第42話
「レコンキスタ対策本部トリステイン支部」
このネーミングセンスは毎回どうかと思う……
しかも毛筆で書いてあります。
おはようございます。
今朝は何故かソフィアが隣に寝ていました。
メイド服姿のままで!
思わずその双子山をパフパフしてしまった僕は巨乳教教祖としては悪くない筈。
「あん!」
とか鳴かれてしまい思わずハッスルしてしまいました!
しかし厳重に鍵を掛けていた筈なのですが……
「本人曰く専属メイドですから合鍵を持ってます。
起こしに来たのですがまだ時間も有り、ツアイツ様があまりに気持ち良さそうに寝ていたので起こすのも忍びなく。
隣で私も寝てしまいました……
テヘ(ウィンク+舌出し付き)」だそうです。
いや別に良いけどね……
休日だし久々にオッパイ成分を補給出来てスッキリ目が覚めたから。
「ソフィア、今日は来客が有るので準備をして欲しい。
メンバーはワルド子爵にミス・タバサとロングビルさんに……」
「……?
まだ何方かいらっしゃいますか?」
「うん。
ガリア王からの使者が来るんだ。
内密で」
「まぁ!
それは凄いメンバーですね。
分かりました、その様に致します」
さて今後の方針だが……
先ずはレコンキスタの動きをロングビルさんに調べて貰おうと思う。
原作で言えば殆どのアルビオン貴族は敵側に廻った。
普通は有り得ない事態だが「アンドバリの指輪」の効果と虚無神話のなせる業……
序に利権だろう。
こじ付けだが指輪による虚無の証明と聖地奪還と言う大義名分を携え利権をチラつかせて勢力拡大を図ったと思う。
だが今回は違う……
「美乳派」と言う何とも定義の定まらない微妙な教義を広めている。
これと指輪がどうリンクし勢力拡大するんだろう?
まさかブリミルは美乳派だったのだ!
聖地に行けば全て解決だ!
皆の者我に続け……とか?
その辺の内情と指輪の有無はシェフィールドさんに聞けばいいや。
次はイザベラさんの動きの意味と牽制……
これはミス・タバサに任せよう。
あのデコ姫ちゃんがジョゼフ王の意向に逆らってまで僕らにチョッカイ出す意味が知りたい。
ワルド子爵は出来れば遍在でロングビルさんの護衛とトリステイン王国がアルビオンの異変に気付いているか対処をどうするか?
を調べて欲しいんだけど……
この国の貴族達じゃ重い腰を上げない気がする。
つまり取り返しの付かない局面まで動かない。
そして自分の役割だが現アルビオン王及びウェールズ殿下は巨乳派、レコンキスタは美乳派。
普通なら巨乳側に協力だが……
敢えてしない。
ロングビルさんにクロムウェルが取り込み予定の貴族の趣味を調べさせ貧だろうが巨だろうが構わずその趣味本を贈る。
そして少しでもレコンキスタの勢力拡大を遅らせる。
出来れば今まではゲルマニアと一部トリステインでしか流通させてない男の浪漫本をアルビオンでも流したいな……
その辺の方法を今日の議題にしよう。
自慢じゃないが乳を語らせて僕と比肩する相手が居るなら連れて来いって感じだ!
美乳派など中途半端な教義は父上とも連携し潰してしまえば良い。
女性達には常に現状でも大丈夫、美乳は全てのサイズでも美しく成れる!
などと言わずに是非サイズアップに励んで欲しい。
そこから巨乳の中に貧乳の中に更に形を美しく保つという部分を盛り込めば良いのだから……
オッパイで戦乱を起こそうというならその理由の根本を潰してしまえば良い。
そうして建前を無くし本音は唯の利権争いをして滅べば良い。
良し!
方針は決まった。
「ソフィアーお腹空いた。
ゴハンまだー!」
「はい。
今日はサンドイッチにしてみました」
最近、僕の部屋を執務室化された為に簡単なキッチンが備え付けられたのでこんな事も出来る。
「お早う御座います。
ツアイツ様」
申し合わせたタイミングでロングビルさんが現れ三人で応接セットで朝食を食べる。
この部屋では皆同じ物を一緒に食べる様にしている。
さて今日は忙しくなるぞ!
SIDEワルド子爵
ツアイツ殿からの梟便を読み驚いてしまった。
流石は先生、まさかガリアのジョゼフ王までが作品の完成度を高める為に自分の腹心まで寄越すとは!
その意に反し刺客を送るとは噂通りジョゼフ王とイザベラ王女の仲は良くないか連携が取れていないのだな。
タバサ殿と会うセッティングまでしてくれるとはどれだけ恩を返せば良いのやら……
しかもタバサ殿に没収された「TO HEART」の代わりにと「ワルま第二巻嬉し恥ずかし初めての同棲生活」が入っていた。
これは今すぐ読みたいのだが……
今日はタバサ殿と会う為にツアイツ殿の部屋を訪ねる予定だ。
先の失敗も踏まえ所持せず部屋に隠して行こう。
尚、ワルま2巻については挿話9にて公開予定です。
そうだ……
前回はカフェという公共の場で読んでしまい思わず騒ぎになってしまったので新たな場所を探そう。
SIDEシェフィールド
ツアイツ執務室監視中……
ふーん。
使用人と一緒に食事するんだ……
あのメイド、目をうるうるさせながらツアイツ様に紅茶を注いで貰ってるわね。
敬愛する主人にそんな事をされれば忠誠心は凄い事になるわね……
私もジョゼフ様に……
妄想中……妄想中……
さっ、さて効果的なタイミングで転移しましょうか。
シェフィールドはツアイツをストーキングしながら出待ちしていた。
これがヤンデレクオリティ!
ツアイツ執務室レコンキスタ対策本部……
ワルド殿も到着し少し、遅れてミス・タバサも何故か窓から訪ねてきた。
曰くこの方が目立たず楽だそうだ……
その際にワルド殿と無言で見詰めあっていたのだが……
ご馳走様でしたもう満腹です。
その辺のすれ違いというか誤解の部分は後で話せば良いか。
皆にソファを勧め、お茶の用意をさせる。
神出鬼没なあの人の事だ……
多分タイミングを計っている筈……
「シェフィールドさんそろそろお願いします」
僕が誰もいない空間に向かって叫ぶと……
「ツアイツ様もお人が悪い。
知っていらしたのですか?」
頬を赤く染めて転移してきたシェフィールドさんが居ました。
「いえ……お約束ですから」
「……?」
「えーと紹介します。
ガリア王ジョゼフ様から直々に手伝いというか協力してくれる様に派遣されたシェフィールドさんです」
「おほほほ、よろしくね」
「こちらはご存知だと思いますがシャルロット姫殿下、そしてトリステイン王国魔法衛士隊グリフォン隊隊長ワルド子爵、それと僕の秘書のロングビルさん、の合計5人が今回のメンバーです」
「まぁ!錚々(そうそう)たるメンバーですわね」
僕は先程考えたプランを皆に話した。
「アルビオンに潜入捜査ですね。
分かりました」
「彼女の護衛と王宮の調査は了解だが……
美乳派か、僕の情報網ではまだ引っ掛からなかったのだが」
「……イザベラの件は了解。
直ぐに止めさせる」
三人の了承を得た所で本日の本題に入る。
「シェフィールドさんに色々聞きたいのですが……」
「ええ……良いわよ」
「先ずレコンキスタ……
クロムウェルの援助ってどれ位してるのかな?」
「主に金銭面ですね。
大体30万エキュー位かしら最初に用意したのは」
30万エキューか……
1エキュー2万として60億円か。
多数の貴族の取り込みとしては少なくないかな?
「えーと、それだけ?」
「……?
何か気になる事でも有りますか?」
「その……
言い難いんだけど……
アンドバリの指輪とか?」
「ああ……これの存在もご存知でしたか。
流石ですね」
シェフィールドさんはニッコリと左手の人差し指に嵌った指輪を見せてくれた。
「はぁ?本物?」
なんで騒乱のキーアイテムをそんな簡単に見せちゃうかなぁ……
SIDE三人娘
某金「あのツルペタ部屋に居ないわよ」
某桃「まさかツアイツの部屋に行ってるのでは?」
某赤「可能性は有るわね……
しかしどうしましょう」
某金「私達が動いてるのをツアイツに知られては駄目よね」
某桃「じゃこのまま部屋で待ちましょう」
某赤&金「「そうね、じっくりお話しなくちゃね」」