遅くなりました。番外を投稿します
今回は連続で投稿します。もう一本は本編です。ではお楽しみください
番外 三人集まれば文殊の知恵、じゃあマッドが三人集まれば?
学園祭が始まる少し前の事
薄暗い部屋に二つの人影がある
体格から見るに男だろうと思われるが、顔は見えない
男達は椅子に座りながら何かを話している
「……つまり、ここを、こうして……。こうすれば……」
「それでは前回の二の舞だ。ここをこういじれば……」
「むぅ、だが、それでは」
「まぁ、話していてもしょうがない。早速試せばいいだろう」
「それもそうだな。始めるか」
男達は頷き合い、椅子から立ち上がった時だった
「そこまでだ!!」
部屋の扉が思い切り開け放たれた
部屋の中に光が差し込む
扉を開けたのは外見は幼い少女だった
「何をするんだ、エヴァ」
「そうだぞ、折角良い感じだったのによ」
「黙れ、お前らにはもう実験はさせん!」
「なんでだよ、俺らは何もしてないだろ」
「前回の悲劇を忘れたのか? アスモデウス」
「何かあったっけ?」
「あれだろ、この前の悪魔改造体の事だろう」
二人はそう言いながら笑いあう
その様子に反省の色は見えない
エヴァンジェリンは肩を震わせながら、叫んだ
「少しは反省しろーーーー!!」
「それは無理だ」
「無理だな」
「こいつらはッ……」
「だが、安心しろエヴァ。今回は助っ人も呼んである」
ムラサメはそう言うと、無駄に指を鳴らす
すると、部屋の隅にある扉から白衣をまとった少女が出てくる
「超? 何故ここに」
「ふっ、愚問だネ。科学の進歩の影に私あり、だヨ」
「……もういい、私は寝る」
エヴァンジェリンはそう言って、頭を押さえながら部屋から出て行った
残された三人は顔を見合わせ、頷き合い、同時に言った
「「「さて、始めるか」」」
超の研究室の地下にある一室
そこで三人は機械や魔法を用いながら作業をしていた
超が怪しげな機械を使い、何かを組み合わせ、アスモデウスがそれに魔力を通す
そして最後にムラサメが生命エネルギーを流す
そして、3時間後
彼等の中心には全長4mを超える異形の姿があった
顔は人の顔のようなのだが、どこか人形のようであり、腕は魔獣の様に逞しい
そしてなによりも特筆すべきはその翼であった
天使のようであり、悪魔のようでもある
剣が連なり、翼となっていた
「こんな物か」
「中々に有意義な物ができたな」
「うむ、我ながら中々の作品だネ」
三人は満足そうな顔をしながら額の汗をふく
「ところでアーちゃん。この剣はなんだ?」
「んー? アスタロトのお古を拝借してきた」
「何気に凄い単語が聞こえた気がするネ」
「それを言ったら貴様が取りつけた装置はなんだ?」
「これは浪漫が詰まった物ヨ。茶々丸の理論を利用し作り上げた永久機関兼、ブラスター砲ね」
「浪漫? 足りんな」
「なに?」
「何故ならこいつには自爆装置が付いていない!!」
「ふ、甘い、甘いネ。砂糖を五袋入れたコーヒーよりも甘いネ。私が、この超 鈴音がそれを付け忘れるとでも?」
そう言った超が取りだしたのは一つの赤いボタン
ボタンには『押したら駄目』と書かれていた
「くっ、俺の完敗だ……ッ!」
アスモデウスが足から崩れ落ち、凹んだ
「ところで、これってどうやって動かすんだ?」
アスモデウスの言葉に場の空気が固まる
「それは、あれだ。これを装着すればいいんじゃないか?」
「誰が? こんなデカイ物を?」
「「…………」」
アスモデウスとムラサメは黙る
すると
「フッフッフ。その辺も任せて貰おうカ。入ってきてくれ」
彼女がそう言うと、浅黒い肌をした一人の少女が入って来た
「彼女は?」
「私のクラスメートの一人だよ」
「よろしく……ポヨ」
「「ポヨ?」」
「……なんでもない」
少女はそれから喋らなくなった
「まさか、こいつが装着するとでも?」
「そう言う事だネ。大丈夫だヨ」
「……うん、大丈夫、ポヨ」
「「ポヨ?」」
「……なんでもない」
少女はそう言うと、試作品の下に歩いて行き、それを自分の背中に何の苦労もせずに取りつける
「おぉ、本当に取り付けられた」
「うむ、動作に問題はないかナ?」
「ない、これ凄い」
少女はそう言いながら試作品の装備を使用する
ビームが部屋を荒らしまわり、剣の翼が駆け巡る
「う、うぉぉぉぉ。さっすが俺達の自信作。スペックは凄いな」
「そうだな。よし、これくらいでいいだろう。おい、もうやめていいぞ」
ムラサメがそう言ったのだが、少女は反応せずに試作品の装備を全開放する
「「「え”」」」
そして部屋が閃光に包まれる
彼等は何の苦もなくそれを防ぐが、閃光が晴れた先には少女はいなかった
もちろん、彼等の試作品もだ
「……ぱくられた?」
「まじか……」
爆音を聞きつけたエヴァンジェリンがやってきた時には呆然と立ち尽くしている彼等の姿があったそうだ
後日、その試作品はネギ・スプリングフィールド一行と戦う未来があるかもしれないが、それは関係のない話だった
「あ、自爆装置を起動すれば良かったんだ。ぽちっとな」
「ポヨォォーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
終わり!!!
なんというか酷い文章ですいません。
このまま本編の方もお楽しみください
夕映のネコミミスク水セーラーは別の機会に書かせて頂きます