「まぁ良いわ。
2人共いい加減おっぱいから卒業して下さい。
ねぇテファさん」
「そうですね……
その……Hなのはいけないと思います」
「まぁまぁアデーレ様、今回の件はそれを抜きにしても重要なのでそれ位にしては?」
「そうですか……
ツアイツ、危ない事だけはしては駄目よ」
「……はい。母上」
済みません、母上。
今回はかなりヤバいかも知れません。
国家間紛争におっぱいのみで介入予定なので……
「テファは行きたい所が有るかい?」
「そうですね……
綺麗な景色を見れる所に行きたいです」
「それなら……
近くの森に泉が有るから行ってみようか」
「はい。嬉しいです」
ヨッシャー!
テファとのデートゲットだぜ!
などと何処にでも有る家族の食事風景を演じながら朝食を楽しむ!
サムエル執務室
メンバーは父上、ワルド殿にシェフィールドさんと僕の4人だ。「さて……
大体はワルド殿から報告を受けているがもう一度説明してくれ」
「はい、父上。
事の発端は父上からも注意しろと言われた美乳派ですが……
ブリミル教のクロムウェル司教がアルビオン王国にて広めています。
しかし彼は大国ガリアのジョゼフ王の傀儡でしかありません。
目的はアルビオン王国の転覆……
クーデターの手段としておっぱいを使おうとしているのです」
「なんと!
乳を愛でる者がそんな血生臭い事に乳を利用しているだと?」
「そうです!
しかしクロムウェルなど所詮は乳の上辺だけを説く程度の小物。
問題はジョゼフ王の目的です」
「ジョゼフ王は何を考えているのだ?
まさかアルビオンを弱体化させ属国化ないし占領する気か……」
「……その、言いにくいのですが。
我等を巻き込んだジョゼフ王の目的とは……」
「何なんだ?
我が祖国ゲルマニアも狙っているのか?」
「いえ……
とある理由でナニが機能不全になったので……
つまりED治療の為に性戦に勝った者の治療を望んでいます」
「はぁ?
己の粗チンの不始末の為n……」
「父上ストーッブ!
それ以上は駄目です!」
シェフィールドさんの方を恐る恐る見る。
ヤバい!
目がグルグルだ!
ヤンデレ化マックスだ!
「シェフィールドさん落ち着いて下さい。
その両拳に握り締めた風石を父上に向けて解放しないでー」
「ツアイツ様……
やはり貧乳教祖など我等の目的には不要。
ここで禍根を絶ちましょう」
「いえ駄目です!
父上は目的達成に必要なのです。
だから……」
「くすくす。
ツアイツ様だけ居れば私は平気よ。
やはりクロムウェルは私が殺すから……
貴方のお父上に制裁したら直ぐに……
だから、ね?
その手を放して」
子供を諭す慈母の微笑みで僕を説得しようとする……
「駄目です!
父上を殺めたら僕は手伝いません!」
「……分かりました。
貴方は大切な私の協力者、今回は我慢しましょう」
「ほら父上も謝って!」
「うむ、済まない。
配慮が足りなかったようだ」
「いくらツアイツ様のお父上でも次は無いですよ」
こちらも慈母の様な微笑みだか威圧感はカリン様並み……
僕の胃に多大なダメージが溜まる。
「ワルド殿も止めて下さい……
ワルド殿?」
「ふっふっふ……
私のちびっ子ハーレム!
どうするか……
やはり制服は統一して例のはなまる幼稚園風に……」
「ワルド殿?」
「何でしょう?
ツアイツ殿、大丈夫です。
貴方の期待に必ず応えてみせます!
僕はチッパイちびっ子のハーレムマスターに必ず!」
「いえ……
せめて今はレコンキスタに集中して下さい」
「……?
もとより承知ですが?」
ちっ父上、再教育に失敗してませんか?
「こほん!
では続けますのでちゃんと聞いて下さい」
「クロムウェル司教はレコンキスタを名乗りアルビオンの乗っ取りを考えています。
しかし大義名分は、非道な巨乳派に対し美乳で対抗すると言う何とも微妙なもの……
当然、金と利権と乗っ取り後の空手形が有るのでしょうが表の理由に乳を名乗るのは我慢出来ない……
しかも我等程、真剣に乳について考えてはいない」
「成る程……
ことクーデターが成功した場合、おっぱい革命とか名乗られては堪らんな……」
「そうです!
だから上辺の理由を潰しましょう」「つまり美乳派の布教を潰し乳による戦力拡大を妨害するのだな」
「そうです。
父上と手を組み貧と巨、ダブルでアルビオンで布教する……
我等が手を組めば美乳派の入り込む余地など」
「そうだな。
乳による取り込みが難しくなれば他の手段に頼る様になる。
つまり……」
「「乳は戦争の理由ではなくなる!」」
「ジョゼフ王はクロムウェルには潤沢な資金援助をしてるので奴は金の力でしか取り込みが出来ないでしょう」
「しかしアルビオン王家にも出血を強いるぞ」
「其処までは我等が心配する必要は無いでしょう。
戦力的にはアンリエッタ姫をけしかけトリステイン王国を巻き込みますから負ける事はないかと」
「何故だ?」
「アンリエッタ姫はウェールズ皇太子狙いなのです。
これを機にトリステイン王国の内部強化をしたいな……と」
「そうか……
ヴァリエール公爵への配慮か」
「それと言いにくいのですが……
ド・モンモランシ家のモンモランシ嬢とも…… 」
「それがお前の言っていた婚約者予定の娘か?」
「はい。金銭感覚のしっかりした娘です」
「ツアイツ……
同時期に婚約者4人は父として、また1人の男としてどうかと思うぞ」
「母上に内緒で領内の身寄りの無い不幸な子供達を集め世話をしつつハーレム予備軍を育成しているのに?」
「なっ?何故それを?」
「流石ですなサムエル殿!
光源氏計画ですね」
「ワルド殿も会議に参加せずそこに喰い付くのは……
はぁ……
午前中の会議は終了にしましょう。
シェフィールドさん退屈でしたか?」
「大筋は理解したけど具体的にはどうするの?」
「それは夕食後にまた……」
「午後はどうしますか?」
「そうね?
豊胸資料を見せて欲しいわ」
「でしたら実践経験者を付けますので……」
疲れた。
なんか現状把握で終わってしまったな。
さて午後からはテファとデートだ!
SIDE三人娘
某赤「まさかそんな事の為にツアイツを巻き込むなんて!」
某桃「本当に役立たず中年オヤジって哀れね……」
某金「立たずって……
それオヤジギャグ?」
某桃「ちっ違うわよ。
言葉のあやよ」
某赤「はいはい!
冗談は其処までよ。
私は実家に……
お父様に報告して援助をして貰うわ」
某桃「私もお父様とお母様と、序でにエレオノールお姉様にも報告ね」
某金「ごめんなさい。
私は実家の応援は無理……
ラグドリアン湖が増水して対応に大変だって連絡も有ったし……」
某赤「気にしないで!
貴女の実家にもツアイツの素晴らしさを叩き込まなければ駄目ね」
某桃「そうよ!
夏休みに入って直ぐに貴女の実家に皆で行きましょう。
ツアイツも実家に帰ったから用事も済ませてる筈だし行けるわ」
某金「ありがとう。
でも迷惑じゃないかしら?」
某赤&桃「今まで私達が困ってて解決出来なかった事は無いから平気よ!」
ツアイツは知らない所で信頼とド・モンモランシ家再生のハードルを上げられていた!