幸せワルド計画挿話18・第三部
昔、ツアイツが行った、脳内会議。
それをグレードアップし、遍在として5人の紳士が降臨した。
議長ワルド。
ダッシュ、そしてワルドA・B・C。
そして監査役のロングビル……
ガリアの僻地で、史上初のカリスマ上級会員ズ?の会談が始まる。
議長ワルド
「皆に集まって貰ったのは他でもない。
ミス・ジョゼットとニャンニャンしたいのだ。
力を貸して欲しい」
初っ端から、煩悩全開だが皆自分だから遠慮無い。
ダッシュ
「しかし彼女は、紳士(変態)に対して隔意が有る。
だが確認したロリボディは極上だ!
それを踏まえた意見を頼む」
ワルドA
「ならば、紳士たる事を隠せば問題無いのでは?」
ワルドB
「貴様には、ツアイツ殿に認められし絆を隠して口説けと?
やり捨てなら構わないが、そうではないのだろ?」
ワルドC
「まてまて諸兄よ。
ツアイツ殿は全てのオッパイを愛でよ!
と言われてるのだ。
鬼畜路線は捨てろ。
……そうだな。
ここは唯一の女性の意見を参考にするか」
そう言って、全員が彼女を見詰める。
いきなり意見を聞かれて、動揺を隠せないロングビル……
「わっ私かい?
やはり自然な出会いを演出した方が良くないかい?
ちょっと変な娘だから、どう接したら良いか悩むんだけどさ」
ダッシュ
「確認した彼女は水くみで転んだ際に、照れ隠しで桶を指差して説教をする不思議ちゃん……
と補足させてもらう」
ワルドA
「なんとも可愛いではないか!
ならば水くみ時に接触しよう。
その時は、彼女は1人になるのだろう?
他の連中には、なるべく会わない様にするべきだ」
ワルドB
「なる程……
出会いのタイミングは、それで良いだろう。
次は、どうアプローチするかだな」
割と淡々と進む会議に、ロングビルは不思議な物を見ている錯覚に陥る。
コイツらって、本当に人間なのか?
嗚呼……
テファとツアイツ様と3Pでも良いから、早く女の幸せを掴んでコイツらとオサラバしたい。
彼女は会議を放棄し、自分の妄想の海へと旅立った。
ロングビル、ここでリタイア。
ワルドC
「定番なら口にパンを加えて、遅刻だー!かな」
ダッシュ
「それは、都市部での話だ。
こんな秘境みたいな島だったら……
遭難者を演じるか?」
ワルドA
「しかし海岸部分なら分かるが、内部の泉までふらついて歩くのは……」
ワルドB
「てか、遭難者って格好悪くないか?」
ワルドC
「ならばどうする?
彼女の前で、襲撃に合ってやられてみるか?」
本体ワルド
「何故やられる前提?
暴漢に扮したオマエ等を私が格好良く倒しても良いのではないか?」
ダッシュ
「女性は弱みを見せた方が良い。
ナイチンゲール症候群と言って男の浪漫本に……」
ワルドA
「それは記憶の引き継ぎに有るな。
確かに看病とか内緒で匿われてとか、されたいな」
ワルドB
「それは良いな!
しかし、わざわざこの島で襲われる理由がないぞ」
ワルドC
「不遇な扱いを受ける我らが、本体をシバくでは駄目か?」
本体ワルド
「ちょっと待て!
てか、ミス・ジョゼットの前で私が襲われているのを見せて、彼女に助けて貰う流れは分かったが……
襲撃の理由は問題だ!」
ダッシュ
「皆、本音は自重しろ。
本体の前だぞ」
ワルドABC
「「「了解だ!」」」
本体ワルド
「了解だ!じゃねーよ。
もっと本体を敬え」
ダッシュ
「敬っているから、離反しないのだよ本体!
理解してくれ」
本体ワルド
「……会議を進めよう」
ダッシュ
「本体が、駄目っぷりを理解した所で話を進めるが……
折角だし、ロマリアに泥をかぶせよう」
ワルドA
「賛成だ。
腐れ坊主達など滅んでヨシ!」
ワルドB
「するとアレか?
ミス・ジョゼットを拉致る所を(仕方ないから)本体が助けるが、我らが(腹いせに)返り討ちにして、彼女を守るが、負傷する……
どうだ?」
ワルドC
「返り討ち(楽しいな)は仕方ないが良いだろう。
それで、本体がこの島に居る理由はどうする?
偶然居合わせる場所じゃないだろ」
ダッシュ
「我ら襲撃犯を追ってきたで良いだろう?
応援を頼むが間に合わずで(我らのストレス発散で)返り討ち。
迎えは、ミス・ロングビルにしてもらおうか」
ワルドABC
「「「異議なし!」」」
本体ワルド
「なぁ……
返り討ちの部分に、力入ってないか?」
黙り込む遍在ズ……
ダッシュ
「作戦の決行は明日だ。
各々、ロマリア密偵団に扮する準備を頼む。
では解散!」
フライで四方に飛んでいく遍在達を見て思わず零す……
「ツアイツ殿……
本気で我が遍在達に重傷を負わされそうです。
最悪の事を考えて治療準備をお願いします」
本体ワルドは、ツアイツに手紙を送る事にする。
あの遍在ズ……
まさか、本体を亡き者に?
したら自分らも消えるから、それは無いか。
昔、ツアイツ殿もミス・ロングビルに怪我を負わされたと聞く。
しかし、それでも女性を責めてはいけないと説かれた。
では、自分の遍在達に怪我を負わされたら?
あの様子では、遍在達は止まらないだろう……
勿論止める気も無い。
要は、私がミス・ジョゼットを掴まえれば、怪我をしてもお釣りがくるのだ!
見ていろカステルモールよ。
貴様より可愛いロリっ子を掴まえてみせるわ!
遂に私の時代がくるのだよ。
「アーッハッハッハー!
ツアイツ殿、待っていて下さい。
貴方の期待に必ず応えてみせますからー!
サムエル殿、私の妻を紹介出来るのも直ぐですからー!
イエス・ロリータ・ゴー・タァーッチ!
ゴフッ……」
「ドアホー!
人気が無いとは言え、潜伏中だろーが。
大人しくしてろ」
ミス・ロングビル……
幾らスクエアとは言え、ゴーレムで殴られれば怪我をするのだぞ……
ツアイツ殿は、これを耐えたのか。
何て凄いのだ……グフッ。
ヤバい、意識が遠のいていくぞ……