第4話 イメージトレーニング
前話最後の野球用品プレゼントは嬉しかったなー。
あの調子なら野球の練習とかいっぱいやっても怒られなそうだね。
そう言う訳で、毎日幼稚園が終われば公園で母親の井戸端会議相手の子供達の面倒を見つつトレーニングに励んでいる。
本気でやるとダメなのでイメージトレーニングを取り入れてみた。
まぁ、イメージトレーニングと言っても身体に負荷をかけているイメージなだけだけどさ。
そしてここでも俺の異常が発覚した。
例えば身体に負荷を掛けてるイメージを漠然とではなく、100kgの岩を担いでいるイメージにすると、岩のイメージが見えるようになった。
もちろんそれを持ち上げたり、下ろしたりが出来るんだよね。
これ、俺の頭がおかしいのかな?
口の中に梅干しを沢山入れているイメージにしたら、口の中が酸っぱくてヨダレが止まらなくなったりもしたよ。
明確なイメージさえ湧けば人を存在すら出来るのかもしれないな……。
うん、もう驚くのはやめたよ。
これはこれで好都合だと思うことにした。
もちろんイメージだから他人には見えない事を良い事に、酸素濃度が薄いイメージと重力が大きいイメージを常に纏わせておこう。
これで心肺能力を高め、日常生活にも負荷を掛けられるから、トレーニングにはもってこいだ!
最近ではピッチャーをイメージして素振りではなくバッティング練習にしてみたり、バッターをイメージしてピッチング練習をしてみたりと便利だな。
むしろボールはあまり必要なくなって来ている気もするが、全力の練習をするにはこうしないと無理な身体スペックがいけないんだ!
これ、やっぱり転生の時に貰ったメジャーリーガーの能力なのかな?
プロ選手は競技が違えど、みんなイメージトレーニングをすると言うけど……。
シャドーボクシングの延長みたいな感じなのかな?
そんなこんなで5歳になりました。
もう、トレーニング漬けの毎日。
負荷も適度に増やして行き、身体能力はガンガンとうなぎ登り!
まぁ、負荷を常に掛けているから加減とかが楽に出来るようになったのは嬉しいね。
最近は父親とのキャッチボールも普通にこなせてます。
お陰で両親は俺がメジャーリーガーになるんじゃないかと大喜び。
5歳の誕生日には新しくグローブやら買って貰えたよ。
去年のも大事に取ってあるけどね。
少し小さいから使いにくくなっては居たから嬉しかったなー。
これぐらいの年齢は物の劣化よりも身体の成長の方が早いから、質の良い物を買って貰うのは申し訳ないんだけどさ。