第9話 予想外の結果
謹慎1週間の判決を下された俺だが、めでたく今日外出許可が出ました!!
この間のポケモンの技の威力についてもっと調べなければと思っていた俺は、急ぎ森へと向かった。
俺が動物好きということはカトレア様から聞いていたらしく、両親は急ぎ森に行く俺の後ろ姿を、微笑ましいものを見るように見送っていた。
そうして前回実験した場所に着いたわけですが……うん、荒れてるね!
まぁ前回あのまま放置して帰ったから当たり前なんだけど、木が二本倒れているし、人型のくぼみがある木が一本。
知らない人が見たら、ちょっとしたホラーだよ。
とりあえずそれらのことは後で考えるとして、今回試してみるのはこの世界においてポケモンの技の命中率って言うのは何に関係してくるのかということだ。
実際’かみなり’や’ふぶき’なんかの命中率が高くない技も、向きさえ決めてしまえばその通り飛ぶわけだ。
ということは実際の命中率は基本100%ということになる。
それに状態異常についても気になるところだけど、これに限っては軽々しく試すわけにはいかない。
生き物に対してしか使えないものだからこそ、余程のことが無い限りは……
そんなことより今は命中率だ!
でもそんなことをどうやって試す?
命中率が上がる技は’つめとぎ’や’ちょうのまい’。
俺のポケモンの中でそれらを覚えていたのはLv100のウルガモスか?
いや流石に呼べないだろ……アイツの覚えていた技虫と炎だけだったはずだし、何よりニューラの比じゃないステータスしてるしなぁ。
いや待てよ? ニューラって確かつめとぎ覚えたよな?
なんとか使えないかな?
呼び出して聞いてみるか。
「来いニューラ!」
光の中から俺に向かって飛び出してきたニューラだが、まだ小さい俺が支えきれるわけもなく一緒に倒れてしまった。
ニューラは俺の胸のあたりにひっついて、じっとしている。
可愛いのだが今回も遊ぶために読んだわけではないので離れてもらう。
少し名残惜しそうだが言うことを聞いてくれた。
「ニューラ、お前‘つめとぎ’使えるか?」
「ニャ!」
元気よく首を縦に振って肯定してくれた。
それなら試せるか?
よし、じゃあニューラに手伝ってもらうことにしよう!
「それじゃあまず木に向かってひっかくを一回頼む」
「ニャ!」
前と同じように木に向かって飛びかかるニューラ。
みだれひっかきより一撃の威力が高いためか、木は半分くらい断ち切れてしまった。
やっぱり威力高いなと思いつつ、次の指示を出そうとして気づいた。
俺はここで物理と特殊をそれぞれ試すつもりだったんだけど、ニューラの使える特殊って’こごえるかぜ’か?
確か他は技マシンが必要だったはず……ということは、こごえるかぜ1択か?
俺半袖なんだが?
まぁ大丈夫だろ!!向きを考えればきっと大丈夫、うん……きっと大丈夫。
「よし!覚悟は決まった頼むぞニューラ!!」
「ニャ〜?」
「あの木に向かって‘こごえるかぜ’だ!」
「ニャ!! フシャ〜〜〜〜!」
うん寒い!!
気温がヤバい勢いで下がってる!!
俺はニューラの肩を軽く叩き、止めてくれという意思を伝えるとニューラは技を止め、俺の方を心配そうに見てきた。
可愛いが今はそれどころじゃない、威力の検証をしないと……とりあえず木が1本丸々凍っているな。
流石に内部までは凍っていないみたいだけど、やっぱり凄い威力だ。
次はつめとぎ後の命中率が上がった時の威力か?
凄く嫌な予感がするが試さないと今後困るかもしれないし、やるしかないか!
「ニューラ! 次はつめとぎをした後、さっき引っ掻いた木の別の部分を引っ掻いてくれ」
「ニャニャ!」
ニューラは俺の指示通りつめとぎ(爪同士をこすり合わせて)をした後、さっきの引っ掻いた場所の30㎝位上を勢いよく引っ掻いた……引っ掻いたって言うか断ち切った。
うん忘れてたよ!攻撃力も上がるんだったね!
比較できないなぁ。
落ち込む俺、俺を不思議そうに見るニューラ。
そこには愉快な空間が出来上がっていた。
復活した俺は次にこごえるかぜの変化後を確かめることにした。
こっちは特殊依存だから‘つめとぎ’での威力変化はないはず!
「さっきとは違う方向に‘こごえるかぜ’を頼む!」
「ニャ!」
さっきとは逆の方向にこごえるかぜを放ったニューラ。
その結果は狙った一本以外の木も凍っていた。
正確に言うと3本だが、真ん中の木以外は少し凍り方が弱い。
木の間隔はあまり変わらないのに、凍る本数が違うということは効果範囲が変わったのか?
ということは命中率が上がることで特殊技は効果範囲が変わるということになる。
確か一段階上がるということは1.25倍だったはずだから、1.25倍で効果範囲が2〜3倍。
「あれこれってヤバくないか?」
「ニャ?」
確かかみなりの命中率70だったよな……それで雨天時は命中率が100。
ということは雨の日、または’あまごい’後なら’かみなり’の効果範囲は3倍以上になり、下手すれば5倍近くなるのか?
……殲滅兵器かなんかですか?
駄目だこれは封印しなければ!!
戦々恐々としている俺の姿に、ニューラは相変わらずキョトンとしていた。
その後もしばらく他にヤバそうな技が無いかひたすら考えていたら、どこからか寝息が聞こえてきて、音の元を見るとニューラが断ち切った切り株の上で丸くなって眠っていた。
非常に和む光景だったが、如何せん寒い。
でも森の中で火を使うのは少し躊躇われる。
うん今日は帰ろう! そうしよう!!
ニューラには悪いが眠ったまま、帰ってもらうことにして今度謝ることにしよう!
凍った木や転がっている2本の丸太は見なかったことに……
俺は全てを放置して家へ逃げ帰った。
しかしこの選択によって、近隣から山菜取りに来ていたお婆さんが腰を抜かすことになったのは……また別のお話。
後日談
「レッド、お前が良く遊びに行く森に夏にも関わらず凍りついた木があったらしいんだが、何か知っているか?」
「ん〜ん知らないよ?(ごめん父さん……)」
次は主人公初めての……
まぁ予定は未定なのでどうなるかはその時まで分かりませんがw
謹慎1週間の判決を下された俺だが、めでたく今日外出許可が出ました!!
この間のポケモンの技の威力についてもっと調べなければと思っていた俺は、急ぎ森へと向かった。
俺が動物好きということはカトレア様から聞いていたらしく、両親は急ぎ森に行く俺の後ろ姿を、微笑ましいものを見るように見送っていた。
そうして前回実験した場所に着いたわけですが……うん、荒れてるね!
まぁ前回あのまま放置して帰ったから当たり前なんだけど、木が二本倒れているし、人型のくぼみがある木が一本。
知らない人が見たら、ちょっとしたホラーだよ。
とりあえずそれらのことは後で考えるとして、今回試してみるのはこの世界においてポケモンの技の命中率って言うのは何に関係してくるのかということだ。
実際’かみなり’や’ふぶき’なんかの命中率が高くない技も、向きさえ決めてしまえばその通り飛ぶわけだ。
ということは実際の命中率は基本100%ということになる。
それに状態異常についても気になるところだけど、これに限っては軽々しく試すわけにはいかない。
生き物に対してしか使えないものだからこそ、余程のことが無い限りは……
そんなことより今は命中率だ!
でもそんなことをどうやって試す?
命中率が上がる技は’つめとぎ’や’ちょうのまい’。
俺のポケモンの中でそれらを覚えていたのはLv100のウルガモスか?
いや流石に呼べないだろ……アイツの覚えていた技虫と炎だけだったはずだし、何よりニューラの比じゃないステータスしてるしなぁ。
いや待てよ? ニューラって確かつめとぎ覚えたよな?
なんとか使えないかな?
呼び出して聞いてみるか。
「来いニューラ!」
光の中から俺に向かって飛び出してきたニューラだが、まだ小さい俺が支えきれるわけもなく一緒に倒れてしまった。
ニューラは俺の胸のあたりにひっついて、じっとしている。
可愛いのだが今回も遊ぶために読んだわけではないので離れてもらう。
少し名残惜しそうだが言うことを聞いてくれた。
「ニューラ、お前‘つめとぎ’使えるか?」
「ニャ!」
元気よく首を縦に振って肯定してくれた。
それなら試せるか?
よし、じゃあニューラに手伝ってもらうことにしよう!
「それじゃあまず木に向かってひっかくを一回頼む」
「ニャ!」
前と同じように木に向かって飛びかかるニューラ。
みだれひっかきより一撃の威力が高いためか、木は半分くらい断ち切れてしまった。
やっぱり威力高いなと思いつつ、次の指示を出そうとして気づいた。
俺はここで物理と特殊をそれぞれ試すつもりだったんだけど、ニューラの使える特殊って’こごえるかぜ’か?
確か他は技マシンが必要だったはず……ということは、こごえるかぜ1択か?
俺半袖なんだが?
まぁ大丈夫だろ!!向きを考えればきっと大丈夫、うん……きっと大丈夫。
「よし!覚悟は決まった頼むぞニューラ!!」
「ニャ〜?」
「あの木に向かって‘こごえるかぜ’だ!」
「ニャ!! フシャ〜〜〜〜!」
うん寒い!!
気温がヤバい勢いで下がってる!!
俺はニューラの肩を軽く叩き、止めてくれという意思を伝えるとニューラは技を止め、俺の方を心配そうに見てきた。
可愛いが今はそれどころじゃない、威力の検証をしないと……とりあえず木が1本丸々凍っているな。
流石に内部までは凍っていないみたいだけど、やっぱり凄い威力だ。
次はつめとぎ後の命中率が上がった時の威力か?
凄く嫌な予感がするが試さないと今後困るかもしれないし、やるしかないか!
「ニューラ! 次はつめとぎをした後、さっき引っ掻いた木の別の部分を引っ掻いてくれ」
「ニャニャ!」
ニューラは俺の指示通りつめとぎ(爪同士をこすり合わせて)をした後、さっきの引っ掻いた場所の30㎝位上を勢いよく引っ掻いた……引っ掻いたって言うか断ち切った。
うん忘れてたよ!攻撃力も上がるんだったね!
比較できないなぁ。
落ち込む俺、俺を不思議そうに見るニューラ。
そこには愉快な空間が出来上がっていた。
復活した俺は次にこごえるかぜの変化後を確かめることにした。
こっちは特殊依存だから‘つめとぎ’での威力変化はないはず!
「さっきとは違う方向に‘こごえるかぜ’を頼む!」
「ニャ!」
さっきとは逆の方向にこごえるかぜを放ったニューラ。
その結果は狙った一本以外の木も凍っていた。
正確に言うと3本だが、真ん中の木以外は少し凍り方が弱い。
木の間隔はあまり変わらないのに、凍る本数が違うということは効果範囲が変わったのか?
ということは命中率が上がることで特殊技は効果範囲が変わるということになる。
確か一段階上がるということは1.25倍だったはずだから、1.25倍で効果範囲が2〜3倍。
「あれこれってヤバくないか?」
「ニャ?」
確かかみなりの命中率70だったよな……それで雨天時は命中率が100。
ということは雨の日、または’あまごい’後なら’かみなり’の効果範囲は3倍以上になり、下手すれば5倍近くなるのか?
……殲滅兵器かなんかですか?
駄目だこれは封印しなければ!!
戦々恐々としている俺の姿に、ニューラは相変わらずキョトンとしていた。
その後もしばらく他にヤバそうな技が無いかひたすら考えていたら、どこからか寝息が聞こえてきて、音の元を見るとニューラが断ち切った切り株の上で丸くなって眠っていた。
非常に和む光景だったが、如何せん寒い。
でも森の中で火を使うのは少し躊躇われる。
うん今日は帰ろう! そうしよう!!
ニューラには悪いが眠ったまま、帰ってもらうことにして今度謝ることにしよう!
凍った木や転がっている2本の丸太は見なかったことに……
俺は全てを放置して家へ逃げ帰った。
しかしこの選択によって、近隣から山菜取りに来ていたお婆さんが腰を抜かすことになったのは……また別のお話。
後日談
「レッド、お前が良く遊びに行く森に夏にも関わらず凍りついた木があったらしいんだが、何か知っているか?」
「ん〜ん知らないよ?(ごめん父さん……)」
次は主人公初めての……
まぁ予定は未定なのでどうなるかはその時まで分かりませんがw