ビックリです。いつの間にかアクセスが1000万を、ユニークが120万を突破していました。
皆さん有難うございます。
これからも樹木の王をよろしくお願いします。 1000万記念で何かやるべきかな・・・・・・
あ、エヴァのネコミミスク水セーラー出してないから、それでいいか
わが身のなんと小さき事か
side ネギ
夏休みに入り、僕たちはそれぞれに魔法世界に渡る為の準備を整えていた
学園長先生の話によると僕たちを魔法世界に送る準備は既に整っているらしく、後は僕たち次第だったらしい
そして、出発当日
僕たちは木乃香さんと刹那さん、そして学園長先生に見送られながら学園を出た
魔法世界に行くまでの引率をタカミチが引き受けてくれた為、道中に問題が起こる事はなかった筈だった
筈だった、というのは魔法世界にいくための転送装置がある場所は外国にあるのだが、何故か外国に行くと言う事が委員長さんを含めたクラスメイトの皆さんにもばれていたのだ
彼女達は委員長さんの力で無理やりついて来てしまった
タカミチもこれは予想外だったのかその額に汗を流していた
僕たちは彼女達を説得し、家に帰そうとしたが彼女達は結局ついて来てしまった
それを見たタカミチは僕に言った
「一応、転位装置がある場所には人を迷わす結界を張ってるから問題はないだろうとは思う」
タカミチの言った通り、転位装置がある場所は霧に包まれていたし、その霧自体が魔法のようだった
これなら大丈夫だろう
しばらく霧の中を歩いていると、タカミチが急に止まり言った
「少しここで待っていて貰えるかい?」
「え、うん。どうしたの?」
「なにちょっと野暮用さ。あぁ、そうだ、一応規則らしいから武器や杖は一応封じておいてくれ」
そう言ってタカミチは霧の中に消えていった
今のうちに準備とかをしておけってことかな
side タカミチ
まったく予想外だ
霧に入れば彼女達も諦めるだろうと思っていたが、それは間違いだった
この人を迷わせる霧をどうやって進んでいるのかは知らないけど、彼女達は確実に転位装置の方に歩いている
まずは彼女達をなんとかしなければ
僕は気配を頼りに彼女達の下に赴く
そこでは
「さぁ、桜子の勘だけが頼りよ!! ネギ君達はどっち?」
「う〜ん、こっちかな?」
「よし、こっちだ!! 続け〜!」
勘を頼りに進んでいる元教え子の姿があった
馬鹿な、ただの勘だけでここまで進んできたというのか
流石はA組と褒めるべきか、呆れるべきか判断に迷う
だが、ここから進ませる訳にはいかない
魔法世界は危険の一言に尽きる
ちょっとした旅行気分でいけば裏路地で物言わぬ死体になるか、奴隷になって、人生は終わるだろう
それは許されることではない
だから、
「少しのあいだ眠って貰おう」
僕は気配を絶ち、彼女達の後ろに回り、一人ずつ意識を狩っていく
まったく、僕に魔法が使えれば簡単に眠らせる事が出来るんだろうけどね
僕は彼女達全員の意識を奪った後、近くに待機させていた魔法使いを呼び彼女達を近くのホテルまで送らせた
これで、大丈夫だろう
さて、ネギ君達が待っている
早く戻らないとね
僕は急ぎネギ君達の下に戻り、彼等を転位装置の所まで連れていった
そして、彼等を転位装置の中心に移動させた後、ネギ君達には見えない様に、転位場所をメガロメセンブリアからヘラス帝国の帝都にある転移場所に変更する
さて、これで大丈夫だ
他力本願とは情けない限りだけど、後はよろしく頼みます。ラカンさん
「ネギ君、魔法世界で己が真に立つべき場所を見極めてくるんだ。君がなるべきものはどんなモノなのか、その答えを得られる事を願うよ」
「……タカミチ。うん、いってくるよ」
「あぁ、頑張ってきなさい」
僕はそう告げて、転位装置を起動させた
ネギ君達の姿が消えていく
これで僕の仕事はひとまずおしまいだ
一度、学園に戻るとしよう
side 調
まったく、フェイト様も何を心配しているかは知りませんけど、あのような未熟な少年が魔法世界に来たのなら一回攻撃を加えろだなんて
私の戦闘法はムラサメ様に習ってからというもの広域殲滅、対多数戦に特化し始めているというのに
フェイト様曰く、ついでに転位装置を破壊しておくようにとの事ですから
私が適任だと言っていましたけど
別に私じゃなくてもいいじゃにですか
それに先程からネットワークを通じて自然が喜びの声をあげてるんですよね
はっ、まさかムラサメ様が来てるのでは!?
もし、そうならば少年など放っておいて、さっさとアジトに戻りたいです
でも、フェイト様からの指示も重要ですし
これも世界を変える為、世界を変える為
でも、ムラサメ様に会いたいし
「あ〜〜!! 来るならさっさと来なさい!!」
私は思わず叫んでしまった
叫ぶと同時に、転位装置が光り、中から少年少女が出てきた
私は急ぎ、手元の写真を見る
写真の顔と出てきた少年の顔が一致する
本当に来た
これはもうさっさと仕事を終わらせて、ムラサメ様に会いに行けと神様が言っているに違いないわ!!
「ネットワーク接続。自然よ、樹よ、精霊よ、短き命であるこの身に御力を御貸し下さい」
ネットワークに自分の意識をつなげ、誠意を持って精霊と自然に呼びかける
「ネギ・スプリングフィールド、覚悟をして貰います!!」
「え、うわ!! いきなり何をするのですか!?」
「何を言うとるんや、敵に決まってるやろ!!」
ネギ一行はその言葉に一斉に封じていた武器を開封しようとする
「くす、遅いですよ。今です、お願いします!!」
願いを飛ばす
すると、彼等の足元から巨大な樹の根で編まれた腕が現れ、その巨腕を振るう
「いつのまに!!」
振り下ろされた衝撃によって、土煙が発生したため、よくは見えないがあのタイミングでの奇襲
殺った
そう思ったのだが、土煙が晴れた場所には無傷の彼等がいた
「一体、どうやって……」
私は辺りを見回すと、一人の少女がその手に小さな剣を持っていた
「まさか、その様な小さき剣で斬ったというのですか!」
「その通りで御座る。それにしてもお主何者で御座る? 今の樹を使った攻撃、アレはムラサメ殿の攻撃と雰囲気がそっくりで御座った。これは一体どういう事で御座ろうな」
何故、この少女はムラサメ殿の事を知っている
私の考えは顔に出ていたのか
「何、彼は拙者の雇い主で御座ってな。……まぁ置いて行かれたので御座るが」
くっ、誤算です
まさかムラサメ様を知っている人物がいたとは
どうしましょう、ここで潰しておくべきでしょうか
(その程度でいいよ、調)
(フェイト様!?)
(転位装置を破壊したら戻っておいで。少し話すべきことが出来た)
(わかりました)
「……少し急用が入りましたので此処で失礼します」
「逃がすとでも思ってるの?」
「えぇ、思いません。ですが、貴方達は弱い。故に撤退は簡単です。ですが、ただ撤退するのはつまらない、そうは思いませんか? ですので置き土産をさせていただきます。大地よ、大樹よ、精霊よ、今一度その御力をお貸し下さい」
転位装置を中心に樹の腕が生え、装置を破壊していく
装置は完全に破壊した
これで、いいでしょう
「それでは、また会う日まで御機嫌よう」
私はスカートを少し持ち上げながらそう言い残し、胸元から転位札を取り出し起動した
時は少し遡り
side 夕映
はぁ、これはどうしたものでしょうか
何故、私は皇女とお茶をしているのでしょうか
「うむ、ここの茶は相変わらず美味い。……主も遠慮せずに飲まんか」
「は、はぁ。あの何で私をここに連れてきたのですか?」
「うん? それは、龍樹がお主を見つめていたのでな。後は、まぁ妾の勘じゃな。そんな顔をするでない、こう見えて妾の勘はよく当たるのじゃ。おぉそう言えば名を聞いてなかったの、お主、名は?」
「そうですか。あ、私は綾瀬 夕映と言います」
そこで話が切れてしまう
何か、話をするべきでしょうか
「あの、此処がこんなに自然が多いのは昔からですか?」
「いや、違うぞ。ここまで自然が増えたのは大戦が終わったあとじゃ。というかお主、こんなことも知らんのか?」
「すいません、私は最近こちらに来たものでして」
「最近来た? つまりは主は旧世界の人間か」
「まぁそうですね」
「なるほどのぉ。それなら納得じゃ。では話してやろうかの、ここ帝都に自然が多いのは『自然との協和』を目指しているからじゃ。
まぁ、ぶっちゃけると代行者が怖いから、彼の怒りを買わない様に、という政策の一つじゃな」
代行者、つまりはムラサメさんの事
ムラサメさんが大戦期に暴れた事はエヴァンジェリンさんに聞いていましたけど、一国をここまで恐れさせるとは
しかし、これはついてます
私は昔のムラサメさんをエヴァンジェリンさんからしか聞いた事がない
それにエヴァンジェリンさん自体は大戦に参加していなかったようなので、いつか経験した人から話を聞いてみたいと思っていました
「あの、その代行者、でしたか? その人は一体どのような人だったのですか?」
「なんじゃお主、魔法使いのくせして代行者の事を知らんのか?」
「いえ、噂なら知っているのですが、詳しくは知らないものでして」
「ふむ、そうか。そうじゃな、代行者を一言で言うのならば……代行者じゃな」
「そのままじゃないですか」
「そうは言ってものぅ、あれはそう言うしかないぞ。いきなり戦場に現れては樹の巨人や獣達と共に戦場を破壊していく」
「そうですか、そういえばテオドラ様は代行者に会った事はあるのですか?」
「様はつけなくてもよい。妾は会ったことはないのぅ、まぁ見かけた事はあるがの。あれを見た時は、泣きそうになった。
だってそうじゃろ? 今まであるのが当然であり、感謝の念など感じた事のない自然が襲ってくるのじゃぞ? 妾は思わず懺悔しそうになったわ」
テオドラさんはカラカラ笑いながら言っていたが、その時は恐怖しか感じなかったのでしょうね
「それからじゃ、もっと自然という存在について考えてみようと思ったのは」
「だから、帝国の指針として自然との協和を?」
「うむ、そうなるな。……まぁ、こうして自然が増えてから妾は初めて自然と言う物の偉大さを、
そして同時に我が身の小ささを実感した。夕映よ、龍樹を見ろ、あの威容を、あの巨大さを、自分の小ささを感じぬか?」
私は首を回し、龍樹を見る
「確かにそうかもしれないです」
「じゃろう? 妾はこの気持ちを忘れぬ為に毎日、龍樹を見に来ておる。この気持ちを持ち続ける限り妾は、帝国は決して増長はせず、過ごしてゆける、そう思っておる」
そう語るテオドラさんはとても誇らしげだった
なんだか羨ましいですね
すると、彼女は今までの真面目な顔を崩した
「堅苦しい話はここまでじゃ。のぅ夕映、お主好きな男はいるか?」
「ぶっ、いきなり何を聞くのです!!」
「なに、一度やってみたかったのじゃ、確か恋バナと言うんじゃったか?」
「……まぁ合ってますけど」
「ふふふ、それで先程の反応からしてお主は好いている男がいるのじゃな? どんな男じゃ?」
「こ、答える義務はないです!!」
「ん〜、いいのかのぅ? 妾は皇女じゃぞ?」
くっ、言外に脅しをかけてきてるです
本気ではないでしょうが、それでも従うのは悔しいです
「恋バナというのはお互いに話す事で成立するのです。テオドラさんが話してくれたら私も話します」
「む、そう来たか。といってものぉ、妾は皇族故に自由な恋愛というのは許されん。まぁ妾は第三皇女故、しようと思えば出来ない事もないのじゃろうが、これといってビビッと来る男に会った事がないのでのぅ」
「なら、どのような男の人がいいですか?」
「そうじゃな、……強いて言うならば、代行者のような男がいいのぅ」
「ぶふーーーー!! な、なんでですか!?」
「憧れないか? 圧倒的な力と揺るがぬ意思を持つ男じゃぞ? どんな事があっても守ってくれそうではないか。
それに、これは妾の勘じゃが、ああいった人物は身分というものを気にせず、一度心を許せば大切にしてくれそうじゃろ」
確かに、そうかも知れません
ですが
「か、彼は駄目です!!」
「……その反応、夕映、もしかしてお主代行者の関係者か?」
しまった
つい、反応してしまった
どうする、どうする
「いえ、その」
「ふふ、そうか。夕映、安心せい、妾は何も聞いてなかった」
「え?」
「近頃、政務続き故ちと疲れていたようじゃ」
「あ、ありがとうございます」
「うん? 何故お礼を言われるのか分からんの」
「それでもです、ありがとうございます」
「そうか、なら素直に受け取るとしよう。おぉ、そうじゃ、お主妾の友になってはくれんか?」
「またいきなりですね」
「うむ、妾は思い立ったらすぐ行動が信条故」
「いいですよ。というか恋バナまでしたのです、私達はとっくに友達です」
「それもそうじゃな。ふふ、光栄に思えよ? お主は皇族と友になったのじゃ」
そう言って笑ったテオドラさんの顔は綺麗だった
そろそろ、良い時間ですね
ムラサメさんの用事も終わったでしょうか
そんな事を考えていると、向こうの方で破砕音が響いた
「何事じゃ!!」
テオドラさんが立ち上がると、丁度向こうから一人の兵士が走って来た
「テ、テオドラ様、大変です! 旧世界との転位装置が何者かに破壊されました!!」
「なんじゃと!? して犯人は!!」
「目下捜索中です。近くにいた市民によると、破壊される時に少年と少女のグループを見たそうです」
「……そやつらが犯人か? そやつらの特徴は?」
「それが、見たと言っても遠目だったようで分かるのは少年が赤毛だったという事しか……」
赤毛、まさか、ネギ先生達でしょうか
すると、もう一人の兵士が走って来て
「報告します。どうやら赤毛の少年達はその場から逃走した模様です!」
「……分かった。取り敢えず転位装置の修復を最優先。その赤毛の少年達とやらは今のところ犯人という考えで間違いはなさそうじゃ。逃走した辺りも怪しいからの。転位装置のログから身元を割り出し、指名手配の準備を」
「了解しました!!」
あぁ、のどかが、指名手配犯に…………
何故逃げたのですか
「夕映、すまんの。今日はここまでのようじゃ、また会おうぞ」
「あ、はい。テオドラさん、お元気で」
「うむ」
そう言ってテオドラさんは兵士の皆さんと向こうに歩いて行った
私もそろそろエヴァンジェリンさんと合流するとしますか
「あ、今度、妾にも代行者を紹介してくれんか?」
「……早く、仕事に行ってください」
魔法先生ネギまが原作なのにネギが一番動かしづらく書きにくいとはこれいかに。
さて、本来なら勝手についてくる3−A生徒ですが置いていく事にしました。
理由としては現在練っている構想的にどうやっても彼女達が死んでしまうのです。
それに、原作を読んでいて気になったのは、多少の才能はあろうとも、一般人である彼女らが何故、ああも簡単に戦う事が出来るのか、何故、あんなにも強いのか。
納得がいかなかったからです。あんな簡単に強く戦えるなら兵士はいりませんからね。それはちと許せなかったものでして。
さて、次回から再びムラサメの行動に戻ります。お楽しみに