第31話 強化された訓練
両親にポケモンの存在を話してから、俺は基本家の中に3匹ポケモンを放している。
俺、父さん、母さんのそばに一匹づつ、護衛兼手伝い兼癒しとして。
俺の近くにいるのは基本ニューラ、時々コジョンド。
母さんの近くにいるのはポッチャマ(あれから餌付けによる懐き度稼ぎをして、どうにか仲良くなった模様。)。
父さんの近くには目つきの鋭い犬ポケモンのグラエナ(父さん犬が好きらしいので……)。
最初ヘルガー(こっちも犬っぽいが、角が二本生えてる)がいいと思ったんだけど、見た目が悪丸出しだから遠慮しました。
それぞれ仲良くやっているようだ。
また帰ってきてから、両親にはあのときの暴露で話さなかったことを少しだけ話した。
ポケモンの対人戦における強さ、技の存在……そして召還できる種類の多さ。
両親はまだ話してないことがあったのか、と少し怒っていましたがあそこで話さなかったのはいい選択だと褒めてもくれました。
……俺精神年齢中年入りかけなんだけどなぁ。
訓練にも変化が出た。
いつものゴーレムvs俺以外に、父さんのゴーレム3体と俺&ニューラのタッグバトルが追加された。
どうやら味方がいた場合の訓練らしい。
ニューラ単体でやろうと思えばゴーレム3体倒せるんだが、あくまでコンビネーションの訓練なのでニューラは’こおりのつぶて’しか使用禁止、尚且つ一発当たったらその場で戦闘不可というルールなため、互いが互いを守らなければならない。
故に結構大変なんだよ。
最近やっと1対1で完璧に勝てるようになったのに、このルールでニューラがいるとはいえ、3体とか……。
お蔭で生傷が絶えない。
魔法の訓練は、ポケモンを装備した状態で行うことが義務付けられた。
大きな力を使う際の手加減をする訓練らしい。
特攻の高いポケモンを装備すると魔法の威力が上がるし、そのポケモンの技も使える。
人を簡単に殺せてしまう技を……。
俺は後3年ちょっとで学園に行かなければならないのだ。
ならそれまでに手加減を覚えなければ、いざという時大変なことになるかもしれない。
特に技は危ないものも多く、威力100を超える技は全て危ない。
いや、属性によっては50でも危ないんだけどね。
まぁひっかくで木が半分断ち切れる位だから、分かると思うけど……。
だから手加減の訓練は必須ともいえる。
「もっと小さくしなさい! このままなら人なんてぺっちゃんこよ?」
「わかってる!」
今は岩なだれを手加減できるかどうか試しているところだ。
とりあえず分かったのは、岩や氷などを出現させる技は大きさを変えることは出来なかったが、スピードを緩めることは出来た。
炎や水は効果範囲を減らすことが出来るが、そのためには結構集中力を使わないといけない。
他の特殊技も手加減は集中すれば出来なくはない程度。
要するに現段階では戦闘中の手加減は不可能。
魔法も試してみたのだが、魔法は流石に自分の精神力を使って発動するためか、割と簡単に強弱を変えることが出来る。
まぁロックスピア、アイスニードルの本数を変えたりしていたから慣れていたっていうのもあると思う。
でもやっぱり装備で特攻がプラスされると、本数や発動スピードが格段に良くなる。
ドットのスペルがライン以上の威力に、ラインのスペルがトライアングルクラスになるのはある意味当然だったのかもしれない。
装備したポケモンの属性によっても大分変わる。
使う魔法の属性に合ったポケモンを装備することで威力はより大きく、逆に弱点属性だと少し弱まるようだ。
「もっと小さく!!」
「わかってるって!」
こうして俺の手加減訓練は続いていく。
他にもうひとつ大きく変わったことがある。
今までも勉強というものをしていたのだけど、その内容は歴史や宗教的な教義、そして魔法について等様々な内容だったが、ここに領土経営や税の設定なども学ぶことになったのだ。
理由を聞いてみると「中身は大人なのだろう?なら理解できるはずだ」と言いながら不敵に笑いながら俺に言いながら、領内の出費が書かれた紙の束が渡された。
「えっと……こんなにあるの?」
「これでも少ないくらいだ」
それから俺は渡された紙を見ながら、父さんに出費の説明を受けて、前年度との比較や何で使われたのか分からないお金について聞いていく形で講義が進む。
結局その日その講義が終わるのは夕食ギリギリの時間だった。
そうして3年が経過した。
後半年以内に俺は14歳になる。
なんとか父さんのゴーレムは2体まで魔法なしで倒せるようになった。
マインゴーシュで殆ど力を入れなくても剣を流せるようになった時は本当に感動した。
今まではなんだかんだ言って結構力入れなきゃ駄目だったからね。
変則マッチもそれなりに数をこなした。
動けない仲間がいる場合、1対10以上の場合の逃げ方、普通に2対2……etcetc
今ならどんな状況でもそれなりに対応できる気がする。
魔法の方も水はラインのままだが、土はトライアングルへと上がった。
おそらく装備することで強い力に慣れたのが上がった理由だと思う。
水はラインのままと言いはしたが、圧縮は使えるようになってきたので、威力は結構ある。
まぁ学院に入るときは土のラインということにするつもりなので、トライアングルスペルは咄嗟に使うことの無い様にあまり使っていない。
コルベール先生とかにはバレるかもしれないけど、理由を言えば大丈夫のはず……あの人は戦うことを嫌っている人だしね。
訓練の成果はこんな感じかな?
次にこの三年に起こったことだけど、これまでとさほど変わりは無い。
ルイズ嬢へのプレゼントが変わったくらいかな?
ただ単に送る花を思い浮かばなくなってきたからなんだけど……普通に装飾品を贈ることにした。
ルイズ嬢もそろそろそういったものに興味を持ち始めるだろうということで、ブローチや髪留めを贈った。
今までより喜びは少なかったが、花の方が良かったのだろうか?
今年は花を模ったブローチにしよう。
……年々公爵夫人が俺に向ける視線がパワーアップしているのは何か理由があるんだろうか?
今度カトレアさんに聞いてみよう。
「お前も後少しで14歳になり、学院に入ることになる。
その前に依頼を一つ受けてくれないか?」
「別にいいけど、何をすればいいの?」
父さんは横にいるグラエナの頭を撫でながら、俺に依頼の詳細を話し始めた。
どうやらグラモン家の二男を護衛する任務らしい。
なんでもグラモン領にある山に最近ワイバーンが住み着いたらしく、それを退治もしくは捕獲するために次男坊が指揮を執るので、それを手伝って欲しいとグラモン伯爵直々の頼みなんだとか。
俺としても実戦不足だと思っていたため、今回の依頼はいい経験になると思い進んで引き受けた。
まぁ会って後悔するわけだが……。
この時はそんなことは露とも知らず、依頼内容について詳しく聞いていた。
見つかっているワイバーンは1匹、ただし他にもいる可能性は否定できない。
大きさは3メートルほどで、鞍が付いていることから元は飼われていたようだ。
捕獲する場合は、ある程度弱らせなければ眠りの鐘が効かない恐れがあるとのこと。
たぶん捕獲はしないだろうな……捕獲する方が被害でかくなりそうだし。
俺はそんなことを考えながら、ワイバーン対策を頭の中で組み立てていった。
両親にポケモンの存在を話してから、俺は基本家の中に3匹ポケモンを放している。
俺、父さん、母さんのそばに一匹づつ、護衛兼手伝い兼癒しとして。
俺の近くにいるのは基本ニューラ、時々コジョンド。
母さんの近くにいるのはポッチャマ(あれから餌付けによる懐き度稼ぎをして、どうにか仲良くなった模様。)。
父さんの近くには目つきの鋭い犬ポケモンのグラエナ(父さん犬が好きらしいので……)。
最初ヘルガー(こっちも犬っぽいが、角が二本生えてる)がいいと思ったんだけど、見た目が悪丸出しだから遠慮しました。
それぞれ仲良くやっているようだ。
また帰ってきてから、両親にはあのときの暴露で話さなかったことを少しだけ話した。
ポケモンの対人戦における強さ、技の存在……そして召還できる種類の多さ。
両親はまだ話してないことがあったのか、と少し怒っていましたがあそこで話さなかったのはいい選択だと褒めてもくれました。
……俺精神年齢中年入りかけなんだけどなぁ。
訓練にも変化が出た。
いつものゴーレムvs俺以外に、父さんのゴーレム3体と俺&ニューラのタッグバトルが追加された。
どうやら味方がいた場合の訓練らしい。
ニューラ単体でやろうと思えばゴーレム3体倒せるんだが、あくまでコンビネーションの訓練なのでニューラは’こおりのつぶて’しか使用禁止、尚且つ一発当たったらその場で戦闘不可というルールなため、互いが互いを守らなければならない。
故に結構大変なんだよ。
最近やっと1対1で完璧に勝てるようになったのに、このルールでニューラがいるとはいえ、3体とか……。
お蔭で生傷が絶えない。
魔法の訓練は、ポケモンを装備した状態で行うことが義務付けられた。
大きな力を使う際の手加減をする訓練らしい。
特攻の高いポケモンを装備すると魔法の威力が上がるし、そのポケモンの技も使える。
人を簡単に殺せてしまう技を……。
俺は後3年ちょっとで学園に行かなければならないのだ。
ならそれまでに手加減を覚えなければ、いざという時大変なことになるかもしれない。
特に技は危ないものも多く、威力100を超える技は全て危ない。
いや、属性によっては50でも危ないんだけどね。
まぁひっかくで木が半分断ち切れる位だから、分かると思うけど……。
だから手加減の訓練は必須ともいえる。
「もっと小さくしなさい! このままなら人なんてぺっちゃんこよ?」
「わかってる!」
今は岩なだれを手加減できるかどうか試しているところだ。
とりあえず分かったのは、岩や氷などを出現させる技は大きさを変えることは出来なかったが、スピードを緩めることは出来た。
炎や水は効果範囲を減らすことが出来るが、そのためには結構集中力を使わないといけない。
他の特殊技も手加減は集中すれば出来なくはない程度。
要するに現段階では戦闘中の手加減は不可能。
魔法も試してみたのだが、魔法は流石に自分の精神力を使って発動するためか、割と簡単に強弱を変えることが出来る。
まぁロックスピア、アイスニードルの本数を変えたりしていたから慣れていたっていうのもあると思う。
でもやっぱり装備で特攻がプラスされると、本数や発動スピードが格段に良くなる。
ドットのスペルがライン以上の威力に、ラインのスペルがトライアングルクラスになるのはある意味当然だったのかもしれない。
装備したポケモンの属性によっても大分変わる。
使う魔法の属性に合ったポケモンを装備することで威力はより大きく、逆に弱点属性だと少し弱まるようだ。
「もっと小さく!!」
「わかってるって!」
こうして俺の手加減訓練は続いていく。
他にもうひとつ大きく変わったことがある。
今までも勉強というものをしていたのだけど、その内容は歴史や宗教的な教義、そして魔法について等様々な内容だったが、ここに領土経営や税の設定なども学ぶことになったのだ。
理由を聞いてみると「中身は大人なのだろう?なら理解できるはずだ」と言いながら不敵に笑いながら俺に言いながら、領内の出費が書かれた紙の束が渡された。
「えっと……こんなにあるの?」
「これでも少ないくらいだ」
それから俺は渡された紙を見ながら、父さんに出費の説明を受けて、前年度との比較や何で使われたのか分からないお金について聞いていく形で講義が進む。
結局その日その講義が終わるのは夕食ギリギリの時間だった。
そうして3年が経過した。
後半年以内に俺は14歳になる。
なんとか父さんのゴーレムは2体まで魔法なしで倒せるようになった。
マインゴーシュで殆ど力を入れなくても剣を流せるようになった時は本当に感動した。
今まではなんだかんだ言って結構力入れなきゃ駄目だったからね。
変則マッチもそれなりに数をこなした。
動けない仲間がいる場合、1対10以上の場合の逃げ方、普通に2対2……etcetc
今ならどんな状況でもそれなりに対応できる気がする。
魔法の方も水はラインのままだが、土はトライアングルへと上がった。
おそらく装備することで強い力に慣れたのが上がった理由だと思う。
水はラインのままと言いはしたが、圧縮は使えるようになってきたので、威力は結構ある。
まぁ学院に入るときは土のラインということにするつもりなので、トライアングルスペルは咄嗟に使うことの無い様にあまり使っていない。
コルベール先生とかにはバレるかもしれないけど、理由を言えば大丈夫のはず……あの人は戦うことを嫌っている人だしね。
訓練の成果はこんな感じかな?
次にこの三年に起こったことだけど、これまでとさほど変わりは無い。
ルイズ嬢へのプレゼントが変わったくらいかな?
ただ単に送る花を思い浮かばなくなってきたからなんだけど……普通に装飾品を贈ることにした。
ルイズ嬢もそろそろそういったものに興味を持ち始めるだろうということで、ブローチや髪留めを贈った。
今までより喜びは少なかったが、花の方が良かったのだろうか?
今年は花を模ったブローチにしよう。
……年々公爵夫人が俺に向ける視線がパワーアップしているのは何か理由があるんだろうか?
今度カトレアさんに聞いてみよう。
「お前も後少しで14歳になり、学院に入ることになる。
その前に依頼を一つ受けてくれないか?」
「別にいいけど、何をすればいいの?」
父さんは横にいるグラエナの頭を撫でながら、俺に依頼の詳細を話し始めた。
どうやらグラモン家の二男を護衛する任務らしい。
なんでもグラモン領にある山に最近ワイバーンが住み着いたらしく、それを退治もしくは捕獲するために次男坊が指揮を執るので、それを手伝って欲しいとグラモン伯爵直々の頼みなんだとか。
俺としても実戦不足だと思っていたため、今回の依頼はいい経験になると思い進んで引き受けた。
まぁ会って後悔するわけだが……。
この時はそんなことは露とも知らず、依頼内容について詳しく聞いていた。
見つかっているワイバーンは1匹、ただし他にもいる可能性は否定できない。
大きさは3メートルほどで、鞍が付いていることから元は飼われていたようだ。
捕獲する場合は、ある程度弱らせなければ眠りの鐘が効かない恐れがあるとのこと。
たぶん捕獲はしないだろうな……捕獲する方が被害でかくなりそうだし。
俺はそんなことを考えながら、ワイバーン対策を頭の中で組み立てていった。