USB物語
はしご 6件目
スカさんとプレシアさんをとりあえずさっさと家に帰して、その日の夜。
未だに監視されている気分ではあるが、分からないものを気にしていても仕方がないので放置する。
因みにプレシアさんとフェイトを一緒に帰そうかと思ったが、フェイトはなのはに捕まったまま部屋から出てこなかったので。
フェイトも晩飯を高町家で食べていくという話になった。
8時だよ、リビングに全員集合!
「で、なのは。
お前は何故そんなに落ち込んでいる」
部屋から出てきたなのはが、テーブルについてもずっと暗い感じだったので聞いてみる。
因みに俺となのはさん、ヴィヴィオはテーブルじゃなく、俺が造り出した即席ちゃぶ台での食卓。
俺頑張った。
「フェイトちゃんに使い魔にする方法を聞いたら、死んじゃった動物さんから……こう……魔力でわーってするんだって。
私には、くおんちゃんを殺せなかったの」
「そこはかとなく不穏な発言であった気がするがスルーさせて頂く」
「そういえば、私とお稲荷さんも魔力的な繋がりはないよね」
そもそも俺に魔力なんてものが無い。
と思う。
使ったことがないから分からない。
キュッとしてドカーン事件に関しては、魔力的な繋がりと言えなくはないが。
爆弾と無線型起爆装置という関係な気がする。
「あ、でもね!
くおんちゃんとお友達にはなれたの!
くおんちゃんって、ひさしいって字と永遠の遠って書いてくおんって読むんだって!
稲荷さん、ひさしいってどういう字?」
「カタカナのクに毛が1本生えた感じ」
「ブッ」
なのはさんの吹き出したお茶が目に染みる。
「わ、狐パパのご飯がお茶漬けになった……」
「口に含んだお茶を俺にかけるくらいなら、口移しで飲ませてくれよ。
タオルを要求する。
そしてこのなのはさん印のお茶漬け……どうしろと」
「ケホッ……あ、ゴメン。
やって欲しいの? 口移し」
異物も一緒に飲まされそうなのでやっぱいいです。
「で、その久遠はどこに行った」
「疲れちゃったみたいで、今部屋で寝てる。
後でご飯持って行くね。
稲荷さんの油揚げ、貰えないかな?」
「え? うーん……………………………………………………………………………」
「悩みすぎなの」
だって、ね。
今買い置きしてあるのは、明日に俺が揚げの開きを作ろうととっておいた分だから。
でもまぁ、同じ狐のよしみ。
何もあげないのも可哀想なので許可する。
後ついでに、俺も久遠とちょっと話せないかと聞いてみる。
なのはの首が縦に動いた。
なのはさんの首が横に動いた。
なんでさ。
「お稲荷さん。
さっきなのはちゃんに聞いたんだけど、久遠ちゃんは女の子なんだよ?」
「へー」
「……女の子なんだよ?」
「……え、そこが問題だったの?」
「お稲荷さんを雌狐にあげるわけにはいかないの」
意味が分かりません。
お茶漬けサバサバしながら言ってみる。
何食べてるの!? って怒られたが。
普段から時たま同じコップとかで飲み物飲んだりしてるから大丈夫、食べれる答えといた。
スカさんなら遠慮するけど、なのはさんだしね。
グーパンされた。
更に意味が分からない。
まぁいいや。
久遠の事も後で。
とりあえずは、さ。
タオル、まだ?
○ ● ○ ● ○ ●
晩飯も終わり寝る前最後のだらけタイム。
俺となのはさんもソファーでグダっております。
「あ、そう言えばなのはさん、お聞きしたいことがあったんです」
晩飯後もテーブルでなのはとワイワイしていたフェイトが、突然話を振ってきた。
どうしたの? と、なのはさんが応える。
けれどソファーからは動こうとはしないのは、いろんな意味で末期だと思う。
「なのはが襲われた……ヴィータ? のデバイスを見てたんですけど……
私達のデバイスと、少し違いますよね」
「あー。
みんなのはミッド式で、ヴィータちゃんのはベルカ式って言うんだ。
ベルカ式って言うのは、どちらかというと1対1を目的としたデバイスの事。
ミッド式にはない、カートリッジシステムっていうのを使って魔力を爆発的に高める事が出来るんだ」
「カートリッジシステム……
なのはさんのレイジングハートも、あるんですか?」
「あるよー。
私のレイジングハートにはカートリッジシステムに加えて、ブラスターシステムっていうのもあるんだ。
使ったことはないけど、これはカートリッジシステム以上に魔力を高めることが出来る。
でも、その分体にかかる負担はカートリッジシステムの比じゃないけどね」
話を聞いていたなのはも、自分の未来像が明確に目の前に居ることに段々と目がキラキラしてきた。
「じゃあ、じゃあ、なのはさんの本気のスターライトブレイカーだったらどのくらい威力がでるの?」
「あはは、なのはちゃんも興味出てきた?
そうだねー、六課解散後にリミッター取れたとき、シャマルさんに測ってもらったんだけど……
ブラスターモードも駆使したスターライトブレイカーで、確か関東大震災が起きてお釣りが来るって言ってたかな」
歩く大災害がここにいた。
見事になのはも笑いながら顔がひきつっている。
フェイトはまだ歴史に疎いのか、何を言っているのか分からないようだが。
「なのはさん。
俺、これからなのはさんの言う事に逆らわないから。
それ、俺に撃たないでね」
「じゃあ、付き合って?」
「なのはさんの行くところに付き合うと、そこが戦地になるのは眼に見えているだろう常考。
出来れば日常生活に置いての話にしてください」
意味合いが違うよう、と顔を赤くしてプチプチしてくる。
そしてあなたが今プチプチと引っこ抜いている毛は俺の尻尾の毛だ。
やめてもらおうか。
「そういえば、稲荷さんのデバイスはどんなの?
前になのはさんと一緒に訓練してる時に、太いレーザーみたいなのを右手から出してたけど」
「俺が使えるデバイスはUSBくらいしかない。
あの技は『適当に右パンチ』といってな。
何か出ろーと思いながら右パンチをするとああなる」
「え、えと。
じゃあデバイス無しであんな事やってたの?
幻影とか瞬間移動は?」
「幻影は妖術な類な気がする。
チート小説で、神様から気とか魔力とか妖力貰ってるヤツが、瞬時にこれは『気』、これは『魔力』とか判別してるが。
俺はそんなサイヤ人じゃないので使ったことのないものは分からん。
適当にやったら出来た産物。
瞬間移動は、士郎さんに神速ってなーに? って聞いてみ」
「うーん……納得は出来ないけど、分かったの。
じゃあ最後に、あのご飯の時の机は?」
「俺超頑張った」
「お稲荷さんって、凄いことしてるのに凄くないようにしちゃうから。
そしてその事に突っ込みすぎると、割を食うのは私達なんだよ。
だから、スルーが一番」
失礼な。
俺はいつだって本気でやってます。
「んでフェイトとなのはは、そのカートリッジシステムって言うのが欲しいのか?」
「あ、はい。
もし今度あんな事になったら、なのはを守ってあげたいから」
なるほど。
百合、か。
「?」
「私も、フェイトちゃんが私と同じことになっていたら助けてあげたいから!」
「なのは……」
「フェイトちゃん……」
「お風呂から上がってみたら何この空間。
いつもなら狐パパとなのはママが作り出してる筈なのに」
ヴィヴィオ出現。
てかなのはさん印のお茶まみれな俺より先に風呂に入っておいて何を言い出しますか。
「まぁともかく。
プレシアさんに頼めばやってくれるんじゃない?
丁度スカさん居るし」
「あ、そうだね。
帰ったら聞いてみる」
それが良かろう。
そう言うとフェイトは、新作ゲームを買って家路につく子どものような顔で去っていった。
俺も昔はあんな純真だった筈なのに。
何をどう間違ったのだろうか。
「私も部屋に戻るね!
稲荷さん、油揚げ頂いていきます」
「ういうい」
部屋に久遠が待っているからか。
なのはも楽しそうに部屋に戻っていった。
「……自分が現れると、今まで楽しそうに話していた人達がバラバラになる。
そんな時、疎外感を受けるとヴィヴィオは思うの」
「あぁ、俺もそれ経験あるわ。
だが今回は宴もたけなわな時に来たお前が悪い。
諦めれ。
後、宿題のネタってどうなってるよ」
「闇夜に紛れて迫る影。
現れたのは真紅の服を身にまとった女の子。
狙うは私の魔力。
全ては、闇の書が関係していた。
……学校に提出できると思う?」
「二次創作小説投稿サイトにぶち込んでも厨二乙と言われるレベルだな。
学校だと優しい目をされながら指導室行きか」
「ジュエルシードェ……」
大変そうなのは伝わったが、よく発音出来たな。
「んじゃ、俺も風呂行ってくるわ。
中も外もなのはさんまみれになってるからな」
「もう! ゴメンって謝ったじゃない!」
謝るよりもタオルが欲しかった。
「あ、そうだ。
お母さんがさっき面白い水買ってきたから、お風呂から上がったら飲んでみて」
はい、と言いながらペットボトルを俺に投げてくる。
「美味しい、じゃなく面白いとはどういうこっちゃ。
何々、『なのはす』……?」
…………。
成分はなんぞ。
天然肌水。
製作者なのはさんか桃子さんじゃないだろうな。
「ヴィヴィオ、飲んでみるか……?」
「あ、ヴィヴィオに飲ませちゃだめ!
まだヴィヴィオには早いから」
「お前は一体何を俺に飲まそうとしている。
これを飲んだらムラムラしてなのはさんを襲うとか言わないよな」
「お稲荷さんが何を言っているのか分からないよ」
せめてそこは否定して欲しかった。
『という事があったのさ』
『私の腹が捻れ切れる。
えぇなぁ、家にも稲荷さんが1人欲しいわ』
『そんな掃除機みたいに一家に一匹という訳にはね。
というか稲荷さんって、お兄さんはジーンと来たぞ。
そういや、なのはとフェイトがUSBの強化を申請してたから近々ヴィータとかに模擬戦申込むかもな』
『まぁ、折角教えてもろたんやからな。
フェイトっちゅう新キャラは誰か知らんけど。
後、喧嘩や蒐集やないなら構わへんけど……
USBでどうやって戦うんや?』
『カートリッジシステムを搭載して、爆発的にUSBの魔力を高めるんだとか。
どう考えてもそのUSBをPCに挿したらあぼんな気がするが』
『相手に挿し込むとか』
『USBポートがある人体なんて聞いたことがない。
大方フラッシュメモリみたいなヤツを武器に戦うんじゃね?』
『ヴィータはハンマーで、シグナムは剣やで?』
『それに対抗出来るUSBならまぁ、データが吹っ飛ぶことはないだろうが。
まぁUSB談義はこの辺りにしといてだ。
スカさんとプレシアさんに聞いたら弄ってくれるらしいぞ。
いつが空いてる?』
『あー、医者行ったり、すずかちゃんとの約束で図書館に行ったりせなあかんから週末でもええか?』
『すずか……あぁ、紫の一族か。
ん、週末了解。
また詳しい時間は連絡してくれ』
『了解や。
てかすずかちゃん知っとるん?』
『みんな髪が紫だからなかなか判別が難しいが、すずかなら何とか。
ファリンとタイネーブはよく分からん。
……あれ、ノエルとチサトだっけ』
『ファリンさんと、ノエルさんやな。
稲荷さんのはどっちも星の海の話や』
『知っているのか雷電。
因みに2の最強武器って何か知ってるか?』
『……ちょっとシグナムに、剣を見せてもらってくる』
『何故に』
『剣の名前が、レヴァンティン』
『俺も今度行ったら触らせてくれ』
『把握』
今から週末が楽しみである。
先日、1ヶ月前から企画していた飲み会を行いました。
卒業した先輩も来るとの事で、店とか参加者を募りました。
飲み会が始まり、驚愕の事実を聞きました。
何と、アメフラシの卒業記念という事で飲み会を開いてくれたんだとか。
感激しました。
でも何でアメフラシの卒業記念なのに、アメフラシが主催してるんでしょうか。
サミシンボじゃないですか、これじゃ。
二日酔いです。
やりたくなったスターオーシャン。
一番好きなのがセカンドストーリー。
ただ、連続攻撃を行う技を使うと、みすった時に敵を背後に踊り続けるのが玉に瑕。
今日見たアニメで、やっとヴォルケンリッターの出現シーンが発覚しました。
みんなタンクトップだった。
ヴィータ、真平らだった。
ザッフィー黒くてカッコイイよ。
でも何で黒いのか。
ごめん、気持ち悪いから俺ここで脱落していい?
え、これあげるから頑張れって?
これ、油揚げじゃん。
せめて醤油頂戴よ。
生で食べても味がにぃ。
え、ちょ、まって。
7件目行くって? 引っ張るなあぁぁぁぁぁ.....