今回は番外です。皆さんお待ちかねのあの衣装の登場です。
もしかしたら作者が一番楽しみにしていたかもしれません。
番外 見つけてしまったんだ
あの事ですか? えぇ確かに覚えていますし、記録もしてます
色々な意味で大変面白、いえ、痛ましい事件でした
まさか、あんな事が……
あれは、学園祭が終わってからそう日が経っていないある日の事でした
side エヴァンジェリン
鈴の行動による騒動がようやく落ち着きを見せたころ、私はムラサメの部屋に来ていた
べ、別に無断で入った訳じゃないぞ!
私はいつ入っても良いって言われてるんだからな!!
適当にムラサメの部屋をうろつく
あいつの部屋は適当に見て回るだけで面白いモノが出てくるからな
この前は見知らぬ鉢植えが置いてあったんで興味を引かれて、近づいてみれば鉢植えが動き始めたからな
植物が動き始めたんじゃない、鉢植えが、動いたんだ
いきなり鉢植えにニョキっと足が生えて、走り始めたんだ
正直に言って気持ち悪かった
だって、生足だぞ!? すね毛が生えてたんだぞ!?
後でムラサメに聞いてみても、そんな鉢植えは知らんと言われたし、
あれは一体なんだったんだろうか
話が逸れたな
そんな訳でムラサメの部屋は面白い
それに、ムラサメの匂いもするしな
私は何となくムラサメの布団に飛び込む
いつもならそのまま寝るのもいいのだが、ある物が私の目に入った
それは棚からはみ出ていた
「なんだ、これ?」
私はなんとなく興味を引かれ、ソレを取り出して見る
ソレは水着だった
しかも、俗に言うスク水だ
更には、スク水の上にはセーラー服
極め付けにはネコミミまで着いていた
「……なんなんだ、これは」
私はソレを持ちながら呆然とする
何故なら、この奇妙な物のサイズが私にぴったりなのだ
「まさか、ムラサメの趣味、なのか……? あいつはこういうのが好みなのか?」
今まで知ることのなかった一面にショックを受ける
本来ならこの様な物は魔法で消すか、燃やしているだろう
だが、出来なかった
何故なら、ある考えが頭をよぎったからだった
「これを着れば、ムラサメは振り向いてくれるか?」
しばらく悩んだ末に私はそれを自分の部屋に持っていくことにした
この時、気付くべきだった
服と一緒に落ちていた一冊の本の存在に
その本の題名を『イジリ解体新書』と言った
自分の部屋に戻り、服を着てみる
「やはり、ピッタリだ。喜んでいいのか、ムラサメの趣味を悲しむべきなのか……」
鏡に自分の姿を写して見る
スク水の上にセーラー服、そしてネコミミ
正直に言って、変態みたいだった
私は何となく、鏡を見ながらポーズをとってみる
「に、にゃ〜〜。……何をやってるんだ、私は。脱ぐとするか」
服を脱ごうとした時だった
「マ、マスター。可愛すぎです。撮影します、録画します。あぁ、これは皆さまにも見せなければ」
「茶、ちゃちゃまるーーーーーー!!」
茶々丸は私も追いつけないスピードで下に降りていく
「お、追いかけなければ!! って、まずはこの服を脱がなければ!!」
私は急いで着替えて、下に降りたが、既に遅かった
「エヴァンジェリンさん…」
「御主人……」
「エヴァ……」
全員に見られていた
しかも、いつから録画していたのか、私がポーズを取っている所まであった
その場全員の目が痛い
もはや白い目というレベルではなかった
「あ、あ、あ。み、見ないでーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
私はその場から走りだし、家から飛び出していった
side 夕映
まさか、エヴァンジェリンさんがあんな格好をするとは
何があったんでしょうか
あんな格好はエヴァンジェリンさんの趣味じゃありませんし、一体どこで手に入れたんでしょう?
……っ! まさか、ムラサメさん!?
そうだとしたら、私はどうすれば
私が悩みながら歩いていると、前から一人のローブの男の人がこちらにやってきて
「お悩みの貴方にコレを差し上げましょう」
そういって、私に紙袋を手渡した
「え? あの、貴方は?」
私が男の人の方を見た時には既にそこには誰もいませんでした
しかし、私の手元には確かに紙包みがあります
私は中身を見ると、それは……
エヴァンジェリンさんと同じような感じの衣装でした
「……私に、どうしろと?」
そんな訳でネコミミスク水セーラーでした。エヴァをテンパらせてみました。
夕映に関しては多数の希望があれば書きます。
本編の方は考える事が多いので、もうしばしお待ちください。
その間に、その場のノリで書いていく番外を何個か書きます。
現在、頭の中にあるネタは以下の通りです
1、夕映、エヴァ二人によるムラサメ陥落計画?
2、まさかの鈴再登場、ムラサメ、アスモデウス、鈴による悪魔の開発
それではまた次回