連続投稿頑張ったお。
でも、さすがに明日はないよ!! 言っておくがフラグじゃないぜ。本当に、投稿しないからね!!
第53話
一撃で街を崩壊させる程の威力がある超ゴンさんの命を賭けた一撃が綺麗にレイアの顔面を直撃した。
残り時間2秒。
確かな手応えに、超ゴンさんの心は満たされていた。そして、雲一つない青空へ視線を向け…あの世にいるであろうカイトに話しかけた。
「カイト…仇はとったよ」
ドサ
生命反応は消え、オーラも途絶えたゴミが床に倒れ込んだが超ゴンさんは気にも止めなかった。それどころか、『仇はとったよ』などと戯言をほざいている。常識人が見れば、何言っているんだコイツ?と頭を傾げるだろう。
残り時間1秒。
目的は達成した…これで、超ゴンさんは何も思い残すことは無かった。まもなく、自分の命の火が潰えて、カイトと同じ場所へ行くことがわかっていたからである。
「さぁ…カイト、早く迎えに来てよ!!」
この期に及んで、まだ天国に行けるとでも思っているのだろうか…頭がお花畑にも過ぎると視聴者の誰もが思っていた。
蒼天の空の元、100%戸愚呂の容姿をした超ゴンさんが涙を流しながら空に語るシーンは、お茶の間を爆笑、憎しみ…様々な感情で満たしてくれた。
残り時間0秒。
しゅわしゅわしゅわ
超ゴンさんの筋肉がみるみると縮み、オーラはダムが崩壊したかのように目減りしていった。そして、わずか数秒で…手足は小枝の細くなり、髪の毛は禿げ上がり、体は骨と皮で辛うじて繋がっている状態へと変貌と遂げた。
さらに、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感も失った。
ついに、自分の体重すら支えられなくなり、床へとユックリと倒れ込んでいった。
「この時を待ってきたあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドスン
誰しもが完全し死亡したと思っていたレイアが、床から立ち上がり背中に隠し持っていた旅団の団長から勝手に貰ったベンズナイフでゴンの心臓を貫いた。弱りきった体に、猛毒のたっぷりと仕込んだナイフだ。しかも0.1mgで鯨すら殺せるほどの一品。
だが、これで手を止めるほど愚かではない!! こういう輩は、これでも復活する恐れがある。よくいる三流の悪役のように、これで攻撃を辞めたり…放置して帰ったりはしない!!
更にもう片方の手でミルキから貰った切れ味に特化したベンズナイフで超ゴンさんを文字通り解体した。
ササササササ
爪の一枚、指の一本、骨の一本とバラせる全ての箇所を解体した。
ナイフ捌きについては、ゾルディックからもビスケ師匠からもお墨付きの腕前をもつ私だ。無抵抗な人間一人を解体するなど…お手軽なものだ。
「くっくっくっくはっはははははははは!!」
超ゴンさんから逃げ切るだけでなく、最大の懸念であった超ゴンさんを完全に始末することができて、気分は有頂天だ。
まさしく、アイディアの勝利である!!
レイアが生き残った手段は…頭を柔らかくして考えれば実に単純方法であった。
超ゴンさんは、レイアを殺す為の力を得るために進化を遂げたのだ。しかも、本気で誰にも止められない程にな。そして、誰しもが『殺られる前に殺す』という発想に行き当たるだろう。それこそ間違いなのである。
本当の正解は、『殺られる前に死ねばいい』!!
超ゴンさんの力は、私を殺す為に得た力だ…ならば、その対象が既に死んでいた場合にはその能力や力は全て無効化されるのは、当然!!
そして、それを可能にした技が某海王様愛用の『擬態死』である。
正直、成功するか失敗するかは完全に五分と五分だった。そのまま死ぬ可能性も十分にあったが…あのままでは100%死んでいたのだ。50%も生存する道を編み出せただけ素晴らしいと言える。
さすがに、一瞬とは言え心臓を止め医学的に死亡するというキチガイ技のおかげで、まだ鼓動や脈拍も安定しないし、頭もガンガンする。
「だから言っただろう…念能力者の戦いに絶対はないと。それに、本当の切り札とはね…最後まで見せないものだよ」
未練も恨みも残さず…そして、レイアが完全に死んだと勘違いしてあの世に行ったのだ。『死者の念』なんて恐ろしい物も現れることはないだろう。まさに、完璧な勝利である。
あまりここに長居する気もないので、早々に立ち去らせていただろう。
「G・Iアーマー待機モード解除。貧者の薔薇を起動」
ガチャガチャ
G・Iアーマーを再び身に纏った。そして、念には念を入れて死体は火葬しておく!!
『爆破まで3分です』
これでいい…不出来な弟弟子の後始末をするのも兄弟子のお仕事である。まぁ、こんなクソガキを弟弟子だとは思ったことはないがな。
「この城は、墓標としてくれてやる。では、私は可愛い嫁が待っているのでこれで失礼させていただこう。アディオス」
そして、貧者の薔薇の効果範囲から逃げるべく、城から飛び降りて皆が待つ元へ向かった。もう、自分を追ってくるものがいないと思うと、足取りが軽い!!
数分後。
遠くでキノコ雲が上がるのがみえた。
無害こそ無敵…最弱こそ最強!! その思いを胸に走る。
更に進むこと数分後。
前方より私の仲間たちが向かってくるではありませんか。
逃げろと言ったのに…まさか、私を心配して迎えに来てくれたのだろうか。もう、感激のあまりに涙が出そう。どうせ、来るなら超ゴンさんとの命を賭けた鬼ごっこの時に来て欲しかったよ。
そして、肉体能力に優れたタマモが真っ先に飛び込んできた。
「ご主人様の仇!!」
えっ!!
一瞬、反応が遅れてタマモの素晴らしいドロップキックが私に炸裂した。そして、走ってきた道を50m程戻らされることになった。
ズサァァァァァァァーーー
「死線をくぐり抜けて、ようやくここまでたどり着いた私になんの恨みがある!! いい度胸だ…これから、タマモ!! 一ヶ月お揚げ抜きだからな!!」
「……えっ!? その無駄にどうでもいい反応をするのは本当にご主人様!? あの化物からどうやって!? というか、お揚げ抜きって、私に死ねというんですか!! それに、私はわるくありませんよ~ピトー様があれにはご主人様じゃなくて、ゴンさんだって…」
「そんな事言ってないニャ。ご主人様でなく、ゴンさん………がつまっていたら面白いねと言おうと思ったら勝手に飛び出していったニャ」
レイアとタマモの付き合いは、お互いの距離感は間違いなくレイアとピトーより近いものである。それをピトーも実感しており、だから嫉妬心からくるちょっとした悪戯である。もっとも、レイアはピトーを異常なまでに愛しており、ふたりの距離など問題ない。当然、タマモの事もピトーの次に愛しているレイアである。
愛くるしいピトーとタマモを抱きしめた。
幸せだな…
………
……
…
「あぁ~…、お取り込み中悪いのだが、まもなくハンター協会の連中が押し寄せてくるぞ」
せっかくの幸せタイムが、ミルキの一言で終わってしまい、このやろうと思ってしまった。ピトーとタマモの匂いが嗅ぎ放題とかマジお金を払っていいレベルだぞ。
「ミルキ様!! ほとぼりが冷めるまで匿って!!」
「儂とメルエムも匿って!! お互い長い付き合いじゃろ」
「嫌じゃ!!」
ゼノが反射的に応えた。た、たぶん…私達に言ったセリフじゃないと信じたい。こちらは、見た目は可愛い子軍団。会長は…言わなくても分かるよね。
「そういうなって、じっちゃん。俺が全員面倒みるから」
おぉ!! まじ、人間が出来すぎているミルキから後光がみえる。まぁ、本心はココで会長と王に恩を売る算段だろうがね!! それでも、今は助かる。
「デイーゴは、どうする? 一緒に国外逃亡する?」
国家元首でもあるデイーゴにこんな事をいうのもアレだが…一応確認してみた。
「いいや、我が国の国民を置いては行けまい。これでも国家元首だからな。一刻も早く事態を収拾して平和な日常へと戻すために頑張らねばなるまい」
………
……
…
あれ? デイーゴって、実はただのオタクじゃなくて、すごく出来る人じゃない!?
「そ、そっか…じゃあ、ほとぼりが冷めたら遊びに来るから申し訳ないけど部屋の片付けをお願いね」
「任せておけ。それと……レイア殿、約束のアレを早急に届けてくれることを期待している」
………はっ!!
余りにも濃厚な時間を過ごしていたせいで、完全に記憶の彼方に言っていた。デイーゴには代わりの人形をプレゼントする確約をしていたのだ。ゴンさんに無残にズタボロにされたからね。さすがにあれを使い続ける気はしないね。しかも、爆心地の近くだったから…本当の意味で使い物にならないだろうしね。
「任せろ!! 今度は、人工心臓や人工肺、人工皮膚だけでなく 人工子宮まで取り付けてやる!! 期待しておけ!!」
幼女verだけでなく、大人verも送ってやろう。きっと、涙を流して喜ぶデイーゴの姿が目に浮かぶ。
「はぁ~…ほれ、さっさとくぞ」
ゼノのやる気のない念能力に全員がぶらさがり、デイーゴを残して全員国外へ脱出した。
レイアのキメラアント編が完結した。
原作主人公が死んだって?
作者が執筆する作品で生き残った主人公なんていたかな?それが答えだ!!
今後の予定としては
①:天空闘技場編・・・ハンターハンターのSSでこれに触れていないのは異端かなと思い。
②:再びグリードアイランド編・・・消費したカードの補充は当然でしょう。
③:アルカ編・・・ゴンの蘇生を目論むキルアが大奮闘 ※レイアはキメラアント編までしか知識を持っていない
④:アイドルマスター編・・・トップアイドルを目指す
⑤:ゾルディックアートオンライン編・・・G・Iのパチモン。暗殺術を用いてゾルディックの敷地を攻略する。ボスは無論・・・ゾルディック一同w
⑥:エピローグ・・・完結
と考えておりますが・・・現在、考え中です。