てなわけであの人の登場です
それではどうぞ
コーヒー教、満を持して降臨!!
side ムラサメ
昨夜はなんかカオスだった
エヴァ達はなんか青春をしていたし、ロビーには多くの生徒と何故か教師である坊主まで正座させられているし
ちなみにその生徒の中には今回の騒動の主犯である、名前なんだっけ?
まぁそいつも正座をさせられていた
後はクソオコジョに植え付けた種だが、あのオコジョはある程度の激痛ならば欲望でカバーできてしまうようなので
別の種を植えた
植えた種の能力は段々と五感を奪っていくものだ
これの発動というか成長条件は前の種と同じで邪な事を考えることだ
段々と奪うため、一気に五感が消えたりはしないがそれが逆に恐怖を与えるといったところだ
まぁあのオコジョはもうどうでもいいか
放っておけばいつか勝手に自滅するだろうしな
問題は坊主のほうだ
今回の件にしてもあの坊主がちゃんと管理しておけば何も起きなかったはずだ
まったく、どこまで俺をイラつかせれば気がすむんだ
その坊主だが現在、関西呪術協会の本山に向かっているらしい
近坊が言っていた親書とやらを届けにいくのだろう
しかし、出かけるのはいいがもう少し考えて動けよ
にしても何で誰も気づかないのかね、何人かの一般人が後をついているってのに
それでも裏の人間かねぇ
まぁ、あいつ等がどうなろうと俺には関係ないからいいか
そんな訳で現在俺らは気軽に京都巡りを楽しんでいる
メンバーはエヴァと茶々丸、そして真名と楓だ
「なんでお前さん等がいんだよ、あの坊主についていくんじゃねぇのか?」
「別にそんな依頼は受けてないからねぇ、今の私は単なる女子中学生だよ?」
「拙者はそこらへんはよくわからんで御座るがムラサメ殿と行動した方が面白そうだからで御座る」
「あそ、まぁいいけどな。先に言っとくが奢らんぞ?」
「「「えぇ〜〜〜〜」」」
なんでエヴァまで文句たれてんだよ
「ムラサメ、ケチケチするな。お前店で相当稼いでるんだからいいじゃないか」
「…………わかったよ、どこかの店に入ろう。各自2品までなら奢ってやる」
「ふふ、頼んでみるものだ」
「忝いでござる」
「どこの店に入るか」
「ありがとうございます。ムラサメさん」
………………お前ら
「ムラサメさん、あの店に入ろうじゃないか」
真名がそう言って指差したのは京都一と噂だかい高級甘味処だった
ちなみに味も京都一だが値段も京都一である
なんなの?こいつら
4人は早くも店に向かっているので俺も行こうとした時
少年とすれ違った
その少年は総白髪で身のこなしもタダの少年ではなかった
しかし、そんな事よりも気になったのはその少年の気配だった
それは昔に俺が創ったコーヒー豆を大量に買い占めた奴の気配だった
(なんであいつがここにいる?それにあの姿は………。まぁいいか)
俺は取りあえず無視して店に向かった
side ???
今のは大地創造?
何故、こんなところに彼が
とんだイレギュラーがいたものだ
だが既に今回の計画は既に詰めに入っている
それに、僕自身としてはこの計画はどうでもいいしね。今回態々参加したのだってこの地に眠る鬼神がどの程度か見たかっただけだし
さて、早速本山の方へ行って向こう側を混乱させてこようか
あぁ、そういえば今、本山の方には『英雄』の息子がいるんだったね。すこしちょっかいでも出すとするか
side 近衞 詠春
現在、この本山には盟友の息子ネギ君とその一行が来ている
話を聞く限り妨害が幾度かあったらしく、また犯人側の狙いは木乃香だということも報告してくれた
まぁその辺の情報は既にこちらでも掴んでいたため犯人側の情報をネギ君に教えておいた
「ネギ君、君はこの後も何か起こると思うかい?」
「え?もう大丈夫じゃないんですか?ここには結界があるんですよね?」
「そうだね、でも世の中に『絶対』は決して存在しないんだ。だから常に頭の片隅に最悪の状況を考えておくことだ
そして、今の状況で最悪の事態とは敵がここまで侵入してくることだ。そうなったら私達はどうする?
戦う?それもありだが今ここには一般の生徒までいる。彼女らを守りながら敵と戦うのは困難だ。だから、今のうちに
彼女らを宿泊先に帰すんだ」
私がそう言ってネギ君は初めてそれに気づいたようだ
やはり、ここらへんはまだ子供か
ネギ君はここまで着いてきてしまった一般の生徒に宿に帰るように言うが、彼女らは聞かない
このままでは埒があかないな
しょうがないか
私は宿の方にいるであろう教師に連絡を入れ彼女らを引き取ってもらった
これで、現在残っているのは裏に関わっている者と木乃香だけになった
後は結界の方を強くしておこう
その時
「おっと、そこまでだよ。近衞詠春」
どこからか白髪の少年が現れる
私は刀を抜こうとするが
「遅い、随分なまったものだね、石の息吹」
少年は無詠唱で魔法を唱え、私は避ける事が出来なかった
あぁ、確かに衰えてしまったな
私の体が石化していく
少年は転移陣を描き消えていく
「長さん!!木乃香さんが!!」
その時ネギ君がやってくる、どうやら木乃香も攫われてしまったようだ
くそっ!!助けに行きたくとも私の半身は既に石と化している
「ネギ君、君は今すぐに宿に戻り魔法先生達に救援を………」
私は最後まで言う事は出来なかった
何故なら石化が口元まで進んだからだ
私が最後に見たのは走り出すネギ君の姿だった
side ムラサメ
店から帰って来た俺たちは宿でゆったりしていた時、真名の携帯が鳴り
「なにか用かい?刹那。………ふむ、報酬は?………わかったよ、今からいくよ」
「真名、どうしたで御座るか?」
「うん?なんでも助けが必要らしい。そんな訳でちょっと行ってくるよ」
「真名、拙者も行くで御座るよ。人数は多い方がいいで御座ろう?」
「ふむ、そうだね。じゃあ行こうか。ムラサメさん達はどうする?…って聞くまでもないか」
「ん?まぁ本来なら放っておくんだが俺もちと用事があるからな。俺も行こう」
俺がそう言うと真名の顔が驚愕に彩られる
「本当かい?ムラサメさんの事だから行かないかと思っていたのに」
「ほっとけ、エヴァと茶々丸はどうする?」
「お前が行くなら私も行こう」
「私もお供します」
「そうかい、じゃあ行くか」
しかし、徒歩で行くのも面倒だな
「ヨルン」
俺はヨルンを召喚した
『ヨンダ?』
「おぅ、ちと俺達を乗せてくれ」
『ワカッタ』
俺とエヴァと茶々丸は普通に乗るが真名達は動かない
「どうした?早く乗れ、行くんだろう?」
「あ、あぁ。本当に出鱈目だね、あなたは」
「ムラサメ殿は本当にびっくり箱の様な人で御座るなぁ」
二人はぶつぶつ言いながらヨルンの背中に乗る
そこからは早かった
5分も経たないうちに言われた場所に着く
そこには多くの鬼がいた
どうやら大量に召喚されたようだな
「真名、楓、おまえらは此処で降ろすぞ。後は適当にやれ」
「ムラサメ殿は?」
「俺は用があるって言ったろ?ま、適当に頑張んな。この程度に苦戦するようならこの旅行から帰ったら一週間程別荘に放り込むからな」
「そ、それは嫌で御座る」
「じゃ、頑張んな」
俺は二人を降ろした後、適当な森の中でヨルンを降ろし森の中を歩く
目的の人物はすぐに見つかった
「よぅ、何年ぶりだ?フェイト・アーウェルンクス」
「やぁ大地創造、そうだね大戦の時は会えなかったからざっと300年ぶりじゃないか?」
「もうそんな昔か、にしてもお前さんは縮んだなぁ」
「言わないでくれるかい、大戦の時に『千の呪文の男』にやられてしまってね」
「あぁ、あれにやられたのか」
俺とフェイトが友人の如く話しているのを疑問に思ったのか
「ムラサメ、こいつは誰だ?」
エヴァが聞いてきたので
「ん?こいつはアレだよ、なんだっけ『世界を変えよう』だっけ?の一員の一人だよ」
「………『完全なる世界』だよ」
「あぁ、そうだったな」
「おい!!ムラサメ、『完全なる世界』と言えば大戦を起こしたとも言える組織じゃないか!!」
「そうだな、まぁどうでも良くね?」
俺がそう言うとエヴァは何も言わなくなった
なんだよ、その『そう言えばお前はそう言う奴だったな』みたいな顔は
「あ、『完全なる世界』といえばアイツはどうした?お前が動いてるってことはアイツ死んでねぇんだろ?」
「あぁ、あの方なら今は下準備中だよ」
「そうかい」
「ところで、君は今回も邪魔をするのかい?」
瞬間、周囲の空気が変わる
フェイトは明らかに警戒しているが
「いや、別に?やりたければやれば?」
俺がそう言うとフェイトはこけていた
「邪魔しないのかい?てっきり僕はここで戦うかもとある程度覚悟決めてたんだけどね」
「はっ、前にも言ったが俺はやり方を間違えない限り手は出さんさ。そう、自然を無意味に破壊しない限りはな」
「そうだったね、君は誰でもない自然の味方だったね」
「それに個人的にはお前らの事は気に入ってるんだ」
「それは光栄だね」
その時、湖の方が光った
「なんだ?」
「あぁリョウメンスクナの封印が解けたみたいだね」
「ふーん、今回の目的はそれか」
「まぁね、でもあれは駄目だね。外見はなんとか威容を保っているが中身がスカスカだ。あれじゃあ役には立たないな」
「だろうな、ありゃ駄目だ」
「仕方ない、後は『千の呪文の男』の息子をからかって終わりにするかな」
「そうかい。………あぁそうだ、フェイト」
「なんだい?」
「これ渡しとくぜ」
俺はフェイトに許可証と俺の店の座標を渡しておいた
「これは?」
「俺の店の座標と店に入るための許可証。それ持っとけばいつでも俺の店に来れるぜ」
「君、店なんて開いたのかい?」
「まぁな、色々扱ってるぜ?」
「コーヒーもかい?」
「当然。あれからさらに改良された豆を用意しとくからいつでも来いよ」
「それは楽しみだ。じゃあまた会おう、大地創造」
「おぅ。…ところでフェイト、あの木偶の坊破壊してもいいか?」
「………どうぞ、利用価値もないしね」
それだけ言うと今度こそフェイトは消えた
「だとよ、エヴァ」
「なにが、だとよだ。私にやらせるつもりか?」
「いいじゃん、どうせ暇なんだろ?」
「暇だが理由がない」
「じゃあ、アイツを一発で終わらせたら一回だけ何でも言う事聞いてやるよ」
「なに!?本当か!!」
「本当だって」
「ふふふ、そこまで言われたら仕方ない。そこで見ていろムラサメ!!一発で終わらせてやる!!」
そういうとエヴァは意気揚々と向こうに飛んでいった
扱いやすいなぁ、あいつ
「悪ですね、ムラサメさん」
「なんの事かな?茶々丸、悪いんだけどあいつのサポート頼むわ」
「わかりました、ですが私にはなにも無しですか?」
「………わかった、お前もエヴァと同じでいい」
「では行ってきます!!」
…………茶々丸、変わったなぁ
さて、見晴らしの良い所にいきますか
だが、その前に
「そろそろ出てきな、嬢ちゃん」
俺がそう言うと茂みの中からデコの広い少女が出てきた
「いつから気付いてたです?」
「最初から」
「…………そうですか。ところで貴方は何者ですか?」
「嬢ちゃん、好奇心は猫をも殺すんだぜ?」
「それでもその先にしか知ることの出来ない事があります」
へぇ、面白い目だ
「くく、つまらない奴だったら消そうかと思ったが、中々に面白いな、お前さん。名前は?」
「綾瀬 夕映です」
「夕映ね。なら行くか」
「どこへ?」
「見晴らしのいいところだよ」
俺と夕映が見晴らしの良い所に出た時
既にエヴァは詠唱を終えており
『おわるせかい!!』
スクナは完全に氷漬けとなり砕け散っていた
まぁ当然か、中身は無かったに等しいからな
だが、坊主共には刺激が強すぎたみたいだな、どいつもこいつも口が半開きだ
「くく、やっぱりこういうのは傍から見てると楽しいな」
「まぁ否定はしないです」
「さて、終わったみたいだし帰るか」
俺がその場を立つと
「ま、待ってください。貴方は何者ですか?」
夕映が尋ねてきた
「知りたきゃまた俺の家に来な。お前さんはそこそこ気に入ったから今度はちゃんと客として扱ってやるよ」
俺はそれだけ言うと宿に帰った
その後、先に帰った事をエヴァ達に怒られた
フェイトとはこんな関係にしてみました
後、作者がネギまを読んでいたころにお気に入りだった夕映の正式参戦?です
これから彼女がどうなるかは作者にもわからない
ではまた次回で