第134話分岐ルート(ヤンデレなBAD END編)
完全なお遊び要素満載のネタ話です。
この話は本編に何ら関係が無いので読まなくても平気です。
エロゲ的なヤンデレエンドだとこうなるの?
と、脳内に閃いた物を書いただけのお話です。
大きな嘘を吐く為に、小さな真実を混ぜる必要が有った……
だから僕は、本当に怪我を負うつもりだった。
しかし、目の前には……
デルフを避雷針の様に構えて仁王立ちのシェフィールドさんの後ろ姿が有った。
「ツアイツ様に怪我を負わせようとしたわね?」
「ちっちが、違うz……
グハッ」
バチバチと紫電を纏わり付かせているデルフで、袈裟懸けにダッシュ殿を切ってしまった……
ボンっと音を立てて消滅するダッシュ殿。
「何をやってるんだよ!
ダッシュ殿は、僕が頼んだのに。
シェフィールドさんは!」
彼女は震えているが、此方を向いてくれない。
デルフを一振りすると、無造作に放り投げる。
「ねっ姉さん、ヒデェよ!
何するんでぃ?」
地面に落ちたデルフが文句を言うが……
「お黙り、駄剣」
感情の籠もらない一声で黙殺された。
「ツアイツ様……」
「なっ何だよ?
どうしちゃったんだよ?」
危険だ……
今の彼女から立ち上るオーラは、禍々しい。
「お姉ちゃんでしょ?
そんな呼び方は駄目よ……
ねぇツアイツ」
振り返った彼女の表情は、恍惚としていた。
まるで、心の底から喜びが湧き上がってくる様な……
こんな状況でなければ、美しいと見惚れてしまう様な。
「くすくすくす……
何で、自ら傷を負う様な事をしたのかしら?
お姉ちゃん、心配で遍在を殺しちゃった。
だってツアイツに魔法を放とうとしたの……」
一歩一歩近付いてくる。
顔には笑みが張り付いているけど……
目が、目がグルグルで黒目になっている。
「ちょちょっと落ち着いて……
少し説明させてn」
両手でしっかり抱き付かれ、唇を奪われる。
「んっんーん、っはぁ!
何をするの?」
今すぐ彼女を突き飛ばし、逃げなければならない。
本能が警鐘を鳴らすが、体が動かない。
まるで、パラライズの魔法にかかった様に、首から上しか動かない。
シェフィールドさんは、僕を抱き締めたままだ……
「ツアイツ……
お姉ちゃんね、嬉しいの。
ツアイツも我が主や私と同じ様に何処か狂ってるのね……
ジョゼフ様も、自分の体を顧みない。
傷付くのが当たり前と思っているの!
知っていた?
ジョゼフ様はね……
私に鞭で叩いてくれ!
って命令するのよ。
主の使い魔の私には、彼を傷付ける事は拷問なのに……
彼は、何時もそれを望むの……
あの守らなければならない物を自ら傷付ける快感……
ツアイツには、まだ早いと思ったの!
でも平気なのね?」
ジョゼフ王が、M男だと?
そして、シェフィールドさんに女王様プレイを強要だって!
ルーンの影響を受けている彼女に鞭を振るわせるなんて……
それを主の喜びと認めたって事だ!
畜生、ジョゼフめ!
M男だとは聞いてないぞ!
只のEDじゃなかったのかよ?
再び唇を奪われる。
「んーんんんー、はぁ!
お姉ちゃん、落ち着いて。
僕は違うかr」
何だ?
眠い……駄目だ……
此処で寝たら、二度と目を覚まさない気が……
「で、デルフ……
助けを……呼んで……」
僕は意識を手放した。
SIDEシェフィールド
意識を失ったツアイツを見下ろす。
「嗚呼……
ついにツアイツを手にいれたわ。
もう誰にも渡さない。
私だけの可愛い弟……」
「姉さん、駄目だって!
正気になれって」
五月蝿い駄剣ね……
「お前、私からツアイツを奪うの?」
「ちっチゲーすよ。
しかし、それはやっちゃ駄目っすよ!」
そうね。
お前は要らないわ。
でも残しておくと五月蝿いから、火竜山脈にでも捨てておこうかしら……
「さぁツアイツ。
お姉ちゃんとお家にかえりましょうね」
彼を抱き上げ、駄剣も掴んで転移する。
ガリアへ、主の下へ帰りましょう。
その前に、レコンキスタ……
ツアイツに刺客を差し向けた、許せない組織。
みんな火石で吹き飛ばしてあげるわ。
「くすくすくす。
やっと殺せるわ……
オリヴァー・クロムウェル。
邪魔だから、他の連中共々燃やしてあげるわ!
新しい私達の門出に相応しい花火にしてあげる。
有り難く思いなさい」
その晩、ダータルネスと言う港町が物理的に地図から消えた……
幾つものクレーターを穿ち数万とも言われた傭兵達と共に。
SIDEツアイツ
「ツアイツ。
ツアイツ、起きなさい。
朝ですよ」
優しい声と共に、サワサワと髪を梳いてくれる感触がする。
目を開けると、見覚えのない部屋だ。
しかし明るく清潔な感じだし、寝ていたベッドはフカフカだ……
夢だったのかな?
「お姉ちゃん、変な夢をみたんだ。
ジョゼフ王ってM男じゃないよね?
はははっ、働き過ぎたのかな?」
「早くこっちに来なさーい。
朝食が冷めるわよ?」
ベッドから起き上がり、声のする方へ歩いて……?
此処は何処なのかな?
僕は、自分の部屋でダッシュ殿と話を……
ダッシュ殿?
誰だっけ?
「ツアイツ、遅いわよ。
早くいらっしゃい。
お兄様もお待ちよ」
お兄様?
僕に兄弟が居たっけ……
ソウルブラザー?
駄目だ、頭がボーっとして思考が纏まらない。
「ほらほら、早くなさい。
全く兄弟で朝が弱いなんて、どうしましょう。
朝は何かと忙しいのに……」
お姉ちゃんに手を引かれ、食堂に行く。
食堂には、蒼い髭の中年が座ってるが?
誰だっけ……
「ツアイツ、おはよう。
我がミューズの手を煩わせるなよ。
早く座れ!」
「兄さん……兄さん?
そうだ!
僕は、ガリアのジョゼフ王の弟。
お姉ちゃんは、僕と兄さんのお嫁さんだ……
何だろう、忘れていたのかな?」
手前の椅子に座る。
良い匂いがする温かい料理が列んでいる。
早く食べなくちゃ……
「ほらほら、旦那様方。
食後に三人で張り切る為に、朝から精力の付く物ばかり用意したわ。
これを食べて、頑張りましょう!」
「いただきます!
あれ?
何で僕達、裸で首輪だけしてるのかな?」
「ツアイツ……
難しい事を考えちゃ駄目でしょう?
私達、ずっと一緒なんだから」
そう魅力的に微笑む彼女は、過激なボンデージにエプロンをしていた。
食後は、三人で地下のプレイルームに行く予定だ……
ヤンデレなシェフィールドさんに洗脳されて、ジョゼフ王と3Pハーレム?
2人を自分の旦那様として、三人でグラントロワに籠もり末永く幸せに暮らしました。
ヤンデレさんルートBAD END
実際に洗脳出来る手立てを持ったら、ヤンデレさんならやりそうだと思いまして。
次話からは第135話として本編に戻ります。
シェフィールドさんには別にハッピーエンドも用意しております。