第六百七十六話
「オデッサ基地並びに周辺都市の占拠は成功しました。詳細はすでにまとめて提出済みですので御覧ください」
「ご苦労」
「では移住者確保作業を開始します」
オデッサ攻略の損害はシルメリア22機か、数が勝り、ビームシールドの対策を取られていないにも関わらずこの有り様、やはりAIのアップデートは必須なことを改めて確認した。
もっともビームシールドが大気圏内だと不安定になり、通常のビームライフルやバルカン程度なら防げるが、メガ粒子砲のような威力の高いビームやミサイルはもちろんマシンガンの弾ですら軽減することはできても防ぎ切ることはできなかったことが被害が大きくなった原因だ。
宇宙と違って地球では天候に左右され、ビーム兵器が安定しないのだから仕方ないことだが改善の余地がまだまだある。
「降下艇で生産設備も一緒に降ろして正解だったか」
シルメリアは機動力は落ちるが宇宙でも使うことができる上に単独大気圏突入が可能だ。にも関わらず降下艇を使って地球へ降ろした理由がこれである。
シルメリアの被害がそれなりにあるだろうというのはわかっていたので現地生産が可能なようにしたのだ。
まぁいくつかの降下艇は落とされてしまったが、許容範囲だ。
さて、オデッサ基地が私達の手に落ちたことは既に世界中に知れ渡り、オデッサからは逃亡者が、隣接地域では避難する者が続出している。今更になって私達の宣言が本気であることが伝わったようだが、もう遅い。プル22が言った移住者確保は逃亡する者から確保する手筈となっている。連邦軍と戦闘中だったなら手が回らずに逃げ果せただろうが、周辺の連邦軍は攻めではなく守りを固めているため妨げとなることはない。