第百十二話
早速装着した偽装チョバムアーマーのテストを兼ねてニューギニア島を疾走する。
こういう時は無駄に大きい島を貰ってよかったと思う。動物達にとっては迷惑だろうけど。
追加装甲で重たくなった俺達の身体だが、それ以上にフルバーニアに匹敵するメインブースター、追加されたサブブースターによって機動力そのものは落ちていない、むしろ上がっている……というより計算された推力より高いあたり、俺達本体の推力が計算されてブースターに反映されているようだ。
どうも俺達のブースターは1つの推力が決まっていて、ブースターの数が増えれば単純に同じ推力になるようなのでかなりの高機動になっている。
その代わり、運動性能にはやはり支障があり、日頃のようにライフルを構えようとしても重くて思うようにできない。
戦闘では致命的になるかもしれない、と思うが正直普通の兵士なら負けはしないだろうし、被弾してもメガ粒子砲1発ぐらいなら防げるほどのビームコーティングが施されているから大丈夫だろう。
なんだかフラグ臭いが。
「戦闘能力自体はダウンしたけど、思わぬ収穫があったな」
「ええ、まさかチョバムアーマーが生成可能になるとは思いませんでした」
そう、ステータスで確認するとチョバムアーマー生成が追加されていた。
ちなみにパージして喰ってみたところ、チョバムアーマー生成燃料と同じ数値増えたのでできるだけ反芻しようと思う。
一応身内偽装用にチョバムアーマーをいくつか生産させないといけないな。
「ブースターの移動コストが少し上がってるみたいだが大した問題じゃ無さそうだな」
どれぐらい大したことないかというと普通預金の金利ぐらいといえばわかるだろうか。
「しかし多目的ランチャーを外付けしてもらうべきかもしれません。実弾兵器がバルカンだけというのは少し不安があります」
「Iフィールド搭載機が出てきたら厄介なのは間違いないな」
地上だったら岩でも投げてみようか、効くかどうかはわからんけども。
そんな下らないことを考えながらテストは問題なく終了。
ギニアスが「チョバムアーマーにはあれほどの機動力が出せるはずはないのだか……」とぼやいていた。
案外ギニアスも頭が固い、大体俺達のせいってことで片付ければいいのに。
「後は……SFSの操縦訓練もするかな」
アプサラスIVと共に行動するならそれ相応の移動力と飛行能力が必要だ。
一応俺達単体で飛行してついて行くことはできるが悪目立ちするのでSFSを使えばオペレーション・メテオでなければ問題ないだろう。
SFSの燃料も俺達から供給することで解決できるしな。
「そのうち私達専用SFSでも作ってもらいましょうか」
いや、それよりリ・ガズィのように取り付け型変形を……と思ったが俺達、変形機構は食事で付くんだろうか?武装ではないから微妙なところだな。
「今のSFSは対Gが許容できる程度の推力に抑えられてますから、私達専用にすると巡航速度1160km/hぐらい当たり前ですよね」
「いったいどこのオーラバトラーだ、それは」
ちなみにドップは最高速度マッハ5を出すことができるが、あれはあくまで最高速度であり、旋回などとてもではないができない。
まぁオーラバトラーはあの大きさと形でマッハを超えるから凄いんだけどな、モビルスーツだと無重力でないととてもではないが出せない。
ついでに言うとドップはマッハ5以上の速度を出そうと思えば出せるらしいが首がへし折れるらしい……これは出せると言っていいのかは微妙だが。
「そうなれば大気圏離脱もどこからでも簡単に可能になりますし、オペレーション・メテオにも同行できます」
「なるほど、それはいいな」
陸上戦力として俺達が、アプサラスIVが制空権を確保、アプサラスIIIがトドメを刺す。
ん?よく考えればマリオンズも同じことができるのか?また俺達の存在意義がorz
「マリオンズは私達あってのマリオンズなんですから気にしたら負けですよ。それに燃料が有限ですから敵地で孤立するようなことは下策です」
「そう、だな。気を取り直して、ゲタ開発を進めさせるか。そのうち」
「ええ、そのうち」
うん、今は余裕ないからね。
そうそう、和食ブームが到来したって前に言ったが、ついでに俺達もその波に乗ることにした。
その名もファーストフード店『ONIGIRI』……まぁ名前から分かる通り、おにぎり専門店(と言いつつ玉子焼き、味噌汁、たくあん、お茶など置いてあるが)をチェーン展開している。
これが大ヒットしてなかなかいい滑り出しだ。
もしかしたらこのまま日本より米消費国になるかもしれない、それはそれで日本を調子に乗りそうで困るがな。
一番人気は塩おにぎりという残念さがあるけどな。
これには米自体が若干割高なため、おにぎりも高いんだよな。
輸入量を増やせば生産も増やす、そうすれば価格を下げられるという話なんで頼むか。
「そういえば、ムラサメ研究所がサイコミュの小型化に成功して……というよりジオングのサイコミュを導入した新しいモビルスーツを開発したいそうです」
「開発プランは」
「これですね」
見事にプロトタイプサイコガンダムですね、ありがとうございました。
ガンダムウォーで見ただけだから本当にそうかは自信はないがサイコガンダムの系譜であることは間違いない。
そして予想通りIフィールドがない、つまりビームコーティング頼りのデカブツ……おや、サイズが小さい?もしかしてIフィールドがない代わりに小型化——いやこの場合はIフィールド発生装置のせいで大型になってたと思うべきか。
俺達より少し大きい程度でゴツさもチョバムアーマーを装着している俺達とそう変わらない。
もしかして思ったより使えるモビルスーツができるかも?
「ミノフスキークラフトも搭載してあるのか」
「資料では私達と同じで上昇できず、滞空することはできる計算らしいです」
え、それって俺達と被り過ぎだろ。
「しかも有線式ビーム砲も装備されるそうです」
「……もう追い抜かれたんじゃね」
「とは言っても稼働時間が短いという欠点が克服できていない欠陥品なんだとか」
そんなもんを作れっていうのか?さすがにそれはどうなんだ。
「今まで作ってきたモビルスーツとは違って新兵器の開発ですから実際作ってみないとわからないこともありますよ。ジオングも試作品ですから有線式ビーム砲のデータ程度しか使えないそうですし」
「モビルスーツも比較的新しい兵器なんだが……まぁ仕方ないか、予算をなんとか都合しないとな」
ニュータイプ専用モビルスーツと考えればシュネー・ヴァイスに次ぐ機体なわけだがデータを手に入れれてないんだから新兵器か。
ファンネルの高性能化も考えないといけないな……リフレクタービットをぜひ作りたいが、アレってなんで技術的に衰退したんだろうな。シールドとかに装備すれば便利そうなのに……あ、反射した攻撃が味方に被弾する可能性があるからか。
「アイナさんが来月には都合がつくと言ってましたからそれほど間を置かずに製造に取り掛かれるかとのことです」
「思ったより早いな」
「ムラサメ研究所が何か言ってくることを前提に貯蓄してたようです」
アイナがヘソクリしてるそうですよ。
「研究開発は金食い虫ですからねー」
「注文してるのはほぼ俺達だけどな」
「ギニアスさんも結構関与してると思いますけど」
「あいつは自分で出してたりするからなぁ」
フルアーマー化した状態でアプサラスIV改と模擬戦をして引き分け続き(本当は負けてるんだが周りの目を気にして引き分けにしてる)の中、あるものが届いた。
「これが小型化されたサイコミュか」
「これでブルーニーさんのニュータイプレベルが上がりますね!」
確かに最初よりは小さくなってるがそれでも大きいなぁ。
ちなみに数は2個だ。
「早速喰うか」
「はい!」
味なんてこの際どうでもいい、ステータス!!
before
特殊オプション: EXAMシステム(マリオン・ウェルチ)
マグネットコーティング
憑依
ハイドロジェット
電磁波吸収塗料
アンダーグラウンド・ソナー
ミノフスキー粒子散布
ミノフスキー粒子体(マリオン・ウェルチ)
ミノフスキークラフト(低)
ミノフスキー粒子体(ブルーニー)
サイズ変化
マリオンちゃんニュータイプ占い
サイコミュ
ニュータイプ(カツ級)→(シドレ級)
マリオンエディッタ(目、髪、肌)
マリオン分身の術(満年齢と同数だけ)
サイキッカー(マリオン・ウェルチ)能力:ヒーリング、テレパシー
チョバムアーマー生成
after
特殊オプション: EXAMシステム(マリオン・ウェルチ)
マグネットコーティング
憑依
ハイドロジェット
電磁波吸収塗料
アンダーグラウンド・ソナー
ミノフスキー粒子散布
ミノフスキー粒子体(マリオン・ウェルチ)
ミノフスキークラフト(低)
ミノフスキー粒子体(ブルーニー)
サイズ変化
マリオンちゃんニュータイプ占い
サイコミュ
ニュータイプ(シドレ級)→(レツ・キッカ級)
マリオンエディッタ(目、髪、肌)
マリオン分身の術(満年齢と同数だけ)
サイキッカー(マリオン・ウェルチ)能力:ヒーリング、テレパシー
チョバムアーマー生成
…………
………
……
…
Σ⊂(゚Д゚ ) なんでやねん!
「連コ連コだ!」
「りょ、了解です!」
after
ニュータイプ(レツ・キッカ級)→(ミライ級)
…………
………
……
…
○(#゚Д゚)=( #)≡○|壁|・∴'.(壁ドンではありません
「ブ、ブルーニーさん!落ち着いて」
「全然変わんねーよ!なんでサブキャラばっかなんだよ!やる気出せよ!そもそもこれって上がってんのか?!」
人がせっかく喰うの我慢して廃品回収で稼いだ金買ったのに、このザマか。
アレか、宝くじを買うのはバカがすることとでも言いたいのか……やるせねぇ。
「どうします?もう1回買ってみますか?」
「……ちょっと宇宙で海賊ごっこ死に行こう」
「わ、わかりました」(ブルーニーさんから邪悪な気を感じます……パワーアップはしてるみたいですよ)