四話
さて、あれから1年。手紙によると一夏は鳳鈴音 と、友達になったそうだ。というか以前帰郷した時に紹介された。やっぱり予想通りすでに鈴に一夏はフラグをたてていた。
……余談になるが、鈴は余りの一夏の鈍感ぶりに同性愛者なのではという疑いを持ち、おそらくその相手であろう(と鈴が勝手に考えた)俺に最初激しく敵意を燃やしていた。しかも会って俺の顔をみた瞬間に「負けた…」とか膝ついたし。まあ、突っ込みこみのOHANASHIで納得してもらった。ついでに、一夏には女子ばっかりという状況のきつさを伝えておいた。……あいつ、「そんなバカな」と笑って否定してたな。IS学園に行く時に思い知るがいい。
さて、こっちの話に戻ると、遥かな空間を飛び越えるフォールド技術と、IS部門の協力を得て作った重力制御技術は大好評で、熱核タービンエンジンシステムも完成し、移民船「マクロス」を作るための技術は着々と完成しつつあった。
だが、ここで問題に直面する。
わかりやすく、十数光年先の近隣恒星系へと向かうことになるマクロスに求められるものを書き出してみると、
最初から二万五千人を乗せ、なおかつ二十五万人以上までの増加を見越したキャパシティ
それを養い、なおかつ航行が可能なレベルの巨大動力炉
十分な防衛戦力
二十五万人が生きて行く上で必要な生活資源
フォールド航行が可能であること
生命安全保持のための機構
これらは最低限必要なのだが、特に生命安全保持のための機構あたりが厳しい。中の都市や病院はなんとかなっても、外部を覆うバリアは圧倒的に足りないのだ。まあ、ここはのちのちPPB でも開発すればいい。
十分な護衛戦力も厳しい。ISは現在467機しか無く、その中から最低でも護衛戦力には50機は必要になるであろうし(マクロスFのバジュラを想定するとそれでも足りないくらいだ)、攻撃空母等も必要になるだろう。
という訳でその解決のために俺たち「S&B社 宇宙開発部門」は動き出すことになった。
…うん、言い忘れてたけど昇進したんだ。重力技術の開発あたりで。
また、いくら技術が進んでいても、安全性や実績を疑われるのも事実。
なので、手っ取り早く実績を見せつけるため、火星や月をテラフォーミングして開発できるようにしてみた。目算ではテラフォーミングには一年かかるが、そこはまあしゃーない。
使う技術はナノマシンだ。惑星、衛星にインプラントを行って、核にまで影響を及ぼし、人が住める重力、大気等を形成する。
また、火星に大量の人員を運ぶだけの輸送船も用意してある。フォールドとか使う必要がないから作るのは楽で、一声かかればすぐに開発に取りかかれる。
ただ、これは企業レベルの問題ではない。マクロス計画も国家主導の世界規模のレベルだったが、そっちは開発に一区切りついてから国で交渉してくれることになっている。
しかし、火星、月という地の領有権については、はっきり言って元々「皆のもの」という扱いになっており、勝手に開発したらそれこそ戦争ものだろう。というわけで、
「お願いします、大統領」
「オッケー任せろ!君には借りがあるし、これはアメリカの利益にもなるからな」
実際はもっと真剣に話し合って決めたのだが、意訳するとこんな感じである。ちなみに貸しというのは、熱核タービンエンジンシステムによる原子力発電所の建造だ。これで国内のエネルギー全てがまかなえるようになった。
というわけで、この話は国連宇宙局、ひいては国連宇宙空間平和利用委員会に持ち込まれたわけだが、予想通り利権争いで紛糾することになり、相当長引きそうだった。なんというか、マクロスでは完了しているはずの地球の統合ができていないツケがここで来たんだと思う。
まあ、そこは政治家さんたちの仕事と割り切り、もうひとつの仕事、すなわち防衛戦力の開発に取りかかることになった。
もちろん作るのは可変戦闘機 である。正直、取りかかれる大義名分と時間を得たときには小躍りしそうになった、というかした。
心配なのはトップ、すなわちCEOの許可だったのだが、いい歳したオッサンが航空機形態 、中間形態 、人型ロボット形態 の変形機構をCGで見るやいなや純真な子供のように目をキラッキラさせてこう言った。
「よし作れ!取り敢えずコストはいくらかけても構わん!軍に口利きしとくから、そっちとはうまくやれよ。あ、できたら乗せてくれ」
「わっかりましたぁ!」
思えば、なんかテンションがおかしかったのだろう。だが許してほしい。
これで、やっと、VFが作れるのだ……!
これでやっとVF開発が書けます。
ちなみにマクロス(大きさ的にはメガロードですが)はこれからほぼ出てきません。
国際会議って大荒れするものですから。特に領土問題とか独立とか。ひょっとしたらラストに出すかもしれません。
しかし7巻までのプロットは漠然と浮かんでてもそこから先は本編任せ何ですよねー。
オリ展開とか最終回どう作るかとかがまだ浮かんでないですし。
あ、あと距離はご指摘を受けマクロスの惑星エデンが10.4光年離れているのを参考にしました。まあ距離を考えるとフォールド技術が必要なのも妥当ではないかと。
さて、あれから1年。手紙によると一夏は
……余談になるが、鈴は余りの一夏の鈍感ぶりに同性愛者なのではという疑いを持ち、おそらくその相手であろう(と鈴が勝手に考えた)俺に最初激しく敵意を燃やしていた。しかも会って俺の顔をみた瞬間に「負けた…」とか膝ついたし。まあ、突っ込みこみのOHANASHIで納得してもらった。ついでに、一夏には女子ばっかりという状況のきつさを伝えておいた。……あいつ、「そんなバカな」と笑って否定してたな。IS学園に行く時に思い知るがいい。
さて、こっちの話に戻ると、遥かな空間を飛び越えるフォールド技術と、IS部門の協力を得て作った重力制御技術は大好評で、熱核タービンエンジンシステムも完成し、移民船「マクロス」を作るための技術は着々と完成しつつあった。
だが、ここで問題に直面する。
わかりやすく、十数光年先の近隣恒星系へと向かうことになるマクロスに求められるものを書き出してみると、
最初から二万五千人を乗せ、なおかつ二十五万人以上までの増加を見越したキャパシティ
それを養い、なおかつ航行が可能なレベルの巨大動力炉
十分な防衛戦力
二十五万人が生きて行く上で必要な生活資源
フォールド航行が可能であること
生命安全保持のための機構
これらは最低限必要なのだが、特に生命安全保持のための機構あたりが厳しい。中の都市や病院はなんとかなっても、外部を覆うバリアは圧倒的に足りないのだ。まあ、ここはのちのち
十分な護衛戦力も厳しい。ISは現在467機しか無く、その中から最低でも護衛戦力には50機は必要になるであろうし(マクロスFのバジュラを想定するとそれでも足りないくらいだ)、攻撃空母等も必要になるだろう。
という訳でその解決のために俺たち「S&B社 宇宙開発部門」は動き出すことになった。
…うん、言い忘れてたけど昇進したんだ。重力技術の開発あたりで。
また、いくら技術が進んでいても、安全性や実績を疑われるのも事実。
なので、手っ取り早く実績を見せつけるため、火星や月をテラフォーミングして開発できるようにしてみた。目算ではテラフォーミングには一年かかるが、そこはまあしゃーない。
使う技術はナノマシンだ。惑星、衛星にインプラントを行って、核にまで影響を及ぼし、人が住める重力、大気等を形成する。
また、火星に大量の人員を運ぶだけの輸送船も用意してある。フォールドとか使う必要がないから作るのは楽で、一声かかればすぐに開発に取りかかれる。
ただ、これは企業レベルの問題ではない。マクロス計画も国家主導の世界規模のレベルだったが、そっちは開発に一区切りついてから国で交渉してくれることになっている。
しかし、火星、月という地の領有権については、はっきり言って元々「皆のもの」という扱いになっており、勝手に開発したらそれこそ戦争ものだろう。というわけで、
「お願いします、大統領」
「オッケー任せろ!君には借りがあるし、これはアメリカの利益にもなるからな」
実際はもっと真剣に話し合って決めたのだが、意訳するとこんな感じである。ちなみに貸しというのは、熱核タービンエンジンシステムによる原子力発電所の建造だ。これで国内のエネルギー全てがまかなえるようになった。
というわけで、この話は国連宇宙局、ひいては国連宇宙空間平和利用委員会に持ち込まれたわけだが、予想通り利権争いで紛糾することになり、相当長引きそうだった。なんというか、マクロスでは完了しているはずの地球の統合ができていないツケがここで来たんだと思う。
まあ、そこは政治家さんたちの仕事と割り切り、もうひとつの仕事、すなわち防衛戦力の開発に取りかかることになった。
もちろん作るのは
心配なのはトップ、すなわちCEOの許可だったのだが、いい歳したオッサンが
「よし作れ!取り敢えずコストはいくらかけても構わん!軍に口利きしとくから、そっちとはうまくやれよ。あ、できたら乗せてくれ」
「わっかりましたぁ!」
思えば、なんかテンションがおかしかったのだろう。だが許してほしい。
これで、やっと、VFが作れるのだ……!
これでやっとVF開発が書けます。
ちなみにマクロス(大きさ的にはメガロードですが)はこれからほぼ出てきません。
国際会議って大荒れするものですから。特に領土問題とか独立とか。ひょっとしたらラストに出すかもしれません。
しかし7巻までのプロットは漠然と浮かんでてもそこから先は本編任せ何ですよねー。
オリ展開とか最終回どう作るかとかがまだ浮かんでないですし。
あ、あと距離はご指摘を受けマクロスの惑星エデンが10.4光年離れているのを参考にしました。まあ距離を考えるとフォールド技術が必要なのも妥当ではないかと。