トリステイン編アンリエッタルート第5話
深夜に部屋で美少女と二人きり……
普通なら感激物の状況だが、全然嬉しくない。
見た目は美少女でも、手を出す=人生の破綻だ。
彼女を物に出来た事と、それに付随する厄介事を比べれば分かるだろう……
「ツアイツ様……
まだ傷が治って無かったのですね?
さぁ私が治療を。
こう見えても水のトライアングルなのですよ。
さぁさぁお座りになって下さい」
この女、押しが強くなってないか?
「いえいえ!
未婚の女性が見る物では有りません。
人がくる前に……
って聞いてますか?」
脇をかい潜って部屋の中に入ってしまった。
扉を開けて騒いでいたら危険だ。
最悪、スリープを掛けて部屋に放り込んでしまおう。
タイミングを見計らうが、テキパキと治療の準備をしている……
こうして見れば美少女なんだが。
何故、暴走すると僕に被害が来るんだ?
「さぁ此方にお座りになって下さいませ」
ポンポンとソファーを叩いている。
大人しく従おう。
「こんなに酷い火傷……
痛くはないのですか?」
水の秘薬を触媒に治療魔法を掛けてくれる。
中々の効果だ……
でも、こんなに魔力を注ぎ込んで!
これじゃ精神力が保たない筈だぞ。
「アンリエッタ姫。
これ以上は、精神力が空に……」
案の定、フラフラだが。
儚げな笑顔をして……
何故、五歩も下がって僕のベッドに倒れ込むんですか!
「アンリエッタ姫?
お疲れならば、部屋へ運びますか?
アンリエッタ姫?」
幸せそうに寝てる……
彼女なりの優しさなのか、全ては計画なのか?
精神力を使い果たすまで治療してくれた恩は感じるが、この状況はマズい。
そっと彼女をお姫様抱っこをして……
してから思った。
何処に運べば良いんだ?
取り敢えず隣の部屋のベッドに寝かせ、アニエス隊長を探す。
銃士隊の誰でも良い。
アニエス隊長を呼んで貰おう。
廊下を彷徨(うろつ)いていると、ミシェル副隊長を見つけた。
「ミシェルさん!
アニエス殿は何処に居るのでしょうか?」
ミシェルさんはニヤニヤしながら
「今は自室で休憩中ですが……
女性の部屋を深夜に訪ねるのは、関心しませんよ」
話している内容は理解出来るが、表情が全てを台無しにしてます!
そのニヤニヤ笑いが!
「いえ、火急の要件なので取り次ぎをお願いしたいのですが……」
「はいはい。
逢い引きの片棒を担がされるとは……
知ってますか?
アニエス隊長はガチレズでも有るんですが、ショタでも有ったんです。
ツアイツ様だけが、彼女と普通に接する事が出来るんですよ。
片っ端から隊員に声を掛け捲る困った隊長を更生させる為に、銃士隊の風紀を改善させる為にも……
頑張って下さい!
銃士隊一同、応援しています。
では寝室に案内しますね」
こっちはアンリエッタ姫だけで、いっぱいいっぱいなんだ!
「大変申し訳有りませんが……
お断りします。
それと、アンリエッタ姫が彷徨(うろつ)いて疲れて倒れてます。
それの対処をして欲しいのですが」
ミシェルさんは驚いた顔をして
「ならば、急いで隊長と相談を……
さぁさぁ此方です」
そう言って無理矢理連行して部屋に押し込んだ!
薄暗い部屋に甘い女性の匂いが籠もっている。
ベッドが膨らんでいるので、彼女が寝ているのだろう。
「アニエス隊長、起きて下さい。
相談が有るのですが?
アニエス隊長?」
呼び声に反応してくれたのか、ムクリと起き上がった!
彼女は全裸で寝る派なのか、掛けていたシーツがパサりと膝まで下がった。
形の良いオッパイが露わになる。
何てこったい!
Cの87は有るぞ。
登場当初は、Bの74位の貧乳だったのに。
原作でもレズ疑惑発覚から、どんどん胸がデカくなっていった彼女だが……
普段は鎧で隠れていたのか。
彼女が寝ぼけている内に、ガン見して堪能する。
「いやー眼福眼福……
アニエス隊長、起きてください。
アンリエッタ姫の事で相談が!」
後ろを向いて話し掛ける。
「ん……
ツアイツ殿か?
って、えー!
お前、何故此処に居る?
しかも私は裸だし……
まさか夜這いか?
駄目だぞ私は!」
1人でテンパっている。
「違います。
ミシェルさんに強引に部屋に押し込まれたのです。
アンリエッタ姫の事で相談が……
振り向いても良いd」
「まだ見るな!
振り向いたら殺すぞ」
ガサガサと着替える音がする。
しかし振り向けば、シンプルなシャツにスラックス姿のラフな服装の彼女が此方を睨んでいた!
「良いぞ!
しかし貴様、私の寝込みを襲うとは何を考えているんだ?
ああ?
私は男はお断りだぞ」
裸を見られたせいか、薄っすらと頬を染めた彼女も可愛いと思った。
ガチレズだけど……
「実は……
困った事に、アンリエッタ姫が怪我の治療に来てくれたのですが……
精神力を使い果たして眠られているのです。
空き部屋に寝かせましたがどうしたら良いか」
「何だと!
貴様は、何もされてないな?
どうするか……
アンリエッタ姫の部屋に運び込むしかないだろう。
夜に居なくなったなど、バレたら警備をしていた我々も大問題だ!
行くぞ」
僕は投げっ放しにして、行きたくないのだが……
アニエス隊長は、僕の腕を握り締め引っ張って行く。
部屋を出たら、ミシェルさんが
「頑張って!」
とか、謎の言葉を投げかけてきやがった。
アンリエッタ姫を寝かせた部屋に案内する。
しかし、其処には驚きの光景が!
何とアンリエッタ姫は、服を脱ぎ散らかして寝ている。
「きっ貴様、まさか最後の一線は越えてないよな?よな?」
首を掴まれガクガクと揺さぶられながら詰問されるが、そんな無謀な事はしていません!
しかし騒いでしまったせいか、アンリエッタ姫が起きてしまった。
当然スッポンポンなので、オッパイが丸出しだ。
Dの84か……
ウエストが細い為に、胸のメリハリが強調されている。
誰彼構わず発動してしまうバストスカウターには困ってしまうな。
「ツアイツ様……
早くいらして。
あら、アニエス隊長?
ツアイツ様がお呼びになったのですか?
私の初めてを3Pで頂こうなんて……
ツアイツ様が望まれるなら構いませんわ。
さぁアニエス隊長もいらして」
アニエス隊長が、フラフラとアンリエッタ姫に吸い寄せられていく。
「ちょ、待って下さい!
アニエス隊長?」
「ツアイツ殿……
すまん!
私はアンリエッタ姫が好きなのだ。
このチャンスを物にする為に、私の礎(いしずえ)となれ!」
そう言うや否や、当て身を喰らわせやがった。
しまった……
此処で意識を失うのは危険なのに。
膝を付いた僕に、ゆっくりと近付いてくる彼女達を見ながら意識を失った……