お久しぶりです861です。今回はアニメのAパート部分のようなモノになります。
それでは、どうぞ。
第八話【殴り込みに行こうか】
初契約から数日後のある日、放課後にバイト先から連絡があり、急にシフトに穴が空いたとかでその穴埋めで臨時労働をしてからオカ研部室に来ると、兵藤とグレモリー部長が何やら揉めていた。原因がさっぱりわからんのでしばらく静観していると、どうやら教会に行かせろ行くなで揉めていたようで、グレモリーが一方的に話を打ち切ると、何やら用事があるからと姫島と2人で部室を出て行った、俺とある意味入れ違いになる形で。それ以外はいつものメンツで全員集合だが。
「あ、高島先輩聞いてくださいよ!部長ったら、助けに行くなっていうんですよ! 」
「助けに行くな行かせろって、誰を」
「アーシアですよアーシア! ほら、昨日 」
「あー、思い出した。アレか、頭のネジがだいぶガッバガバになってそうな神父と一緒にいた、金髪シスター」
「そうです、それそれ! 」
・・・すっかり忘れていて、今思い出したのは、つい先日、緊急召集を受けて転移した先にいた、“アイツ”を色々ネガポジ反転させたような金髪シスター。具体的なひっくり返し場所については、何にも言うつもりはない。
「部長からしてみれば、これ以上堕天使・悪魔間での火種を撒きたくないんでしょうね。・・・とはいえ、こちら側の管理不行き届きにつけ込まれて好き勝手やられた以上、こちらでけじめをつけるべきだとは思うけど、それで新たに火種を撒きたくはない。おおよそ、そんな所でしょうね。部長の心境としては」
そんな事を言う木場。
「大変なんだな管理人ってのは」
「まるで他人事ですね、高島先輩」
初めて塔城が会話に横入りしたのを聞いた気がする。毎回思うんだが、コイツ大抵なんか食ってんな。
「実際他人事だしな。ただし、無関係じゃないが。敵討ち的なアレで」
「あー、そういやそうでしたね」
「何かありましたっけ? 」
「アレだ、俺の片足&兵藤の敵討ちだ」
「・・・死んでませんけどね」
「いやいや、偶々蘇る事が出来ただけだろ。言い方は悪いが、そんなホイホイ復活されたらあの世が迷惑だろ、ギリシャ神話的に」
「関係なくないですか、それ」
「まあな、無いと言ったら無い」
「・・・そんな事よりも、おまえ等はどうすんだ。俺は、止められても行くぞ」
意を決したかのような兵藤。それに対して、木場と塔城は・・・、
「・・・当然、僕も行くよ」
「・・・まあ、なんと言いますか、イッセー先輩が心配ですから」
「お前ら・・・、良いのかそれで」
困惑した風な兵藤に対して、どこかから一振りの剣を取り出しながら木場は言う、今回の一件で例の教会は部長によって敵陣と見なされた、と。それでもって、自身の立場もある以上、表向きには騒ぎを慌ただせるわけにはいかないが・・・、という事らしい。
「複雑だな、はっきり言って」
「全くね」
「木場と小猫ちゃんは今聞いたからともかく、2人はどうするんですか? 」
「俺か? 当然付いて行くぞ、あの、帽子にトレンチコートのオッサンは俺の敵だからな、ついでに兵藤の分もぶちのめしとくぞ」
「・・・私はパス。私も行ったら、オカルト研究部無人になるじゃない、依頼あったらどうするのよ」
「・・・なるほど、確かに“無人”にはなりますね。仕方ありません、クロナさんにはここの留守番をお願いします」
若干納得いってなさうな木場。
「任せなさい。あ、2つの意味で」
「そんじゃまあ、行ってくるわ」
「待ちなさい兵藤くん、行きのゲートぐらいは開くわよ。一刻を争うんでしょ、ちんたら歩いてく暇なんてあるのかしら 」
言うが早いかあっという間に転送ゲートを開くクロナ。
「・・・それじゃ、お願いします」
「あ、ちょっと待って」
全員がゲートに入ってから、何か言い忘れを思い出したような顔になったクロナ。
「なんだよクロナ」
「あぁ、兵藤くん、安心して良いわよ。今回の
「そっか、なら安心だ」
「初めての転送以来、召喚先まで自転車漕いで行くのが定番でしたからね」
「因みに高島先輩は? 」
「召喚者の二個手前だ。言わなかったか? 」
「言ってましたね、確か。私はその時、高島先輩の事をムッツリスケベとか言ったり」
「行くんでしょ、全く。・・・奏司が悪魔になって教会に殴り込みだなんて、あの子が聞いたらコレ、卒倒モノね」
「「「あの子? 」」」
「それについては追々話すわ。大体、のんびりしてる暇無いっていうか、時間無いんでしょ? 」
そうして俺達四人はクロナの開いた転送陣で転移した。
オンボロ教会の近くの路地裏に到着。中に入った訳でもないのに感じるのは、悪魔になった実感をまざまざと感じられる聖なる波動に対する本能レベルの凄まじい拒絶感。とはいえ、入らない選択肢なぞ無いのだが。で、何やら教会の図面じみたモノを取り出す木場。曰く、
「敵陣に攻め込む時の基本だよ」
との事。一々爽やかイケメン風味に言ってんじゃねぇって感じの表情になる兵藤。それでもって図面を見ながらの作戦会議。結論は真っ正面からの強行突破。むしろ、それ以外の選択肢なぞ無いのだが。・・・さて、方針も決まり、いざ吶喊するぞという時になって兵藤が、
「・・・あー、高島先輩? こんな時になんですがイイですか? 」
「なんだ兵藤、手短にな」
「さっきクロナが言ってた、“高島先輩が悪魔になって教会に殴り込みに行ったのを知ったら卒倒”するって誰の事なんですか? 」
「今それどころじゃあないだろうが、そんなに気になったのか? 」
「えぇまあ。ぶっちゃけ、クロナが他の女子の事言うの珍しいじゃないですか」
「その上、高島先輩が“悪魔になって教会に殴り込みに行ったのを知ったら卒倒するだろう”、とはっきり言ってますしね」
純粋な興味を抱いた風な兵藤に対して、はっきりと“神父や堕天使連中に恨みがある”とさっき言っていた木場には、クロナのあの説明で何かを察したのか刺々しい気配みたいなのを感じ取れる。
「あのな、木場。仲間とはいえ一々余所の過去をほじくり返すつもりはこれっぽっちもないし、興味もないんだがな。あとな、アイツに関しては、俺が眷属になる前の付き合いだ。卒倒して快復した後、
『ああ主よ、信仰を取るか愛を取るか、これもまた貴方の与えた試練だというのでしょうか。されど私は既に、例え地獄に堕ちようとも、この愛に殉じると決めたのです!! 』
・・・とか言うのが目に浮かぶんだよ、実際」
頭痛に悩まされながらも、アイツが言うであろうセリフを言ってみる。
「・・・は、はぁ」
「・・・なんつーか、ベタ惚れなんですね」
毒気が抜かれた風になる木場&若干ヒいてる兵藤、それといつまで話してんだこの三人な顔の塔城。
「まあな。で、どういうヤツかという話だったな。そうだな・・・、しいて言うならアレだ。今回助けに行くアーシアだったか? 彼女の髪を
「・・・時間がないと言いつつ、随分と余裕ですね高島先輩」
「“急ぐ時でも焦らずきっちり”、コレは俺のポリシーだからな。変える気はないぞ塔城」
「でしょうね」
「とりあえず話はここまでにしておいて、さて、行きましょうか」
・・・何だかんだで俺達四人は教会の真っ正面。
「・・・そういえば、この手の話には真っ先に手を貸しそうなクロナ先輩はどうして来なかったんですか? 」
俺にそんな事を聞いてくる塔城。
「ん? 当人に聞いてくれ、俺にはわからん」
「兎にも角にも一気に駆け抜けるよ、覚悟は・・・、聞くまでもないね」
「ああ、もちろんだ!」
木場が剣を一閃して正門の鍵を叩き斬り、俺達は教会内に突入した。
To Be Continued・・・.
いかがでしたでしょうか?
時間がだいぶ空いた要因としては、私、GREEの方でゲームを始めました。ハイスクールD×Dのヤツと、恋姫無双のヤツ。それでもって、【戦国武将姫MURAMASA】というヤツと【幻獣姫】というヤツです。といっても、同時に始めた訳ではありませんが。
それでは。