マチルダ&ティファニアルート第6話
おはようございます。
ツアイツです。
最近土くれのフーケが精力的にトリステイン国内を荒らしまわっているそうです。
彼女…
まさか原作通り学院の「破壊の杖」も狙うつもりなのか?
そうすると誰が宝物庫の壁にヒビを入れるのかな?
原作知識が役に立たなくなっているから想像がつかない。
まさか僕がキュルケとルイズの勝負の商品として吊るされるのか…
いやサイトと違い魔法で逃げ出せるからそれは無い。
それともゴーレム決戦で殴り合いをするのかな。
学院の宝物庫…
一度見学に行ったが確かにロケットランチャーの様な物が有ったのだが…
場違いな工芸品?
マジカルミンキーモモのミンキーステッキも置いて有りました。
元祖魔法少女アニメの玩具がこんなところにも…
厳重に固定化が掛かってたけど(笑)
でも材質のプラスチックって錬金出来ないかな?
一緒に廻ったキュルケとルイズには趣味悪いとか言われていたが…
お前らリアル魔法少女だけど現代日本ではこういうステッキを振り回して変身するのが正しい魔法少女だったんだよ。
因みに名前は「飴細工の杖」だった。
誰が仮称を付けるのかね?
そして忘れていた頃にロングビルさんから接触が有った。廊下でバッタリ有った時に相談事が有るのでお時間を頂けないか?
と聞かれたので了承したんだが会見場所を指定してきた。
現在そこに向かう途中…
「魅惑の妖精亭」…
原作でお馴染みのウェイトレスが全てビスチェ姿と言う現代のランパブレストラン?だ。
何故この店を指定してくるかが分からなかった。
どうやら先に来てしまったらしく席に通される…
個室までとはいかないが他から余り干渉されない位置の席だ。
案内してくれた女の子は中々の美人さんだったが彼女が原作のジェシカかは分からなかった。
取り敢えずワインを頼み料理はお勧めを適当に見繕って貰う。
先にワインが来たのでチビリチビリと飲んでいると「お待たせしました。」ブッー!ゲホゲホッ…
なんとトレイに料理を載せて持って来たロングビルさんの白いビスチェの胸元に思いっきり赤ワインを吹きかけてしまった。
「なっななななな…」
意表を突かれた、指を刺し言葉にならない呻き声をあげてしまった。
「ふふふ。
こんなに一杯かけて…
どうしました何時もの冷静さが有りませんよ?」
チクショウ、やられた!
相談と言う場で主導権を奪われた。
「すいません。
驚きましたよ。
でもそういう扇情的な衣装は将来の旦那さんに見せるべきですよ。」
マントを錬金してさっと羽織らせてから嫌味をチクリ…
「あら?
ではツアイツ様が娶ってくれるのですか?」
艶然とにっこり。
うぉ…
そう言う切り替えしできたが…
手ごわい。
「先ずは風邪でもひいたら大変ですので着替えて下さい。
話はそれからで…
勿論衣装は弁償させて貰いますよ。」
兎に角このままなし崩しでは不味いので気持ちを切り替える時間を稼ごう。
「分かりましたわ。
暫くおまちを…」
態々マントを脱ぎ捨ててモンローウォークの如くお尻を強調して歩いていく…
あっ他の客のオッサンに撫でられて…
ぶん殴った(笑)
近くに居たウェイトレスさんを呼び寄せてチップを握らせロングビルさんの情報を聞く…
就職してるわけではなくオーナーの知り合いで今日は僕を驚かせる為にこんな格好をしているそうだ。
てっきり彼氏でも連れて来るかと思ったがどう見ても年下の僕がきてビックリして調理場で噂になってるらしい。
などと話しているとロングビルさんが戻ってきたので情報を教えてくれたウェイトレスさんは席を離れて行った。
すれ違い様にロングビルさんに頑張ってって声を掛けながら…
着替えてきたロングビルさんは今度は淡いグリーンのビスチェにタイトなスカートを合わせた所謂ビスチェドレス姿だ。
髪の色に合わせたのか良く似合っている。
胸元も際どく開いているし…
隣に座ってくるし…
色仕掛けで何を要求するつもりだ…でへへ!
「実は今の学院を辞めようと思いますの…
セクハラに耐えられないので…」
「そうですか…
オールドオスマンも年甲斐も無く若い秘書にはしゃぎ過ぎましたか?」
「最近は直接触ってくるしその内押し倒されそうで…よよよ。」よよよ…って棒読みですよ。
どうする話に乗ってみるか直球で聞いてみるか…
「それで。
僕に何を求めているんですか?」
直球で行こう。
早めに終らせないと従業員達の好奇の目が痛いんです。
扉に半分隠れてハンカチをかみ締める筋肉オカマが怖いんですよ…
早く逃げたい。
ロングビルさんはここぞとばかりに胸を押し付ける様にしな垂れかかってくる。
上目使いで
「実はハーナウ家に雇って頂きたいのです。」
おぅ(精神年齢は)オジサンOKしちゃいそうですよ(笑)
「メイドとして?
それとも経営に絡んだ何かで?
それともメイジとして?
あとは…」
顔を近づけて囁くように喋る
「フーケとしてかな?」
キャーキャー外野大盛り上がり!
ロングビルさんは外野に先に騒がれたので一寸引き気味だが十分驚いていた…
「なっなんで何時から…」
相当動揺してますね分かりますこれだけ猫被っていたのにバレバレだから。
「前に御者としてウチの屋敷の写本を盗む下見に来たでしょ?
その時から色々調べてたんだ。
ウチの諜報部も凄いでしょ。」
「ちっ違うよ。
写本を盗みに行ったんじゃなく坊ちゃんの人柄を調べにいったんだ。」
口調が素にもどってますね。
「口調が素に戻ってますよ…
なんで身辺調査なんてしたんですか?」
「ハーナウ家で働きたいってのは本当さ。
あそこ程良い待遇と環境の職場は無いから…
しかし…」
「一緒に養って欲しい子がいるんだ…何人か…」
「えっロングビルさんって子供居たの?
で沢山居るの?」
知ってるけどからかう(笑)
「マチルダ…で良いよ。
マチルダ・オブ・サウスゴーダ…本名さ。
調べは付いているんだろ?
そして保護して欲しいのはウェストウッドに居る孤児達と…妹だよ。」
「妹?サウスゴーダ家には姉妹は居ない「モード大公の忘れ形見さ、分かるだろ?」
「つまりはハーフエルフ…か。」
「ティファニアってんだテファは良い子なんだよ。
だから…
その為なら私はどうなっても…」「良いよ別に引き受けるよ。」
まぁそれしかお願い事は無いよね。
帰り道で話した時も不自然に話題を振っていたし。
「ちょ良く考えて返事したのかい?
エルフだよハーフエルフなんだよ?」
「マチルダさんが体を投げ出してでも守りたい人なんでしょ?
その分働いてくれるんでしょ?」
「妾の件なら了解だよ。
それ位しか出来ないからね。」
「違うよ。
諜報機関で働いて欲しいんだ。
今はヴァリエール公爵から密偵を派遣して貰ってる状況だから独自の部隊が欲しいんだ。」
「なんだい。
私の体より技術が欲しいってかい?
男としてどうなんだいその提案は?」
「彼女を守りたい気持ちを利用されて妾にされたと知った彼女はどう思うかな?
守るって事は体だけじゃなくて心までだよ。
大丈夫、前に話した通りに姿を誤魔化しある程度外とも接触をさせながら暮らせる様には出来る。
他の孤児達も独り立ちするまでは面倒をみるよ。
なに仕事は幾らでも有るし働き手は此方が欲しい位さ。」
ワイングラスを上げて乾杯する…
キャーキャー外野の五月蝿さはピークだ!
はっ筋肉オカマが両手を広げて近付いてく「話はまとまったのねぇ」ゲシゲシ…よるな変態!
マチルダさんは他のウェイトレスさんに捕まって祝福されている。
何故か年の離れた僕らが駆け落ちする事が決まったらしい…
そんな馬鹿な勘違いをするなっての。
多分ジェシカ?胸元のネームプレートもジェシカだ、が話し掛けてきた。
「覚えています?
タルブでシエスタちゃんをスカウトした時近くに居たんですよ。
ジェシカです。」
「ごめん気が付かなかったよ。」
あの時はシエスタしか眼中に無かったから(笑)
「近くのお屋敷に引っ越したからって手紙の遣り取りをしているんです。
ツアイツ様の事ばかり手紙に書いてますよ。」
「ああシエスタには良くして貰ってるよ。」※セーラー服とかスク水とか体操着とか(笑)
「だからロングビルさんの相談の相手がツアイツ様と聞いてビックリしました。」
「世の中って狭いんだね。
でも安心して彼女の保護はちゃんとするから。」
「有難う御座います。
この店もご贔屓にしてくださいね。」
「そうだね。
今度皆を連れて来るよ。
ビスチェウェイトレスさんVSメイド軍団!
貸切でお願いね。」
「なんかイヤラシイ表現ですよ。
でも約束ですからね。」
「ツアイツ様何を楽しそうにお話してるのですか?」
「はぁ?ツアイツ様?」
「ええお仕えする訳ですから此れからはツアイツ様とお呼びします。
早速ですが一度ウェストウッドの件で…」
楽しい夜は更けていく…