前回のあらすじ~
『世界』の容量から溢れてしまった俺は、『世界』に殺された。
だけど、俺を待っていたのは転生という第二の人生。
とりあえず、最初から能力的なものは持っていたらしいので、それを使う気も最初っからないが、頑張って生きていこうと思う。
平凡にいこう、平凡に。
と思っていた時期が俺にもあったという話ですよ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「む……」
あの穴から落ちて、どれくらい時間が経っただろうか。
「ふぁ……」
俺は少しばかりだるい体をベッドから起こした。
「ん?ベッド?」
はて、何故俺はベッドでなんて寝ていたのだろうか……。
穴から落ちてから、何も覚えてないし……自分でベッドに入った記憶もないし。
「(落ちてから、偶然ベッドに落ちたのかな?)」
ふむ、とりあえず……ここはどこの家だ?
そう思って、部屋の扉を開けて直ぐ近くにあった階段を降りて、1階へと向かう。
そして、リビングに入ると二人の女の子がいた。
「あら、マスター。起きたのね」
俺がリビングに入ると、黒髪のロングに黒のゴスロリ服を着た女の子が紅茶を優雅に飲みながらそう言った。
「ま、マスター?」
いきなり、マスターと呼ばれ呆けた顔で聞き返してしまう。
「はい、マスターはマスターです」
もう一人の——銀髪のサラッとした髪に、透明な|紫紺《ヴィオレット》の瞳をした美少女が服の裾を摘まんで、無感情の塊のような表情に、無機質な声でそう言った。
「あ、そうよね。いきなりそんな事を言われても困るわよね」
黒髪の彼女は、今だ紅茶を啜りながら言う。
あの子が紅茶を飲んでる姿は絵になるな。と、俺は思った。
「私達二人は、神様から送られたのよ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「なるほど……」
とりあえず、聞いた話を整理しよう。
この家は、俺が神に頼んだ特典の家。
それから黒髪の子はレスティア、銀髪の子はエストと言うそうだ。
レスティアの話によると、レスティアはあの神によって創られた『リアクテッド・シュトロゼックtype.ZERO』で、エストは『融合騎』だそうだ。
俺はゼロ|因子適合者《ドライバー》
で、レスティアはそのリアクター。エクリプスウイルスによる破壊衝動や、殺人衝動は俺の持っている能力で抑える事ができるそうだ。
それからレスティア曰く
「今は、知識が足りなくて衝動を抑えることしかできないけれど、もう少し知識を集めれば完全に衝動を消す事ができるわ」
らしい。エストは俺の融合騎、ユニゾンデバイスなるもので俺と融合することで、魔道書?の役割を果たすらしい。
「そういえば、聞くの忘れてたけどここはどこの世界だ?神が言うには異能の世界だそうだが……」
「ここはね、魔法少女リリカルなのはっていうアニメの世界よ」
「バーロージャストゥイット!!アニメ!?what!?あの神はアニメの世界なんぞに送りがった!?リリカルってなんぞぉおおおおおおお!!」
「その名の通り、魔法を使う女の子が主役のアニメよ。しかし侮る事なかれ、このアニメは熱血魔法バトルが見もののアニメなのよ」
まぁ、もちろんそれだけではないけれど。と付け足すレスティア。
「ふぅ……まぁ、とりあえず一通りは話したわね。」
「マスター……」
さっきまで、少し空気ぎみだったエストが紫紺の瞳で俺を見上げる。てかこの子が空気だったのは無口だったからか。
「神からの預かり物です」
そう言って、エストが取り出したのは一本の剣。
細身で、まるでフェンシング剣のようだが違う。
剣の鍔には月を象ったものがあり、剣身は黒く染まっている。
「これは?」
エストから剣を一応受けとっておき、質問してみる。
「それは、神殺しの剣です」
神……。お前、馬鹿だろ。
「いくらなんでも神殺しの類はチートすぎるだろ……」
「そうですね、その剣はあらゆる魔を祓い命をも祓います。それで、神は『これを持たせておけばあいつはやりたい放題じゃグフフ』と言っていました」
よし、あの神殺そう。
こうして、何事もあった転生一日目は過ぎていった。
レスティア「ねぇマスター」
マスター「なんだ」
レスティア「マスターの名前まだ出てないわよね」
マスター「あ、そういえば……」
作者「そうだね」
レスティア「それから、一話一話文字数が少ないわよ」
作者「仕方ないんだ。作者には文才は愚か、集中力だってないんだからそんな長時間書くとか難しいもん」
マスター「がんばれよ」(スラッ
作者「え、なんで頑張れとかいいつつ剣抜いてんの?」
マスター「死ねよ、作者。祓え、凶剣」
作者「………ッ!?」←声にならない悲鳴
※本文では作者の文章力が無いためか、的確にこの剣が何の剣だかわからない人が絶対いると思います。一応言っておきますがあの剣は凶剣(スペル・エラー)という剣で、「いつか天魔の黒ウサギ」の紅 月光が持っている神殺しの剣です。補足をするとこの剣は魔を祓います。つまり、純粋に魔法の世界であるリリなのワールドでは凶剣は最高峰のチートなのです。