こんにちは、861です。
今回は、松原VSオルコットの導入部分となります。少し短いですが……、では、どうぞ。
ごちゃごちゃあって一週間が経ち、決定戦当日本番。
結局、専用機を使わない事にし、使用する機体は……、
「『打鉄』……、これしかないな。
というか、今更他の機体は使えんしなぁ……」
「そんな文句を言うくらいなら、他のを使えば良かったのではないか? 」
「篠ノ之、お前が言うな。……そもそも一週間もの間、一度も織斑をISに乗らせなかったお前が言うなと言いたいな」
「……う」
己が言った皮肉がものの見事にブーメランし、黙り込む篠ノ之。
「全くだよ。基礎的な動きすらやらせて貰えなかった……」
「まあ……、使ってた機体と、来る『専用機』のコンセプトが真逆だったら意味ないのだがな」
「……そりゃあな」
「だからと言って、識ると知らぬではえらい違いがあるのだがな」
そんな風に雑談していると……、
『織斑くん、織斑くん、織斑くん!』
管制室にいた山田先生が大声を出した。
「……なんですか?
いきなり叫ばないでくれますか山田先生」
内心ギョっとしながらも、外面はあくまでも平静を装って淡々と言う。
『松原さんもいたんですか……。それはともかく、来ました、織斑くんの専用機!』
山田先生がそう言うと、目の前の鉄の扉が開いた。
そして、そこに鎮座していたのは……、
「ほう……」
『それが、織斑くんの専用IS、《白式》です!』
そこにあったのは、白い機体。
それを確認してから、私は別のピットに向かおうとした。
……すると、
『……ちょっと待て、松原』
いきなり、織斑教諭が管制室から声を掛けて来た。
『……なんでしょうか、織斑教諭? 私はさっさと準備に移りたいのですが? 』
『……いや、大した話ではないが……。
松原、オルコットの差別的発言は私も看過出来ないが、アレでも一応、イギリスの代表候補生だからな。
……間違っても、殺してくれるなよ?』
本気で心配しているのか、念を押す様に言ってくる織斑教諭。
「……わかってますよ、織斑教諭。心配無用です」
最後にそう言い、本当に私はその場を後にした。
そうして他のピットへ。
そこで制服を脱ぎ捨て、畳んでから角の方に置く。
……当たり前だが、ISスーツは既に着込み済みだ。
すると、また織斑教諭からの通信。
『ちょっといいか、松原』
「今度は何ですか? まさか、織斑の為に時間稼ぎしろという訳じゃないでしょうね? 」
『……』
「図星ですか……。
……そりゃあ、貴女も人の子、完全に全生徒平等など出来ませんよね……。
やれやれ、仕方ないですね……。それはともかく、一つ良いですか? 」
『なんだ、松原? 』
「武器の持ち込み、許可願いますか?
いくらなんでも、刀一振りじゃ……」
そう言うと、考え込み始める織斑教諭。
そして……、
『……良いだろう。
それで、何を持ち込む気だ? 』
「いえ、うちのスタッフが、ノリとテンションで妙なモノを作りましてね……。
さっき、連絡が……っと」
「あぁ……、いたいた。探しましたよ、お嬢」
『なんだ、お前は? 』
「いえ、あっしは唯の、しがない運び屋でさぁ。そんな、名を覚えて頂く義理もありゃしませんって。そんじゃ、失礼しますよ……っと」
そのまま彼は、その場を後にした。
で、完全にいなくなってから織斑教諭が、
『唯の運送業者なのか、本当にあれは……? 』
「さぁ? 前職が戦場報道屋なんだそうな」
『戦場報道屋から運送業者になるとか、どんな経歴だ……』
「知りません♪」
『は? 』
「それはそれとしてもういいですか? 」
『構わん。……あぁ山田君、ハッチ解放の用意だ』
「さてと……、鬼が出るか蛇が出るか……」
そうして私は『打鉄』を装着し、『ソレ』を格納した。
そのタイミングで入る、山田先生からの通信。
『松原さん、準備はいいですか? 』
『大丈夫です、いつでも行けます』
『オルコットさんのIS機体名は、《ブルー・ティアーズ》。
遠距離射撃型の、第三世代機です』
『成る程、実も蓋もなく言えばアレですか、飛び道具と翔び道具な機体ですか』
『……は?? 』
『弾を飛ばす兵器と、それ自身が翔んでく兵器……、そういう事ですよ』
『あ、あぁ……、成る程』
『では、ちょっと踊って来ます』
そう言うと、ハッチが開いた。
『松原さん、頑張ってくださいね!』
『了解です、山田先生。
……松原璃瀬、《打鉄》、出る!! 』
……そうして私は、アリーナと言う名の戦場に飛び出していった……。
To be continued…….
こんにちは、861です。
今回は、松原VSオルコットの導入部分となります。少し短いですが……、では、どうぞ。
後書き =
如何でしたでしょうか?
因みに、彼はこの後、ちょくちょく出てきます。
イメージCVは、鳥海浩輔氏辺りを……。
(テニスの王子様の千石清純とか)
では、次回からは、本格バトルと参りましょう……。
では