今回も修行風景です
後、今回はオリジナル魔法を出してみました
ではお楽しみください
魔法より殴った方が早くね?
side 夕映
エヴァンジェリンさんに中級呪文を教えて貰い、闇に関してならばある程度の評価は貰えたのだが
やはり土に関しては無理があった
当然と言えば当然であろう
エヴァンジェリンさんがいくら魔法に造詣が深いとはいえ土は完全に門外漢なのだから
どうしたものか、と二人で悩んだ末、結局ムラサメさんに教えて貰う事になった
「というわけで教えて下さい!!」
「え〜、面倒」
ムラサメさんがそう言った瞬間、エヴァンジェリンさんから魔法の射手が飛んできてムラサメさんの頬を掠りました
「………。と思ったけど夕映、今から手本やっから頑張れ」
「は、はいです」
「じゃやるぞ〜。アース・ネイチャー・ビオランテ、砕けて割れて引きずりこめ!!砕土!!!」
ムラサメさんが詠唱?し右足を思いっきり地面に振りおろすと彼を中心とした半径10mに地割れが起きました
これは魔法と言っても良いんでしょうか?
詠唱もなんか今まで習ってきたものとは違いすぎますし
すると、エヴァンジェリンさんがそんな私を見て説明してくれました
「あ〜綾瀬、今の魔法?はコイツが創ったオリジナルなんだ。だから詠唱が滅茶苦茶でな」
「オリジナルですか。それにしてもあんな詠唱でも精霊は力を貸してくれるんですね」
「まぁ、前にも言ったが魔法はイメージが重要だからな。イメージが鮮明に出来ていれば詠唱はあんな感じでもいいんだ
だからといって誰もが簡単にオリジナルを創れると思うなよ?コイツが規格外なんだからな」
そう言うエヴァンジェリンさんはどこか誇らしげでした
そんな彼女を見ているとムラサメさんがこちらにやってきて
「こんな感じでいいか?じゃあやってみ」
そう言いました
「はいです!!あ、そういえば私まだ起動キーを決めてないんですがどうすればいいですか?」
「ん?取り敢えずは初期のでいいだろ。そこら辺は後で自分で決めろ」
「わかりました。ではプラクテ・ビギ・ナル、砕けて割れて引きずりこめです!!砕土!!!」
私は右足を思いっきり地面に叩きつけると、私の半径1m程に小さな地割れが起きたです
それにしてもこの詠唱は私がやると少し恥ずかしいです
ムラサメさんが唱えていると物凄く似合っていてかっこいいんですが
後、ちょっとショボイです
まぁこの辺は慣れだとは思うんですが
「初めてやったにしては出来たじゃないか。エヴァの教えがいいのか、お前が優秀なのか。まぁ両方か」
「あ、ありがとうです」
エヴァンジェリンさんは余り褒める人ではないですから
こうも手放しに褒められると照れますね
「あ、後言い忘れてたがこの魔法は別に自分を中心としなくてもいいぞ」
「えと、どういうことですか?」
「ようするに………、いや説明が面倒だ。今から見せる。砕土!!」
ムラサメさんが無詠唱で唱えると先程とは違い地割れが彼を中心とはせずに真っ直ぐに伸びながら地面を割って行きました
なるほど、この魔法は近距離と遠距離を使い分ける事が出来るのですね
これは便利です
「と、まぁこんな感じだ」
「なるほど、確かに便利な魔法です。でもこの魔法だと相手が空を飛んでると当たりませんよね?」
私がそういうとムラサメさんは明らかに目を逸らしました
「………。そん時は別の魔法使えばいいだろ」
「それはそうですが、土の魔法に対空はないのですか?」
「あるんじゃねぇの?俺は使った事ねぇから知らん」
「使った事ないんですか?」
「ない。だって魔法より殴ったりする方が早いし」
出鱈目な
しかし私にはそんな腕力はありませんから知っておきたいのですが
「エヴァンジェリンさん、どうしましょう?」
「私に聞くな。私とて魔法の全てを知っているわけではないのだ」
「あ、でしたらこの学園の魔法先生に」
「無理だな。私とムラサメは正義馬鹿共には毛嫌いされているからな。そんな私達に教えを乞うているお前に
あいつらが魔法を教える訳がない」
二人で悩んでいると
「そうだよ、人に教えてもらえばいいじゃねぇか」
「ムラサメ、何を言ってるんだ。私達に関わった人間に魔法を教える奴などこの学園にいるものか」
「そうだな、この学園にはいないな。だが俺達には、いや俺には一人思いつく奴がいる。しかもそいつは土のエキスパートだ」
「なに?…………おい、まさか」
「そのまさか、だ」
そう言うとムラサメさんは別荘から出て行きました
「あの、エヴァンジェリンさん。ムラサメさんは一体どこへ?」
「最強の一人と言っても過言ではない奴の所だ」
一体誰なんでしょうか?
気になります
「まぁいい。おい綾瀬、ムラサメが帰ってくるまでは私と修行だ」
「はいです!!」
side フェイト
僕が日課のコーヒータイムを楽しんでいた時に彼は現れた
「ういーす、フェイトいるか?」
「ぶっ!!な、なななな何で君が此処にいるんだい!?」
「何でって来たから?」
「そうじゃないよ!!な・ん・で、此処が分かったのかを聞いてるんだよ!!」
「それは秘密だ」
さらりとムカつくね、大地創造
忘れていたよ、君はそういう奴だということを
すると騒ぎを聞きつけたのか
「何事ですか!!フェイト様!!!」
焔と栞がやってきた
「侵入者!?貴様、何者だ!!!」
「フェイト様、御下がりください!!」
栞が僕の前に立ち、焔が大地創造に相対する
「あぁ?なんだお前さん等、邪魔だ。俺はフェイトに用があるだけだ」
「う、うるさい!!どうやって此処まで来たのかは知らんが覚悟しろ!!」
焔が髪の毛に炎を燈し攻撃を仕掛けようとする
「おい、フェイトこれ潰してもいいのか?」
「それは止めてくれないかな、今説明をするから。焔やめるんだ、彼は僕の友人?だ」
「え?え?そうなんですか?」
「そうだよ、それに僕はまだ君を失いたくない。だから止めてくれないか?」
「え〜と、どういうことですか?」
「彼は大地創造、君達に分かりやすく言うなら『代行者』だよ」
僕が彼の事を告げた途端、二人が顔を真っ青にする
まぁ当然だね
代行者の名はかなり知られているからね
「代行者?この人が?」
「おぅ、俺が正真正銘代行者だ」
「……………すいませんでしたーーーーーーー!!!」
見事なジャンピング土下座だね
その後はまだ顔が真っ青な二人を下がらせた
後に二人は語る
『あの時は本当に命の大安売りをしようとしていた』と
「さてと、それで態々どうしたんだい?まさか僕等に協力してくれるのかい?」
「いやいや、それも楽しそうなんだが今日は頼みがあってな」
「頼み?君が僕に?珍しいなんてものじゃないね。いいよ興味が湧いた、何だい?」
「おぅ、魔法を教えてくれ」
は?
「すまないけどもう一回言ってくれるかい?」
「だから、魔法を教えてくれ」
「僕が君に?」
「お前が俺の弟子?に」
弟子?
弟子と言ったのか?
大地創造が
「君、弟子なんてとったのかい?君の事だからそういうことはしないと思ってたんだけど」
「まぁ暇だったし、後気に入ったからな」
「君が気にいるなんてどんな人間なんだろうね、興味が湧いたよ。それにしても何で僕なんだい?
君でもいいじゃないか」
「俺は教えるのは下手だからな、それに魔法もほとんど知らん。それに教えて欲しいのは土系統だからな、
俺はお前以上の使い手を知らねぇ」
らしい、と言えばらしいか
それにしても大地創造が僕をここまで買っているとはね
「中々に嬉しい事を言ってくれるじゃないか。いいだろう、君の弟子に魔法を教えてあげるよ」
「おぅ、ありがとよ。あぁお礼と言っちゃなんだがこの前お前さんが言ってた奴に会ってやるよ」
「調に会ってくれるのかい?それは有難いね。ついでに何か教えてあげなよ」
「あぁ、いいだろう」
「じゃあ行こうか。調に会うのは後でいいよ。今彼女は出かけてるからね」
さて、大地創造の弟子か、楽しみだね
折角だ、かなり強くしてみようか
彼の弟子なんだから思考も魔法世界には染まってないだろうしね
ちなみに調が帰って来た時に焔と栞が大地創造に会ったということを彼女に言うと調は
『二人だけズルイです!!私もお会いしたかったですーーーー!!!』
と泣いたらしい
まぁその後に会いに来てくれると言う事を言ったら直ぐに泣きやみとても良い笑顔になった
・・・・・・・夕映の強化が半端ないことに
まぁムラサメは魔法はてんで知らないからしょうがないんですが
後、『砕土』の詠唱は適当です。あんなラテンというか気障なもん思いつくか!!
ということでこれからムラサメが使うオリジナルはこんな感じになります
後、夕映の起動キー募集します