どうもこんばんは、861です。
正直今回は、キャラが壊れてるかもしれません。
通じる人には通じるネタがあるんですが、地の文まで声ありで脳内再生はお勧めしません。では、どうぞ。
「……隣、いいかね?」
「……あぁ、別に構わん」
次の日の朝、食堂に行くと、案の定『件の二人』の間にギスギスした空気が広がっていた。
「(まぁ……、ある意味自業自得だが)」
そう思いながら篠ノ之の隣に座る。
……後ろの方から、何やら聴こえたが、実にどうでもいい。
所詮アレだ、『腰抜け』の戯言だ。
この世は結局、攻めたモノ勝ちだからな。
「……本当に欲しければそれ相応に動く筈、それをしないのは、所詮その程度ということか……」
「……随分大きな独り言だな、松原」
「……すまない、ついつい声に出ていた」
「……それはアレか? 私への当て付けなのか?」
「……二人とも、なんの話をしてるんだ? 」
「「……なんでもない」」
「何でそこでハモるんだ? 」
「「さぁ、何故だろうな? 」」
「?? 」
すると、同じクラスの三人組が来た。
のだが……、
「(何だアレは、どこの某電気鼠だ??
そういえば……、初代の難易度は凄まじかったな……。)」
「織斑君、ここ、座ってもいいかな?」
「あぁ、別にいいぜ」
そうして、織斑が了承し、三人は座った。(例の如く、悔しがる声がまた聞こえた気がしたが。)
そのまま四人は雑談開始。
取り敢えず私は食事に集中する事にした。
…………
それから少しして、篠ノ之が席を立った。
「箒、もう行くのか? 」
「ああ。では、また後でな」
そうして篠ノ之が立ち去ってから……、
「……そういえば、織斑君と篠ノ之さんって、仲いいの? 」
「部屋も一緒だっていうし、もしかして……、」
「あぁ、幼馴染みなんだ」
「「「幼馴染み?! 」」」
「……そうか」
「あれ、松原は驚かないんだな?」
「ああ。……昨日の二人のやりとりでなんとなく、な。
『六年ぶり』、『昔と変わらないな』、『すぐわかったよ』……、この辺りの台詞から推察するに、
小学校入学辺りからの付き合いかね?
……ああ、そういえば言ってなかったな。私は元剣道部員でね、その辺りからも彼女を知っていたんだ」
「へぇ……、強かったの? 」
「それなりにはな。
近畿地方大会で個人戦第三位、これが個人戦最高記録だ」
「うわ~、すごいね~」
「いやいや、私はまだまだだよ」
「謙虚なんだな、松原は」
「謙虚という程でもないさ。知人にヤバすぎる御仁がいてね。ついついそれと比較してしまうのさ……」
ふと、脳裏に『彼等』の事が浮かんだ。
……主に、『刀三本づつ纏めて構える奥州の竜』とか、『槍二本でグルングルン回る虎の若子』とか、空飛ぶ御輿に乗って、数珠の玉を脳波コントロールする刑部とか、機動戦士ホンダムとか、まるで、どこぞの歌劇団な軍神主従とか、腕を横に振っただけで、飛んできた矢が回れ右した烈界武帝とか、獣達を従える槍の又佐の嫁とか……。
「へぇ……、どんな人なんだ? 」
「……アクション漫画的な物理的法則完全無視を生身で完全再現するような輩だよ……」
「「「……た、単なる例えだよね……?? 」」
」
「確定的な事実だが 」
「「「「……」」」」
「さて、私もそろそろ行くかな」
「ん? もうそんな時間か? 」
「あぁ。……ほら来た」
そう言って一点を指差す。
すると響く手を叩く音。
そして現れたるは我らが織斑教諭! (但しジャージ)
「……あらま、ほんとだ」
「ではな」
そのまま私は食堂を後にした。
…………
時間は経過し三時間目。
この時間は織斑教諭が教壇に立っている。
さぞや重要な話なのだろうなと思っていたら……、
「……あぁ、そういえば、来月行われるクラス対抗戦の代表者を決めていなかったな」
「(……確かに、そう言われてみれば、学級委員的なものはまだ未確定だったな……)」
「クラス代表者とは対抗戦だけでなく、生徒会の会議や委員会への出席など……まぁ、クラス長と考えてもらって構わない。自薦他薦は問わない、誰かいないか?」
すると挙がる織斑を推す声。
他に挙がる名も無し。
「どうした、他にはいないのか? このままでは無投票選挙だぞ? 」
「いや千冬姉、俺は……、」
「(ある意味気の毒だな……、私も出るか?)」
すると、
「納得がいきませんわ!!」
いきなり机を叩いて立ち上がるオルコット。
「(なんだ、いきなり……? )」
「そのような選出は認められません!
男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!
このセシリア・オルコットにそのような屈辱を味わえとおっしゃるのですか!?
大体、文化としても後進的な国に暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で——」
「待った。幾つか言わせてもらってもいいかね? 」
流石に腹が立ったから、割り込む。
「なんですの、唐突に? 」
「いや……、卿の価値観などどうでもいいんだがね、今のそれは、『全くの初心者をクラス代表者にする事』が卿に言わせれば恥晒しでしかない……、前半分はそういう解釈で良いのかね?
……今の所、後にも先にも男子のIS操縦者は彼、『織斑一夏』唯一人。
無論、初心者であるという事を勘定に入れての場合だが」
「え、えぇ……、まぁ」
「そうか。……さて、気になるのは後半部分だが……、その部分はどう解釈しても、悪意しか感じないのだが? 」
「そうだ、大体、そっちにお国自慢出来るモンなんてあんのかよ? 世界一不味い料理で何年グランプリだ? 」
「イギリスにだって美味しい料理はたくさんありますわ!
貴方、わたくしの祖国を侮辱しますの!! 」
「侮辱したのはそっちが先じゃないか。
お前、自分の事棚に上げて何様のつもりだ?
まさか、自分が言うのは良くて、言われるのは駄目とかじゃないだろうな? 」
私の疑念に便乗した織斑を皮切りに、喧嘩腰になる二人。
「……まったく、これでは穏便に事を済まそうとしていた私の苦労が台無しじゃないか……。」
この状態に私は頭を抱えた。
そして……、
「……決闘ですわ!!」
「いいぜ、四の五の言うよりわかりやすい」
「あ~ぁ、完全に私の苦労が水の泡だ」
「言っておきますけど、もし、わざと負けたら、一生、奴隷にしますわよ? 」
「そりゃ結構。寧ろ、こっちがハンデ付けてやりたいぐらいだ」
すると、その台詞で大笑いしだす女子一同。
「お、織斑くん、それ本気で言ってるの? 」
「男が女より強かったのって、ISが出来る前の話だよ? 」
「それに、『もし、男と女が戦争したら三日持たない』って、言われてるんだよ? 」
「あー、そうだった……」
「……ク、(もうダメだ、我慢できん)クァッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハーハッハッハッ!!」
「「「「「「「……!!?? 」」」」」」」
「あぁ、すまない。卿らに釣られて大笑いしてしまったよ。
……あー、そう睨まないでくれませんか、織斑教諭。
誤解しないでくれ、三人共。私は織斑一夏を嗤ったわけではないんだ」
「じゃあ、何を笑ったんだ? 」
「さっきのアレを最初に言った輩の物知らずっぷりに、ついつい……、な。
……さて、必要とあらば若輩者ながら講説賜らせて頂きますが、宜しいですかな? 」
「構わん、勝手にしろ」
「そうですか、では……、
まず、古今東西歴史を紐解けば、『戦争』というモノは総じて、『人』、『物』、『金』をとことん磨り減らす代物だ。
これは言い換えれば即ち、『戦えば戦うだけその勢力の財産を消費している』となる。
まぁ……、使えば無くなるのは当たり前の事なんだが。
勝たなければただ損なだけで、無駄なく使って勝てればそれに越した事はない。その、『どのような使い方をするべきか』が戦略や戦術と呼ばれる類いだろう。
さて、さっきのが一般的な認識だとするならば、早とちりも大概にしてくれというレベルだよ、正直。
私に言わせれば、『人が動かさねば話にならぬ』という点では、旧来兵器と対策が一緒にならぬ訳がない思うのだがね? ……ふむ、皆怪訝なカオをしているな。具体的に言うのであれば、
・動かす前に破壊してしまう
・戦術兵器には戦略兵器をぶつける
・補給経路を破壊して、根比べに持ち込む
・精神的に追い込んで自滅させる
・相手の油断している瞬間を強襲する
・外道承知の戦法をとる
……等々。今すぐ挙げるとしたら、このくらいか……。
因みに、これは昔からある戦法だ。恐らく、戦場では道徳や倫理観は別に勘定に入れるアレも無いという事なんだろうがな。
……ついでに言えば、『アレもしたくない』『こんなの間違ってる』……そんな甘ったれた現実逃避で勝利など、掴める訳がない……、これが私の持論なのだ」
言い終わり、周りを見渡す。
全員が静まり返っていた。
恐らく、今更ながら理解したのだろうな。
……戦争というものを。
「……あぁそうだ、ものは相談なのですが、織斑教諭……? 」
「……なんだ、松原? 」
「私がクラス代表決定戦に出ることは、織斑一夏へのハンデになりませんか? 」
「ふむ。まぁ……、先に相手の手の内を見れるという意味では、ハンデにはなるな。……二人とも、構わないか? 」
「わたくしは別に構いませんわ。元々、自薦他薦構わないのですし」
「俺も別にいい……、です」
「決まったな。日時は来週の月曜日、第三アリーナにて行う。各自、準備をしておくように」
そうして、授業再開となった。
……To be continued.
如何でしたか? 彼女、なんだかんだ言っても中身が松永ですから。この世界に対してある意味浮きまくりな思考形態な訳です。
近未来に対して適応はしても、基本的にはBASARA基準ですから彼女。
それでは。