ドラウプニルさんが感想で書いてくれたネタを盛り込んでみました(笑)
第40話
元素の兄弟
王都トリステインの裏通りチクトンネ街の安宿に潜んでいる4人。
「どうするの?
両方共に逃げられるなんて完全に警戒されてるわよ?」
「しかしよージャネット、端から逃げを打つなんて思わなかったしよー」
「向うは此方の素性を知っていたわよ。
私らを初見で見破るなんてどんだけ情報持ってるか分からないわよ」
「ジャネットの言う通り油断は出来ないが……
2つの任務の内の1つは解決済みだよ」
「へーどっちが?
僕らも子爵には逃げられたけど?」
「モギらなかったけどモギる必要が無かったって事さ」
「どうして?
あんな店に行くような奴だろ。
不誠実なんじゃないか?」
「いや……
子爵殿は清清しい位に自分は童貞だと言っていたよ。
だから彼は白だね」
「うわぁ……
次期当主と良いどっちも相当の変態だね」
「だからジャネットを残して僕らは引き上げるよ」
「ちょちょっとなんでよ?」
「元々がアホらしい依頼だったし……
それに次期当主の方はジャネットとはマトモな会話が出来たんだろ?」
「確かに紳士だったけど……」
「「「じゃ宜しく!」」」
「ちょっとあんた等……」
「戦えないなら嫌だよ」
「面倒臭いから」
「逃げるような奴に興味は無い」言いたい事を言って早々と部屋を出て行く男達を見送りながらジャネットは途方にくれた……
どうしろって言うのよ。
ジャネットは考えた末に、本人が昼間のカフェなら会っても良いと言ったのを思い出し、それならと連絡を取る事にした。
アルヴィーズの食堂
豪華な料理の並ぶ食卓……
昼真っからワインを傾けながらのフルコース。
ここにはメタボとその予備軍の養成所ではないかと思う今日この頃です。
「ツアイツ、朝から眠そうだったけどどうしたの?」
ルイズ達が心配そうな顔で聞いてくる。
最近はマリコヌルが追い出されルイズ・キュルケ・モンモンに囲まれて食事をする事が多い。
マリコヌルは1つ先の席をちゃんと確保し僕の食べ切れない料理を狙っている。
「いや……
姫様に頼まれた脚本を書き上げる為に最近寝不足なんだ」
「どんなお話なの?」
「真夏の夜の夢……
コメディタッチの恋愛物だよ」
「「「読みたい!」」」
「ちゃんと製本されたら見せてあげるよ」
「トリステインの劇場でも公演する予定なんだよね」
ルイズが自分だけの情報を自慢げに話す。
「それが先日アカデミーまで呼ばれた理由なの?」
「そうだよ。
僕の劇には舞台効果に魔法を多用するからね。
技術的な事もアカデミーで協議しないといけないから」
「しかし他国の貴族を自分の趣味で呼びつけるなんて……
アンリエッタ姫も考えなしね」
キュルケは一時的に僕の屋敷に避難させた事で裏が有ると気付いている……
豊胸の件は秘密にしても有る程度の真実は話さないと駄目かな。
「事前説明無しの召喚だったからね。
エレオノール様の配慮で事無きを得たけど対応を間違えたら外交問題だよね」
僕は困った困ったって感じで溜息を付く。
「ウチの姫様って人気は有るけど実は困ったチャンなの?」
モンモンが見も蓋も無く聞いてくる……
貴女の国のお姫様ですよ!
「蝶よ花よと育てられてきたからね……
もう少し政治を学ばないと危ないよこの国は」
あっ……つい本音が!
皆が黙り込んでしまった。
「まっまぁ廻りがしっかりしているから平気だと思うよ」
「ツアイツーその料理食べないなら頂戴!」
KYな発言だがこれは場の空気を変えるには良いタイミングだ!
GJマリコヌル!
有耶無耶にこの話を打ち切る。
「さて、午後の授業はサボるよ。
本当に眠いから自室で寝てるね」
昨夜は色々有りすぎたので本当に眠いや……
おやすみなさい……
夢を見た……
大勢の観衆の前で僕が祭壇の前に立っている。
隣には着飾ったティファニアがその後ろにはルイズ・キュルケ・モンモンが並んでいる。
更に後ろには扇状に巨乳メイドズが並んでいる……
群集は2万人とも3万人とも思える一面の人・人・人の海だ!
僕は一歩一歩群集の方へと歩き出す……
群集の視線が僕に……
僕独りに集中する……
そして演説する
人は、平等ではない。
生まれつきの乳に差は無い。
しかし成長が早い者。
母親が巨乳な者。
母親が貧弱な胸を持つ者。
生まれも、育ちも、才能も、乳とは千差万別なのだ。
そうっ!
胸は差別される為にある!
だからこそ、人は努力し、競い合い、そこに進化が生まれる。
不平等は悪ではない!
平等こそが悪なのだ!
乳を貧にしたチッパイはどうだ?
最近の流行と人気取りのロリコンからペドに堕落しておる。
乳を美にした美乳はどうだ?
どんな大きさでも魅力有りと平等に安心した、怠け者ばかり。
だが、我が巨乳派はそうではない。
努力し、競い、常にサイズアップを続けておる!
巨乳だけが前へ、未来へと進んでいるのだ!
貧乳などサイズダウンに限界が有り美乳などその定義すらままならない。
しかし我が巨乳派は他の流派を敢えて撲滅も淘汰もしない!
勝敗とは時代が、世界が決めるからだ!
努力するのだ!
仲間と競い、技術を磨き、成果を獲得し、
その果てに未来がある!
オールオパーイ!
群集が爆発した!
ウォー
ハイルオパーイ
ハイルオパーイ
ハイルオパーイ
純粋な目で見詰める群集に手を振る……
そして清楚だが胸を強調したドレス姿のティファニアが近寄ってきて共に手を振る……
更に群集は爆発する!
ウォー
女神サマー
女神サマー
女神サマー
うわっ……
目が覚めた……
ナンテ夢を見るんだ。
どこぞの皇帝バリの演説をしてしまう夢を見るなんて……
しかもテファが女神だと?
これからレコンキスタの事を考えないといけないのにこんな夢を見るなんて……
さか正夢じゃないよね?
そして夢オチですね(笑)
こんな演説で食い付いてくる臣民達だったら相当ヤバい思想誘導された国でしょうね。
ドラウプニルさんネタ有難う御座いました!