読む前に注意です、今回はかなりグダグダです、不甲斐ない作者をお許しください
あなたは何者だい?
side ???
私は今、命の危機に追い込まれている
私の目の前には目つきの悪い男が椅子に座りながらこちらを見ている
どうしてこんなことになったのかって?
それは『好奇心は猫をも殺す』って奴さ………
私は俗に言う魔眼と呼ばれるものを持っていてね、魔法に関係するものなどを何んとなく感じてしまうのさ
それで、山の方を見てみると学園の物とは根本から違う結界が目に入ったものだからつい足を運んでみたら
そこには認識阻害?の結界があったんだ
そこで私は結界の中に入ってみたらそこはレストラン?だった
なんでレストランに結界が張ってあるのか、気になってさらに調べようとしたら捕まった、というわけさ
「で、お前誰だ?泥棒か、それとも俺の命を獲りに来た馬鹿か?」
「どちらでもないよ、私は今年学園に来たばかりのしがない学生さ」
「はっ!なぁにがしがない学生だ、この結界はしがない学生如きが見つける事のできるもんじゃねぇんだよ、正直に話せばまだ許してやらん
こともないぜ?だからもう一度問おう、お前は誰だ?」
男がそう言った瞬間に部屋中に殺気が蔓延する
背中に嫌な汗が流れる
私は幼いころから戦場を渡り歩いてきた、しかしこれ程の殺気は浴びた事はない
これは正直に話さなければ殺される
私の頭の中には男に攻撃を加えるという発想は無かった
そんな事をすれば自分は間違いなく肉塊へと変わるであろうことは想像に難く無かったからだ
「私の名前は龍宮 真名だ、今年この中学に入ったのは本当でここを見つけたのは私は結界とかを視覚化できるから
偶然ここを見つけて入ってしまったという訳だ」
「………嘘はついてねぇみてぇだから、一応納得してやろう、それにしても……」
そういうと男は何かを考え始めた
私はやめておけばいいのに男に話しかけていた
「あなたは何者だい?この学園にこんな場所があるなんて学園長にも聞いたことがない」
「ん?お前さん勇気あるな、この状況で俺の事を聞くか?」
「確かにね、でも気になってしまったからね」
「面白いなお前、いいだろうお前さんの心意気に免じて三つだけ質問に答えてやるよ」
男はそう言うと再び椅子に座り私にも椅子をすすめた
「じゃあ、あなたの名前とここについて、最後にあなたと学園の関係について」
「また良い所を聞くなぁ、まぁ約束だから答えるが、俺はムラサメだ、次ここは一応レストランで俺の創った許可証がなきゃ普通は
感知すらさせない場所だ、まぁ時々お前みたいに気付いて不法侵入してくる奴がいるがそういう奴等の末路はご想像にお任せする
最後の質問だが、これに関しては答える訳にもいかんのよ、いちおう最重要機密だからな」
「機密?それほどに不味い事なのかい?」
「まぁこれがばれたら近坊は確実に頭を抱える事になるな」
近坊?まさか学園長のことか?あの老人を坊や扱いとは何者だろう?
まさか………
「最後の質問には答えてくれなくてもいいから代わりに答えてくれないかい?」
「いいぜ、にしても本当に勇気あるねぇ」
「あなたはひょっとして代行者かい?」
私がそう言うと男はピクリと少し反応した後
笑い出した
「はははははははは、お前すげぇな、よくわかったな!!そうだ俺が代行者だよ、にしても何でわかったんだ?」
「こうみえても仕事柄鼻は利く方なんだ、それにあなたからは人間の気配がしない、むしろ植物に近い感じだ。
まぁ極めつけはあの学園長を坊や扱いしたことから判断した」
「なるほどなぁ、いやはや感服したぜ」
「それにしてもなんで代行者がここにいるんだい?」
「ん〜、質問は三つまでだぜ」
「そうだったね」
「まぁ、お前さんがコチラ側に来るなら話してもいいが」
コチラ側?裏のことか?
「あぁコチラ側ってのは単に魔法関係者ってだけじゃ駄目だぜ?それでも知りてぇか?」
「教えてくれないかい?」
「じゃあ質問に答えてくれ、それで俺が満足する答えを言ったら教えてやるよ。
お前は近頃の立派な魔法使いについてどう思う?」
立派な魔法使い、思い出すのは『彼』のこと
「………立派な魔法使いを否定はしない、けど近頃の彼らは正義に酔っていて真に助けるべき物を忘れている、ただの愚か者だ」
あぁ、そうだ『あの人』のような立派な魔法使いはまだいるがそれでも近頃はそういう人たちも減っている
彼は私の答えを聞くと
「良い答えだ、だから答えてやる、俺がここにいるのはこの麻帆良という土地が俺の土地だからだ。近坊は俺から土地を借りてるだけに
すぎないってわけだ」
ここが彼の所有する土地?
「なんというか、出鱈目だね。でも何で知られたら学園長が頭を抱えるんだい?」
「そりゃお前この事を正義馬鹿が知ったらどういう行動に出る?」
行動?…………そういうことか
「彼らはあなたを襲い無理やりにでもこの土地を自分達の物にしようとする、正義という名の旗をあげながら」
「くく、正解だ。で襲ってきた奴等はどうなる?俺に制裁されるのさ、俺と近坊、いや正確には近坊の師匠と結んだ約定で
俺達に対しては不干渉ということになっててな、それを無視した場合なにが起ころうとも自業自得ってな」
「…………それはわかったが何で頭を抱えるんだい?自業自得なんだろ?」
「ここにいる正義馬鹿は全員学校関係者だ、そいつらが一気に消えてみろどうなるかは想像に難くないだろ?」
「そういうことか、でもその理論だと私も消される事にならないかい?」
「ん?まぁ普通ならな、だが俺はお前が気にいったからな、だから何もしない」
「それはありがたいね」
「まぁそういうことだ、後これ渡しとくぜ」
彼がそういって私に渡したのは一枚のカードだった
「これは?」
「許可証だ、これでお前さんはここの客になる権利を得たってわけだ、勿論ここの事は他言無用だがな」
「わかった、それにしても客という事はここはやはりレストランなのかい?」
「一応な、他では絶対に食えない食材を用意してある」
「一応?それに絶対に食えない?」
「信用してねぇな?なら食ってけ、今回は金はなくていい、甘い物と肉どっちがいい?」
「甘いほうで」
「即答かよ、まぁ待ってな」
彼はそういうと一旦、奥の部屋へと入っていった
どうやら食材を取りにいったようですぐに戻ってきた
瞬間、私の鼻を濃厚な果実の香りが支配する
香りの元は彼が持っている何かの果実の欠片だった
「なんだい?それは」
「これか?これは虹の実だ、ゼリーとアイスどっちがいい?」
「虹の実?知らないフルーツだね、……ゼリーで」
「知らないのは当然だな、まぁ出所は教えんが。ゼリーだな待ってろ」
どうやら出所は教えてはくれないようだ、彼はキッチンですぐに調理を始める
その手際は素晴らしかった
彼、一人で恐らくは5〜6人分の作業をしているだろう、ゼリーはすぐに出来あがり私の前に出てきた
それは、確かにゼリーだった、だがこんなゼリーがあるのか?
ゼリーに使った果実の果汁が蒸発してゼリーの上に虹を作っていた
「ほらよ、虹のゼリーだ」
「いただきます」
私はソレを口に運ぶ
瞬間、ソレは私の体を突き抜ける
口にいれた瞬間に味が四回変化し、その味の濃厚さといったら今まで味わったことのないほどである
ソレは喉を通りすぎる時にさらに二回変化し、最後に胃へと届いた時、七回目の変化が来た
「………これは」
「美味いだろ?本当に美味いもの食うと何の言葉も出ないんだよな」
確かにそうだ、これは美味しすぎる
「おいしかったよ、あなたの店はこんなに凄い食材ばかりあるのかい?」
「ん?おいおいこの程度で満足するなよ、これは序の口、本当に凄いのはまだまだあるぜ?」
これ以上の物が!?
「それはいつ食べれそうだい?」
「ん?わからないんだよなぁ、まぁ獲れたら連絡やるよ」
「是非お願いするよ」
私はムラサメさんに連絡先を教えておいた
そういえば聞きたい事がもう一つあったな
「ムラサメさん、あなたは一応レストランだと言った、ならば他にも扱ってる物はあるのかい?」
「お前、本当に凄いな、付いてきな見せてやるよ」
彼はそういうと奥へと入っていった
私は彼についていく
彼は一つの部屋の前に止まり扉を開ける
そこにはありとあらゆるものがあった
「一応、ここでは魔法関係の物も扱ってる、欲しいものがあったらいいな」
彼はそういうと椅子に腰掛ける
私はざっと部屋を見渡すが本当に色々ある
魔法薬から武器まで様々だ
中には材料はなにかわからないが弾丸があった
「ムラサメさん、これは?」
「ん?それはヤドリギの弾丸だな、ほしいのか?」
「ヤドリギの弾丸?効くのかい?」
「一発だけ撃たせてやるよ、ほれ」
彼はそういうと弾丸を私に渡す
「どうせお前警備員もやってんだろ?今度撃ってみな、あ、一応言っとくが人間に向かって撃つなよ?後悔するぞ」
「後悔?よくわからないけど一応貰っておくよ、ありがとう」
「おぅ」
さて随分と長居してしまったな、外を見ると既に陽は傾いていた
「もうこんな時間だったか、ムラサメさん私は帰るよ」
「ん?そうか、じゃあ気をつけてな」
私は彼に別れを告げ店から出る
それにしても規格外な店だったな
でも良い店を知ったものだ、今度お金が入ったら食べに来よう
後日、警備の時に試しにあの弾丸を鬼に向かって撃ったら鬼にヤドリギが生え一瞬で鬼を食いつくしていた
確かにコレは人に撃ったら後悔する代物だな
エヴァが中学に入ってから一年が経ったある日
side 学園長
ふぅ、なんとか何事もなく一年を過ごせたわい
先生方もムラサメ殿に干渉することはなかったしのう
しかし、今年はそうはいかんじゃろう、何せあの『英雄』の息子ネギ・スプリングフィールドがここに修行として来るからのぅ
彼が来たら先生方は間違いなく正義に酔ってムラサメ殿に干渉するじゃろう
そうなったらこの学園は廃墟になるかも知れん
それだけは避けねばなるまいて
タカミチ君にももっと頑張ってもらうのは当然としても問題はムラサメ殿じゃな
もしネギ君が彼に干渉したら………
想像したくないわい
やはりここは彼になるべく殺さないように頼むとしとくしかないか
そうと決め、わしは彼の元へと向かう
「というわけなんじゃ、彼があなたに干渉してきてもなんとか穏便にすませてくれんかのう?」
「なんで俺がそんな事気にしなくちゃなんねぇんだよ」
「そこを何とか!!」
「…………どうするかはまだ決めないでやる」
「おぉ!!」
「ただし」
「ひょっ!?」
「そのガキが来る時は俺も同席させてもらう、安心しろ姿は見えないようにしといてやる」
「つまりは?」
「そのガキ次第だ」
「…………わかった」
ふぅ、なんとか会った瞬間殺されるという最悪は免れたわい
しかしこれからを思うとやはり胃に穴が空きそうじゃ…………
ネギ君、頼むから無駄に干渉しないでくれ
今回はたつみー登場とネギ登場の前ふりでした
たつみーの立ち位置は完全にムラサメ側にしようとおもっています
さて次回はいよいよネギ参戦!!まぁボコボコにされるかもしれませんが