「ひぃ〜ん、お嬢様助けてください〜」
「うふふ、まだまだ仕事はありますよ、口ではなく手を動かしてくださいな。ほら、袁術様は黙々と仕事をなさってるのよ」
「お嬢様の瞳に光沢がなくなってますよ?!」
ふふふ、判子押すのは楽しい、楽しい、ペタペタペタ、ハハハ、ペタペタペタ、ああ、光が見える、ペタペタペタ、私は誰じゃ?ペタペタペタ、チョココロネは頭から食べる派、ペタペタペタ…
「あ、あら?想像以上に袁術様が限界みたいですわね」
ハハハ、もっと、もっとペタペタする、ペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタ…
「いつもの喋り方じゃ無くなってますよ魯粛さん!」
「これはこれで仕事が
仕事…仕事…仕事…ペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタ…仕事を寄越せえぇ!
「はいぃぃ!」
次だ…次…ペタペタペタペタペタ…ん?なんぞこれ?どう見ても計算があっとらんではないか、魯粛調べてたも。
「ちゃんと読みながら仕事してるのね。偉いわ袁術様」
ペタペタ…テキトーに判を押すわけなかろう。
ペタペタペタ…ハアハア…今宵の書類も朱肉に飢えておるわ。
「喋り方は戻ってるのに言ってる内容はさして変わってないわね」
「さすがお嬢様!こんな苦境でもその余裕——「張勲さんは口じゃなくて手を動かしましょうね」——はいぃ」
………
……
…
「プシュ〜」
「お嬢様から煙が?!」
「おお、袁術よ。死んでしまうとは情けない」
「そんな不吉な冗談言ってないで医者呼んでください!!」
………
……
…
「おおぉ、もうすぐで母上と一緒に川を越えれたというに…」
「お嬢様〜その川は渡っちゃダメ出すよ?七乃との一生の約束ですよ?」
「まさかこんな事になるなんて…やはり文官が足りませんわね」
あれが三途の川というやつだったのじゃろうか、それはそれは美しく、今からでも…いかんいかん、吾はこの体で泳いだことないから溺れるやもしれんから注意せねば。
それにしても魯粛が加わり、税収も人口も鰻登りじゃ。
まぁ盾となる人材が出来たおかげで今までわざと手抜きで仕事をする頻度が下がっておるのが主な原因なのじゃがな。
吾への仕事の殆どは一旦魯粛に回り、
しかし、しかしじゃ!仕事の量も鰻登りじゃ!どうしてくれる!
「それは仕方ないことです」
分かっておるけど…分かっておるけどのぉ〜睡眠2時間は止めて欲しいのじゃ、いくら金があるとはいえ照明代が馬鹿にならんぞ。
「では、蜂蜜抜きですね」
「なんですとー?!吾の蜂蜜は血液も同然なんじゃぞ…それを抜くというのか?!」
「はい」
うっわーこやつ、簡単簡潔に肯定しおったぞ。つまり吾を血抜きして食べる気じゃな?!
「ええ、食べさせてくれるなら是非」
そしてまさかの肯定、いやいやそんな色っぽい仕草しても吾まだ未成年じゃよ?それに吾が男であることを知らぬはずなんじゃが…
「張勲さんが言ってましたよ?」
「七乃ー!!」
「ごめんなさいー!秘密喋らないと仕事を3倍にするって言われちゃったんですよー」
それなら仕方あるまいな、吾でもゲロる——ちょっと下品じゃったな。まぁ敵ではないのだから問題なかろう。
「という事でお姉さんと一夜どう?」
「遠慮するぞ」
まあまあ遠慮せず、だから断ると言っておろう、蜂蜜あげませんよ、さすがに蜂蜜と貞操の危機を比べたら貞操に傾くわ!多分!などなどと言ったやり取りをしておったらノックの音が聞こえので入るように促す。
「失礼する」
「おお、五位ではないか。どうしたのじゃ」
「(発音が違う気がする)私は呉懿です」
「だから五位じゃろ?」
うぉ、五位がメンチ切ってきたのじゃ、これはからかい過ぎたかの。
「それで呉懿さん、何かあったんですか?」
「賊がでました」
「む、それはいかんな。よし、あの役立たず給料泥棒文官共を前線に出すのじゃ!七乃!」
「分かりました。すぐに手配——「張勲さん?」——や、やですねー冗談じゃないですか冗談。駄目ですよーお嬢様、そんなこといっちゃ」
むう、いい案だと思ったのじゃが…ダメか?
せっかく合法的に抹殺できると思ったのじゃが…なんて冗談じゃぞ?いつも通り演技じゃ、八割ぐらい。
「駄目駄目です。そんなことをすれば豪族達を敵に回す事になります」
「魯粛殿の仰るとおりかと」
残念じゃ、すごく残念じゃ。
まぁ冗談じゃがな、さすがにそこまでの事はせんぞ。大事なことなので二度言ったのじゃ。
もっともうっかり文官達が手柄を立てて帰ってこられては面倒なんで本当に冗談じゃ、それに率いられる兵が可哀想過ぎる。
「それにしても賊とは…吾の領地から発生したものかや?」
「いえ、報告によりますとどうやら南から移ってきたようです」
「むむむ、劉表のクソジジイめ、手を抜きおったな」
南からとなると劉表のクソジジイが治める襄樊からか更に南より漢江を渡ってまでして南陽へやってきた事になるがどっちにしても劉表のクソジジイが阻止できていないという事じゃな。
それともちょっかいを出しているのがバレたか?
まったく、そんなことする暇があるのならば豪族をまとめるよう努力すればいいものを…それを裏から妨害している吾の邪魔をするのは理にかなっておるか。
「何にしても早急に対処しないといけませんね」
うむむ、紀霊は治安維持に出かけておるし魯粛は書類仕事で今も忙しいから無理は掛けたくはない。
だからと言って七乃はそこそこ戦えるし参謀としてもそこそこじゃが、やはりそこそこなのじゃ。それに七乃も書類仕事が溜まっておるし。
となれば…
「では呉懿、お主が討伐に向かうのじゃ。人選は魯粛と相談して決めよ。吾の統治する地で賊を好き勝手させるでないぞ!主に蜂蜜の為に」
「…御意」(…蜂蜜)
後は任せたぞ、という意味を込めて魯粛に視線を向けると、微かに頷いて答えが返ってきたのでこれで安心じゃろう。
呉懿は魯粛が連れてきてくれた文武両方そこそこイケる今大活躍中の大型新人じゃ。
まぁ、本来は蜀に属していた呉懿じゃが元々は陳留郡出身と聞いておるから縁があっても不思議ではない…かもしれぬの。
ちなみに呉懿も女性じゃった。
田豊が男で呉懿は女…どういう基準で決められておるのかイマイチわからん、横山三国志の登場回数か?
最近は魯粛のスカウトのおかげで優秀な者がちらほら増えてきたのじゃ。他にも有名かは微妙じゃがそこそこ有能な将(K◯EI基準)が増えとるのじゃが紹介はそのうちにな。
これはもう呉の袁術の始まりじゃろ!
「それで魯粛、ホントのところどうなんじゃ?劉表の嫌がらせだと思うか」
「微妙なところですね。劉表様が賊退治程度出来ないとも思えませんが退治する余裕がないのもまた事実です」
荊州で二大豪族である蔡家の姉妹、荊州唯一の将と名高い?姉
劉表の配下と勘違いしておる者が偶におるが黄祖は江夏の太守で配下というより盟友という感じじゃから早々手伝ってもらえる訳もない。
張允は劉表の甥のはずなんじゃが調べても出てこんのじゃ。まぁ、小者じゃから気にすまい。
改めて考えれば確かに蔡家の面々だけでは安心できんのー原作袁術並に安心できん。
もっとも『軍事は』であって政治の面で見ると劉表本人は平凡じゃが二大豪族の片方である
確かに軍事より策を用いて賊を他領に誘導した方がいいやもしれんの…やはり劉表の嫌がらせじゃろうか?
「その可能性はありますねー理屈倒れの姉妹ならなおさら」
なんじゃその銀◯伝に出てきそうな渾名は。
それにしても初めての戦争(賊相手とはいえ)は緊張するのー、まかさ負けるなんてことはないとは思うが…不安じゃ。
賊討伐の描写はないぞ?
吾が戦場に出てないのに描写する意味なぞ無い!そしてそんな描写している暇もないのじゃ!…何を言っておるのじゃ吾は…後半は間違いなく本音じゃが。
「またか?!またなのかや?!以前より仕事多くなってるのは気のせいではないぞ!」
「それは賊討伐に際だって必要な物資や募兵の手配などの書類です。ちなみに討伐部隊が帰ってきた場合更に事後処理でもっといっぱい仕事が増えますよ。しかももっと大きな戦ともなれば何倍にもなると思うわ」
これの何倍…じゃと…
後数年で群雄割拠の時代に入るのじゃぞ?!
「…よし、布告じゃ。今日より軍事的活動は一切禁止じゃ!これでは吾が仕事で死ぬわ!」
「おお、さすがお嬢様天才的なひらめきです!そうすれば私もお嬢様も仕事が減りますよ!直ぐに布告——」
「無理に決まってるでしょ」
むう、しかしあまり戦争はしたくないのー民が減れば国力が落ちる上にこの時代の戦争は本当に何も生み出すものがないからのぉ。
掛かる戦費の値段に雲泥の差があるとはいえ、現代の戦争であれば軍事技術から民生転用する事があるから生産に繋がる部分が無いわけではないからまだいいがこの時代の戦争で転用出来るのはせいぜいが弓矢を狩りに使う程度じゃからなぁ、戦争は元がとれん。
有名な民生転用されたものだとコンピュータやインターネットなどじゃな、これらの知識は生前にWikipediaで調べて知ったので本当かどうかは知らぬが、今となってはそうであったのかどうかという事実は確かめようもない上に意味もないがな。
やはり戦争は下策、戦わずして勝つ、これがが理想じゃな。
「禁止は無理にしてもあまり軍事的活動は推奨できんのぉ、賊は水際で止めたいものじゃが…東、西、北はともかく南からの侵入を阻むのはやはり難しい、どうしたらいいかの〜」
「新野にもっと兵をつめれば賊に関しては問題にならないとは思いますが」
「賊の問題は解決しても仕事の量は減らぬ…と」
やっていることは兵の派遣と変わらぬとは言わぬが駐在する兵を増やせばその分だけ
いくら袁家からの支援があるとは言え資金は有限、必要以上にケチるつもりは毛頭ないが袁紹ざまぁみたいに湯水の如く使おうと言う気もないぞ。資金は全然減っておらんがな。
しかも駐在する軍は労働として使えぬ…屯田でも導入するかのぉ。
屯田とは兵士に田畑を耕させて自分達の食い扶持を稼がせようって政策じゃ。
史実では華琳ちゃんこと曹操が導入した事で一部の二次創作なんぞの主人公は屯田を良い政策と思うて実施した作品を偶に見かけたが正直その殆どは下策じゃ。
元々屯田とはぶっちゃけ食糧難で無い限り必要がない政策で、史実の曹操四方が敵に囲まれて安全な自領があまり存在せず、当時の戦争の兵站の殆どは現地調達と言う名の略奪であるという事から黄巾党によって田畑は荒らされ、後に青州に陣取っていた黄巾の残党である130万人もの人間を養うために用いた苦肉の策として実施したものなのじゃ。
もっとも黄巾の残党の130万人はおそらくかなり盛った数字じゃろうがな。
民に任せた田畑の収入は一部しか国に納められないが屯田ならば全て国で管理が出来るというメリットも存在する。後、避難民などが溢れた時などにも有効じゃがそれなら仕事を作った方が早い気もする。
つまり田畑を国有化しておるのと変わらんな。
横道にそれたが新野に駐在軍を増やせば劉表にいらぬ警戒を持たれるやもしれんし…そもそも必要以上に兵を増やせば洛陽に近いせいもあって叛意有りと疑われる可能性もある。
「やっぱりしばらくは耐えるしかないかのー」
「その通りです」
「ええーもっとお嬢様と遊びたいですよぉ〜」
「張勲さんは更に倍ですね」
「なっ?!」
とか何とか話しながらも誰も手を休めておらんのは慣れというものじゃろうなぁー正直一々手を止めておったら寝る時間は無いのじゃ。
問題は分かっておる。『普通の』文官が足りぬ事じゃ。
三人で一人程度の仕事しか出来ぬような者ばかりで頭が痛い、袁紹並か下手したらそれ以下の者までおる。腐敗し過ぎじゃろ。
やはり最初に首斬りはインパクトありすぎて反発しておるのかと思ったもんじゃが、呆れたことに素で仕事が出来ぬ事が分かった時は全員クビにしようかと思ったぞ。
しかし最近は魯粛の紹介で最低限はマシになったが南陽郡の人口があまりにも多くて仕事が次から次へと溢れでてくるのじゃ。
更に最近では軽い改革を始めたもんじゃから尚仕事が増えたぞ。
改革の内容的には城の物を勝手に持ち出すな、数字を盛るな、規律を厳守せよ、の三点じゃ。
具体的に言えば今までは配給されている消耗品(木簡、竹簡、紙、薪、油、炭など他)を官吏どころか兵達ですら持ち帰り自由じゃったからそれを制限してやったのじゃ。
禁止にしようと思ったのじゃがそれはそれで皆困り、市場に混乱を招く可能性があったからお持ち帰りの上限を設けるだけにしたのじゃ。
今まで違法だった訳ではないから強要し過ぎると反発するじゃろうという思いもある。しかしこれからは段階的に禁止の方向へ持っていく予定じゃ。
実際消耗品の費用は馬鹿にならん…確かこれも何処かの二次創作が元じゃったと思うが…正確には覚えておらん。
数字を盛るな、というのは自分の功績が凄いように見せるため実際の数より多く報告される事が恒例となっておるからそれを実際の数字にさせようという働きじゃ。
正直こちらは時間がかかるじゃろう、今までの癖というのはなかなか直らぬからゆっくり直させる予定じゃ。
規律の厳守とは何かを布告しても守るのはただし民に限る!という感じで官僚は免責などという事があったが最近は同じように裁いてやったので戦々恐々としておるらしい。
吾による吾のための恐怖政治の始まりじゃな。
もっともそれほど厳しい規律ではないのじゃから反発は小さかったがな。
聞いた感じ仕事が多そうじゃが魯粛が頑張ってくれておるので人事や予算の配分などの仕事は楽になったが最終確認と判子押しの仕事は大量に増えたのじゃ。
七乃も仕事量は半端ないが実は一番忙しいのは紀霊じゃったりする。
軍の調練、最近結成した諜報部隊の調練、諜報で得た情報の整理、、治安維持の警邏、武官候補の育成など肉体的にも精神的にも疲れる仕事が多い…身体を壊さぬ内に休ませねばならんが何時休ませてやることが出来るやら。
呉懿もまだまだ新人で武官候補達と勉強している途中じゃ…早く一人前に成らんかの〜…という思いもあって賊討伐の指揮を任せたのじゃがな。
孫賁と呉景ももうそろそろ警邏に回すかの〜そもそも警邏を任せること不安があったわけではないがいきなり治安維持という軍務で唯一内政と大きく関わる大事を客将に任すのは問題があったので街の掃除をしていて貰ったのじゃがな。
街で掃除をしておれば自然と民にも顔が売れるし警邏の際にも何かと役に立つじゃろう。
「という訳で孫賁と呉景を警邏に回そうと思うのじゃがどうじゃ?」
「何がという訳でなのか分かりませんけどよろしいのではないでしょうか。紀霊さんも助かるでしょうし」
「そうですねー紀霊さんは他人に厳しく自分にはもっと厳しくを地で行く人ですからそろそろ手を抜かないとバテバテになっちゃいますねー」
「では手配しておきます」
満場一致で可決っと。
ちなみに賊討伐の際に二人を従軍させなかったのは単純に忘れておったからじゃ、決して本人たちには言えぬ。
軍務のテコ入れするのは吝かではないのじゃが人材を探すのが面倒なのじゃ。
ん?おお、いいことを思いついたぞ。
ゲームの三国志なんぞでは武術大会と漢詩大会が開かれるものがあったぞ。
ゲームでは将達が競っておったが民同士でやれば人材が簡単に集まるではないか!
それにしてもなぜ漢詩の良し悪しで何が分かるんじゃろ?ステータスの一種ではあるじゃろうが知力や政治に殆ど関係ないじゃろ。
おお、そうじゃ、真剣に恋するゲームであった川神合戦をやるのも良いな。
そうすれば将の素質を持つ者や軍師の素養を持つ者も幾分か探しやすくなるじゃろう。
直江なんて軍師が出てきたら爆笑じゃな、百代は…呂布より強そうじゃが性格に難がありすぎじゃ。
恋姫の呂布は是非仲間になって欲しいぞ…だが華雄、おぬしは駄目じゃ。
それはともかく武術大会も川神合戦もまだやらんがの。
実行した場合は問題となっておる仕事の量がまた増え、更に金が掛かることじゃな。
保留じゃ、保留。
「そろそろお昼にしましょうよーさすがにもう限界ですぅ〜」
音を上げたのは七乃、まぁ気持ちはわかるぞ。
作業自体は休まずにやっておるのに山が減っているように見えんからの。
吾も丁度腹も空いてきたところじゃし。
「では昼とするかの。せっかくだから街へ——「駄目です」——ま、街へ「駄目です」——城下へ——「言い方を変えても駄目です」——……七乃ー魯粛がイジメるのじゃ〜」
「よしよし…魯粛さん駄目じゃないですかーお嬢様の意向は世界の意向なんですよ!」
「あらあら、そんな事になったら世界中が蜂蜜まみれになりそうですわ」
世界が蜂蜜?!それはなかなか………いやどう考えても支配しておるのは人間ではなく蜂じゃろ。
ひょっとしたらキメ◯アントという可能性もあるのぉ…いやいや、そんなもんおったら大変なことになってしまうぞ。
それはともかく…108ある奥義の一つを解禁じゃ。
「どうしても駄目かや?」
上目遣い&涙目じゃ!テンプレ的じゃが…
「もぅ、仕方ないわね。ただし影達を連れて行きますよ?」
効果は抜群じゃ!
これで街に行けるのじゃ、実は街に出るのは魯粛のスカウトイベントの時以来での。魯粛が来てからというものなかなか自由に外に出してもらえぬのじゃ。
実はこっそり抜け出すためのルートを作ろうと計画中で警備の穴探しや影達に頼んで抜け穴を作ってもらっておる。
影達は魯粛や張勲の命令にも従うが本来は吾直轄の部隊であるから吾の命令は最上位なのじゃ、だからバレることはないぞ。
そういえば魯粛の家に居った際に吾の元へ唯一駆けつけた者の名は
袁術配下の使えない将の一角の楽就じゃな。他にも李豊、
吾は知らなかったが楽就は影のまとめ役でよく働くいいやつと評判らしく、今までは自称まとめ役であったが正式に隊長に就任させてやったのじゃ。しかし紀霊曰く大軍を指揮させるには不安を感じる部分があるとの事じゃ。
つまり史実では能力的に分不相応だったのじゃろうな。
ん?と言う事は実は袁術の配下は小〜中規模を指揮させるなら割りといい線いくのやもしれんな。
今までは史実の袁術の将は史実でも割と凄い紀霊、原作の方でキャラ化された張勲、まだ存在を確認しておらんが史実では紀霊に並ぶ将の劉勲以外は使えぬ者と思っておったがそれ相応の役割なら努められる可能性がある。
とするならばじゃ、これはもう一度人材発掘をやり直さねばならぬの。
しかし袁術配下ってドマイナーじゃから思い出せるかのぉー。
「ん?どうしたんですかお嬢様?」
「なんでもないぞ。それより飯じゃー!」
「お嬢様、飯なんて端ない事を言っちゃ駄目ですよー」
「ご飯ご飯ご飯」
「それでいいんです」
「いえ、よくありませんから。連呼もよくありませんから」