ちょうど連載開始1ヶ月となりました。
皆様のお陰でこんなおバカな素人の妄想爆発小説がこんなに続くとは思ってなかったので感謝感激しています。
連載開始から小説ランキングやアクセス数などのチェックはしないと決めていました。
高くても低くてもモチベーションに影響が出るのではと……
今日初めて確認して腰を抜かすばかりの驚愕でしたよ。
あんたらこんな素人小説に何をこんなに評価点を入れてるのかと。
アクセス二百万越えもしてましたよ!
しかも小説ランキングが2ページ目で出ましたよ。
可笑しくないですか?
そうですか。
などと1人で感激して悶えてました(笑)
これからも宜しくお願いしますm(_ _)m
第20話
眺めの良いテラスで円卓を4人で囲む。
風が適度に吹いて過ごしやすい長閑な昼……
「おまたせ。
では昼食にしよう。
メニューは馴染みが無いのも有るけど東方の料理をアレンジしたものだよ」
サラダは胡麻が有ったので胡麻ドレッシングにして米は品種が違うのかパサパサしてたので魚介と一緒にパエリア風にしてみた。
主菜はヘルシーにチキンをコンソメで煮込み風にした物でパンにはチーズを乗せた一口サイズの物を用意した。
飲み物はヨーグルトドリンク。
デザートはルイズお勧めのクックベリーパイだ!
「あっ私の好物ばかり!
でも今日は皆で食べないのね?」
「皆って全員居るわよ?
他にお客様が居るの?」
モンモンが不思議そうに聞いてくる。
「ウチはね…
少し変わっているけど手の空いた使用人も全員で集まって食べるんだよ。
今日はミスモンモランシが居るから別だけど」
「それは……
変わっているわね。
変わり過ぎているかも……
でも何故一緒に食べるの?」
「んー?
何時からだったかは忘れたしきっと深い意味も無いけどね。
僕はパーティとかは別だけど普段は何時も同じものを皆と一緒に食べてるよ」
「ツアイツは良く同じ釜の飯を食べた仲って言うわね。
東方の諺か何かなの?」
「意味が無いなんて嘘よ。
お父様が言っていたわ。
貴方の恐ろしい所はそうやって同じものを食べる事で共通意識を植え付けまた同等に扱ってくれているという連帯感と安心感が芽生えその忠誠心が強固になるって」
「考え過ぎだよ。
でも仲間だから自分だけ違う物を用意させるのも大変だし独りで食べるのも寂しいだけだからね」
「お父様も最近同じ事をしてるわよ。
とは言え亜人退治や盗賊討伐などの野外の時は配下の貴族達と火を囲んで話しながら同じ物を食べるって。
戦場で上の者が下の者と同じ待遇まで降りてくれるのは凄い激励になるって言っていたわ。
命の危険を同レベルで捉えてくれてると思うから」
「ツェルプストー辺境伯がかい?
てかあの人まだ自分で討伐に行くの?
駄目じゃん立場考えろよ!」
「そうやってお父様に駄目だし出来るのも貴方だけよ。
普通言えないわよ?
だからお父様は自分の息子の様な貴方を年の離れた友人と皆に言うわ」
SIDEモンモン
凄いわね。
同じ食事をするだけでそんな効果があるなんて信じられないし理解できないわ。
私がメイドと同じ物を食べる……
その発想も無かったしそれで忠誠心が上がるのかしら?
でもうちでは実践不可能よ。
貴族が使用人と同じ扱いを受けるなんて恥としか思えないし……
これが型に嵌った歴史を重んじるトリステイン貴族と新興だからこそ自由なゲルマニア貴族との差なのね。
ツアイツの屋敷に行って少しでも学ぼうと思ったけど土台が違うわ。
これが8歳でヴァリエール公爵やツェルプストー辺境伯と渡り合える事が出来るツアイツの秘密なのね。
今迄の貴族の考えなんて当てにならない自由な発想と行動力……
これよ!
これ位の能力がないとウチの建て直しなんて夢のまた夢よ。
しかしまともに考えて私はトリステイン貴族の一人娘……
ツアイツはゲルマニアの領地持ちの跡取り息子。
普通なら無理な婚姻ね。
でもこのままではお金持ちのオッサンがそれこそジジイの後妻になってしまうわ。
同世代で有能な貴族なんて居ないし有力貴族の次男以降を婿に取り実家からの援助を貰う……
どこにそんな実家が金持ちの大貴族がいるのよ。
グラモン家……
無理ね援助どころか共倒れよ。
「ミスモンモランシ?
どうしたの黙り込んで?
もしかして使用人と一緒の食事は嫌だった?」
はっ考え事をしていたらツアイツに心配されてしまったわ。
「ううん。
それとモンモランシで良いわ。
同じ物でも全然平気よ。
ただウチと随分違う発想なのでビックリしたの」
「そうだ!
お願いなんだけど一度ウチの領地に着て様子を見て欲しいの。
ウチは開拓に失敗してから色々問題を抱えてるからツアイツの自由な発想で意見を聞きたいの……
お願い!」
両手を組んで涙目で見上げる必殺乙女のお願いポーズをする。
胸も肘で寄せて強調するわ。
ダメ押しに「おねが「「駄目よ!泥棒猫が……それは私達が認めないから」」
「なっなによ!
良いじゃない減るものでもなし……
一寸貸してよ」
「減るわよ。
それに貧乏が移るでしょ?」
SIDEツアイツ
こっこれはラグドリアン湖に行く良い口実なのでは?
でも原作では開始2年前位でアンドバリの指輪は盗まれているはずだが行ってみる価値は有るかな。
「提案だけど他国の貴族が領地経営云々に口を出すのは問題だけど……
そうモンモランシの領地には有名なラグドリアン湖が有るよね。
一度行って見たかったんだけど案内して貰いその時にモンモランシと話す分には問題無いよね?」
「それで問題ないわ。
有難う」
「「問題が有るわね。
とても大きい問題だわ」」
「なっなによ?
本人が良いって言ってるのよ。
良いじゃない」
「「お友達ですもんね。
私達も行くわよ。
貴女の実家に……
文句は無いわよね?」」
「なっ……良いわ。
ご招待しますわ」
「じっじゃ今度の夏休み予定しよう。
最初の方は実家に戻るから中旬辺りで調整しようか?」
「「「勿論それで良いわ」」」
怖ぇ何をそんなに牽制し合ってるんだか?
「さて僕は午後の仕事に行くからもう少し待っていてね。
悪いね。
招待したのに放っておいて」
「「「仕方ないわよ。
将来の旦那様の仕事の邪魔はしないわ」」」
「そっそれじゃ……
ルーツィア後をお願い」
「畏まりましたツアイツ様」殆ど食べ物の味が分からなかった気がする。
それにいけないフラグが乱立した気が……
しかしモンモンは無理じゃないか?
勿体無いけど立場的にも跡継ぎ的にも?
でも実家思いで経済観念のしっかりした良い娘だし。
なによりあの縦ロールは素晴らしい物だ。
実家の経営の立て直しには助力しよう。
さて午後の仕事も頑張ろうかな…
テラスにて
「さて……と、午後はどうする?」
「お嬢様方、ツアイツ様の今迄に執筆した本が全て書斎に有りますがお読みになりますか?」
「あら……良いわね。
ルーツィアと言ったわね。
ツアイツは男の浪漫本なる本も執筆してるけどそれも有るの?」「禁則事項です……
その質問にはツアイツ様の許可が必要です」
「つまりは……有るのね?」
「禁則事項です……
その質問にh「わかったわ。
もう良いわ」
「なにキュルケ?
その男の浪漫本って?」
「最近こそこそと男子共に廻っている怪しげな本の事よ……
こんな物は学院中を探してもツアイツ以外に書けないわ。
つまりはそう言う事よ……」
「ツアイツって本当に多才よね。
でも叱っちゃ駄目よ。
多分それもツアイツが学院一年男子に君臨する為の布石よ」
「それって巷で噂の「メイドの午後」とか「バタフライ伯爵夫人の優雅な一日」みたいなものかな?」
「多分それ以上かも。
ウチの密偵を根こそぎ裏切らせる程の本よ。
ウチの諜報を何人かツアイツの所に派遣する時にあの本の作者の手助けをしたいって立候補が凄かったって……
頭領自ら行くとか言い出してお母様が呆れて再教育をしていたもの……」
「ごくり……ねぇルイズ?」
「ええキュルケ……モンモランシも……」
「うふふ……もちろんよね……」
「「「探すわよ。
草の根別けてでも……
レッツゴー!」」」
……無駄です。
ツアイツ様の男の浪漫本シリーズは全て私達メイド専用の夜伽資料として研究の為に確保しています。
セーラー服やスク水・体操着(ブルマ)等の特殊衣装や亜人をモチーフとした猫耳やシッポなど数々の装備品を作り上げ絶大な効果を出していますから。
装着時のツアイツ様の眼はそれこそ……
ルーツィアは真っ赤になりながらイヤイヤをしている。
何を思い出しているのかな?
しかしいくら政治的駆け引きの為とは言え貧乳や幼女を扱う本の需要が有るとは本当にツアイツ様以外の男共は度し難い変態です。
先日秘密裏に会見にきたワルド子爵など最低の部類です。
さてダミーをお好きなだけ捜して下さい。
それなりの写本(全年齢〜15禁)は有りますが原典(18禁)までは辿り着けないでしょうけど……
くすくすくす!