迷探偵奇行文。
はしご 8件目
あれだけ壊れていた商店街も、結界を解けばあら不思議。
綺麗に元通り、人通りも元通りになりました。
やっぱりどうみても封絶。
きっと俺達の知らないところでは今頃、アリサがユージと共にラブコメってるにちまいない。
そして俺を襲っていた2人組の末路だが。
縛り上げて、人のいない近くの高台へと引っ張ってきました。
一般ピーポーが、2人を引きずっている俺の姿を見ても通報しなかったのは、きっとこいつらにも猫耳と尻尾があったから。
お仲間だと思われたかね。
しかし、あまりになのはさんの砲撃の威力が強すぎたのか。
髪の色が2人とも、青っぽいのから茶髪に。
髪の長さが肩ぐらいまでと、腰より少し上くらいまでに。
性別が男から女に。
な、何を言っているか分からねぇと思うが、俺もよく分からなかった。
ともかく、俺があのなのはさんの怒りがこもった砲撃を受ければ、リアル藍様になれるということである。
受けてみたいが受けてみたくない。
このジレンマをどうしてくれる。
……とりあえず今はこいつらから色々聞き出す必要がある。
「見たかお前ら。
あれが俺の力だ」
「私の力だよ。
で、何でお稲荷さんを襲ったの?」
俺のセリフが取られた。
「はん! 何であんたにそんな事答えないといけないんだいっ」
髪の短いほうが言い放った。
加害者なのに態度でかいとはイケナイ子だ。
ちょっとお仕置きをすることにする。
実体のある幻を、気合を入れて創り出す。
動く分身や炎のクリスタル花を複製できた俺に隙はない。
手には、しっかりフィットする持ち手に、ギザギザの先端。
スイッチを入れると、ヴィィィィィィィっと動き出した。
うむ、うむ。
「あれれー?
ヴィヴィオ、これなんだろー?」
「……!
なんだ、そんな事も知らねぇのか。
こいつぁバリカンって言って、坊主にしたい時に使うどう……ぐ……
そ、そうか! 犯人はこれを使うつもりだったんだ!」
そうそう、その通り。
なのはさんも気付いたのか、話にノッてくる
「どういう事かね、ヴィヴィオくん」
「いいですかなのは警部。
犯人は、動機をどうしても喋らない被害者に苛立ち、このバリカンを手に取ったんです。
そして脅した。
動機を喋らないと、坊主にするぞってね」
そう言いながらバリカンのスイッチを入れて、ヴィヴィオは2人に近づく。
自分達の末路が分かっているからか、2人は顔を真っ青にして震え上がっている。
「しゃ、喋るもんか!」
「そ、そうよ、どんな事をされても私達は……!」
「そう、犯行当時もこのような事を言われたのでしょう。
だから犯人は、先により長い髪を持つ方を標的にした。
長い髪を持っているということは、それだけ髪が大事だと言うこと。
今回はその部分を逆手に取ったのです」
「わ、私!?
いや、待って!
髪はロッテより長いけど、より大事にしてるのはロッテだから!」
「ちょ、妹を売らないでよ!
アリアの方がいつもシャンプーとかに時間かけてるじゃない!」
言い争いを始める2人。
髪は女の命と言うが、まさにその通りなのだろう。
焦り具合が半端じゃない。
そして擦り付け合いも。
「そ、そうか!
大事にしている髪をバッサリやられたのでは、たまったものではないからな」
「その通りです警部。
論より証拠、実践してみましょう。
これで私の言っていることが、間違いでないことが証明されます」
髪が長い方ににじり寄るヴィヴィオ。
短い方は自分じゃないと知り、幾分か落ち着いてはいるが。
にじり寄られる方としては、髪を全部切られるの決定と言われたようなものなので。
既に半泣き。
「分かった、言うから、言うから!
闇の書の完成が目的なのに、この狐がその主の周辺をうろうろし始めてから蒐集がされなくなったから、原因はこいつだと思ったんだ!
だから、こいつが居なくなればまた蒐集すると思って……」
「凄いやおじさん、迷推理だね!」
「娘に向かっておじさんとは何だ狐小僧」
「誰が狐小僧だフォルァ」
今度はヴィヴィオをお仕置きせねばなるまい。
「ネタ振りに応えたのにこの仕打ち。
なのはママー助けてー」
「こーら、パパを小僧なんて言っちゃダメでしょ?」
「絶望した。
狐パパがヴィヴィオをおじさんと呼んだ事実をスルーした事に絶望した」
うむ、うむ。
で、肝心のこいつらだが。
何で完成させないとダメなんだ?
「闇の書は、完成させると暴走してその世界を滅ぼすんだ。
しかも、闇の書自体は仮に暴走した主を倒したとしても、転生プログラムによってまた新しい主の所に行くだけ。
だから、完成させた時を狙って永久凍結魔法を使って封印しようと……」
「エターナルフォースブリザード……だと?
ダメだヴィヴィオ、厨二を卒業した俺には聞くに耐えない内容だった」
「世界を滅ぼす、暴走、転生、永久凍結。
凄いね! 精神がガスガス削られていくよ」
お前はまだ厨二病卒業してないだろ。
え、発症すらしてないって?
まぁ、6歳児だしな、お前。
「あ、そういえばそんな事もあったかなー……」
「実は当時者だったなのはさんもよく分かってなかったとか言わないよな」
「だって、子供の頃って分からないことがあってもとりあえず元気に返事しなかった?
お稲荷さんの場合、尻尾と耳を見れば大体何を思っているのかは分かるけど」
なのはさんの中で俺がどんな子供時代を送っている設定になっているか分からんけど、俺は昔は普通の人間だったからね。
後、尻尾と耳を見れば大体分かるって何よ。
何でその裏情報隠してたの。
「ともかく!
今度お稲荷さんを襲ったら、ブラスターモードでスターライトブレイカーをするからね!
分かった!?」
「は、はい!」
「りょ、了解です!」
2人を縛っていたピンクの輪っかが消え去る。
それから少し遅れて、2人組も消えた。
転移魔法だったかね。
やっぱり便利だねぇ……
前も言ったけど、何で六課では移動がヘリだったんだろ。
「まぁいいや。
そういや、なのはさんの時は闇の書って暴走したの?」
「ん〜……したよ。
フェイトちゃんとはやてちゃんと力を合わせて、何とか倒すことは出来たんだけど……
リインフォースさんを、助けることは出来なかったんだ」
「誰だって?」
「闇の書の管制人格。
お稲荷さんも見たことある、お人形みたいなリインのお姉さん見たいな感じかな」
想像できん。
「で、何で助けられなかったのか」
「端的に言うと、リインさんを放置しておくとまた暴走する危険があったから。
私達が、リインさんを闇の書から開放したんだ……」
「つまり殺したと。
ヴィヴィオ、お前のママは殺人者だったぞ。
これから後ろ指をさされて生きる覚悟はあるか」
「狐パパが居る時点でさされるのは決定だから無問題」
「どういう意味かね」
「あの、せめて歯に衣を着せてもらえないかな?」
だが断る。
「時になのはさん、バーローは好きなんですか」
「うっ……実は劇場版全部制覇してたり」
「さようか」
さて、何でこんな事態になったんだっけ。
あぁ、そうだ。
散歩してたんだ。
そして豆腐屋で揚げを買ったら襲われたと。
……ん?
「久遠は、どうした」
「あ……」
○ ● ○ ● ○ ●
「稲荷くん、1日見ないだけで随分たくましくなったね。
ただ晩飯の時くらいは血生臭い状態なのは勘弁して欲しいが」
「士郎さん、バカにしてはります?」
「いやいや……しかし、体中にひっかき傷とは」
「放置された事が悲しかったのと、忘れ去られていた事に怒り心頭だったらしい。
おかげで俺の油揚げも取られた。
悲しみでご飯が喉を通らない」
「揚げ……美味しい」
憎しみで狐が殺せたら。
「まぁまぁ……今回は私達が悪かったんだし、ね?」
「なのはさん……
ってどう考えても俺達じゃなくてあのキャッツもどき共だろうが。
今度会ったら絶対バリカンする」
しかし体中が切り傷だらけで水を触るだけで染みるんですが。
なのはさん、今日尻尾を洗ってくれませぬか。
体はタオルで拭いとく。
「いいよー。
体も拭いてあげようか?」
「握られるからやだ。
というかそこまで要介護者じゃないから大丈夫。
尻尾を1人で洗うと、どうしてもシャワー使わないとだからそれをクリアできれば」
「握らないよ! もう!
お稲荷さんのエッチ!」
「どこを、とは言っていないのだが。
なのはさんは俺のお稲荷さんに興味があると申すか」
分かった。
俺が悪かった。
だからその杖をしまおうか。
「Master. Shoot it ?」
「杖が喋った」
「レイジングハート、後でね」
「何が」
「興味は、あるよ」
「何に」
「狐パパがいい感じにテンパッてる」
誰かこの状況がわかる奴が居たらここに来い。
そして俺に説明しろ。
「稲荷さんの、お稲荷さん?」
「お、なのはは興味あるのか」
「えっと、稲荷さんの子どもですか?」
「息子であるには違いない。
見たいか?」
「はい!」
「よーしよーし。
と言いたいところだがすまんな。
なのはの死角になっている位置から杖と刀を突きつけられているからまた今度だ」
高町なのは、9歳。
まだコウノトリを信じる年頃である。
そういやヴィヴィオは知っているのだろうか。
赤ちゃんはどこからくるのか。
「培養液」
そういやあなたはそこ出身でしたね。
「じゃあ尻尾洗うから、ある程度服脱いでね」
「ういうい」
「わ、背中もひっかき傷だらけ」
「あいつ、子狐フォームで服の中を暴れまわったからな。
上半身で無事な所はない」
「へぇ……
でも引き締まってる体に傷って何かイイね」
「シャンプーついた手で傷を触るのやめてもらおうか。
ぬぁぁぁぁあ、染みるぅぅぅぅぅぅぅう」
「何でヴィヴィオは狐パパにがっちりホールドされているのか」
「お前を解き放ったら絶対傷をペタペタするだろ。
シャンプーつけて」
「何故バレたし」
「全てまるっとお見通しだ」
「いいなぁヴィヴィオ……
あ、お稲荷さん。
私も傷をペタペタしちゃいそうだからホールドしてくれないかな?」
「イミフ」
「むー。
じゃあ、寝るとき抱きついていい?」
「残念、今日はヴィヴィオが狐パパにギュってしてもらうんだ!」
「フフフ、娘と言ってもそれは譲れないなぁ。
ちょっとおはなししようか」
「何でもいいから早く洗ってよ。
上半身マッパだし。
……へっくし!」
アメフラシです。
バーローのあれれー? が毎回不自然過ぎると思うとです。
アメフラシです。
アリアとロッテがどっちか分からなかったとです。
アメフラシです。
書いてて思い出したけど、ヴィヴィオって6歳児だったとです。
アメフラシです。
ユーノェ……
アメフラシです、アメフラシです、アメフラシです。
まだ雪が降っています。
もうそろそろ4月なのに。
そして一瞬晴れます。
その時の花粉は鬼のようです。
目が、目がぁぁぁぁぁああ!!
卒業式。
部室でゲロピー祭りが開催されました。
後日。
バイト先に行ったら、同日にゲロピー祭りがこちらでも開催されていたとか。
わっほい。
稲荷寿司、うまし。
揚げ尽くしも食べてみたい。
え、もう次の店?
まって、まだ揚げ炊きごはん食べてな、あ、アッ———————!!