第百八十六話
前回のあらすじ。
ジジィ達が同人誌買いに来る→ムーバブルフレーム→アプサラスアーマー完成ビックリ仰天。
「という訳でアプサラスアーマーの詳しい解説をよろ」
「解説よりまずは着てみればある程度わかると思う。変化はステータスに表示されるんだろう?」
という訳で早速装着。
本来ザクヘッドがあるはずの場所に俺達の身体が埋まる……コクピットが埋まったあたりで止まった。
そしてステータスを表示。
装備: アプサラスアーマー
(有線サイコミュ式多目的可動砲80門)
(メガ粒子砲(アプサラスIII仕様))
(アプサラスクロー)
(メガ粒子砲10門)
地形適正:陸S砂S空B(A)海S宇宙S
特殊オプション: EXAMシステム(マリオン・ウェルチ)
マグネットコーティング
憑依
ハイドロジェット
電磁波吸収塗料
アンダーグラウンド・ソナー
ミノフスキー粒子散布
ミノフスキー粒子体(マリオン・ウェルチ)
ミノフスキークラフト(低)
ミノフスキー粒子体(ブルーニー)
サイズ変化
マリオンちゃんニュータイプ占い
サイコミュ
ニュータイプ(ナナイ級)
マリオンエディッタ(目、髪、肌)
マリオン分身の術(満年齢と同数だけ)
サイキッカー(マリオン・ウェルチ)能力:ヒーリング、テレパシー
チョバムアーマー生成
Iフィールド(中低)
装甲材換装(ルナチタニウム・チタン合金セラミック複合材・ガンダリウムγ)
スペースドアーマー化
リアクティブ・アーマー化
水上仕様(水上スキー)
アプサラスアーマー生成
特殊オプション(アプサラスアーマー): ガンダリウムγ(換装可能)
サイコミュ
サイコミュリンクシステム
ビームコーティング
Iフィールド(中)
ミノフスキークラフト(中)
EXAMシステム(ノーマル)
色々ツッコミ要素があるな。
「サイコミュリンクシステムとか可動砲が多目的になってるとかなんでアプサラスIIIのメガ粒子砲がついてるのかとか色々あるけど……なんでEXAMシステム!」
確かに以前蓄積されたデータ(とマリオンちゃん反映部分)を抜いた、つまりEXAMシステムの原型のコピーを渡したけどさ!
「それは本体が離脱するとただの鉄くずになってしまうのは勿体無いと言うことで自律行動(暴走)させるために搭載した。敵味方が判別しないのは難点だが……君達単機なら問題あるまい?」
敵陣に突っ込んで俺達だけ暴れる……なるほど理には叶ってる……いや利に叶ってるのかな?理ってのは道理を通しているって意味だからな。他の人間からしたら俺達は道理からは外れてる。
「サイコミュリンクシステムはその名の通り、アプサラスアーマーのサイコミュをブルーディスティニーと同期させるための技術だ。クローン兵という人工ニュータイプの開発に1歩遅れたムラサメ研究所が奮起した成果だな。これによりファンネルのような単調な指示ではなく、従来通りの可動砲の追従制御を可能としている……ブルーディスティニーのサイコミュがどこにあるか判ればこんな手間は掛からなかったんだが」
俺達のサイコミュが異次元にあるせいでそのままでは使えない可能性があるからアプサラスアーマーにサイコミュを載せ、ブルーディスティニーと同期させる方向にしたのか。
「一応データ上ではEXAMシステムが起動、自律行動(暴走)してもサイコミュリンクシステムにより分離した状態でもブルーディスティニーだけは攻撃されない……はずだ」
確かに狙われるのは勘弁、当たるとは思わないが敵を全滅した後に自分の鎧と戦わないといけないとかネタ過ぎる。
「将来的には他の味方も識別するようにしたいのだが、処理が重くなって使い物にならなくないので要開発だ」
「そうなれば俺達だけ無人兵器の再現に成功するわけだ」
サイコミュが前提条件としてあるからニュータイプが生産できる俺達の時代が来るわけだ。
と言うか何気にXガンダムのビットモビルスーツみたいじゃね?分類上モビルアーマーだろうけど。
「多目的可動砲はマリオンの不思議能力で無尽蔵な補給が可能ということを活かして、ビーム以外にも積載量的に省いていたミサイル各種、バルカン、ノーマルハロ、対人ハロなどバリエーションを用意した。これでノイエ・ジールも恐るに足らん!」
無駄に多機能だな。
とはいっても多目的可動砲も1つの砲身ではカバーできず、自動ではあるが砲身を付け替えなくてはいけないからタイムラグが生じるから注意が必要そうだ。
「そしてキシリア部からの提供されたノイエ・ジールのIフィールドを搭載、これでブルーディスティニーとアプサラスアーマーは完全となる!!」
いやー気合入ってんなーギニアス。
気持ちはわかるけど。
うん、これってグリプスどころか逆シャアでも通じるんじゃね?下手したらF91まで通じる可能性がある。
「あ、アプサラスクローはおまけだね。クローそのものも一応ヒートホークと同じ原理があるからそこそこ攻撃力があるし、クローには大型ビーム砲を内蔵してある」
アプサラスクローの見た目はまんまSEEDのザムザザーですね。本当にありがとうございます。
通常状態だと両腕は腹?胴?に収納されている。
そしてアプサラスクローが展開されるとそこからメガ粒子砲が左右5門ずつ展開される。
更に本来ジェネレーターが3機必要だったが俺達が2機分を補うことで更に積載量を確保したことにより、ノイエ・ジールのIフィールドを搭載することが可能になったとも聞いた。
「つまりはパーフェクトアプサラスということだ!!」
「いや、そういうならパーフェクトブルーディスティニーだからな。もしくは連邦に習ってフルアーマーブルーディスティニーだからな」
フルアーマーはチョバムアーマー(レインボーゴースト)だからパーフェクトか?でも将来のことを考えるとパーフェクトとは言い辛いな。だからと言ってIIもなぁ、安直過ぎる。
ネームはともかく、出来は良い。むしろ良すぎる気もするけど。
「後はテストで不具合がないか調べるだけ……なんだけど、活躍する機会なんてしばらくなさそうなのが気がかりだ。半不老不死でなければ今頃発狂してるかもしれない」
そうなんだよなぁ。俺達やマリオンズの出番は当面ないような気がする。
死神の衣はそれなりに被害が出たおかげで、恐ろしく強いが強いだけでヤれるという認識で依頼キャンセルはなさそうなんだけど……まぁ1000人規模の部隊分の依頼料と維持費を出してもらう予定だからとんでもない金額になるけどね。
「ま、次回の戦争はもしかしたらニューギニア特別地区の武力を恐れての死神包囲網かもしれないと思って頑張ったら?」
「ないな。少なくともジオンはなかろう。人質としてデギン閣下、経緯は違うがキシリアまでこちらにいるのだ。ギレンが抹殺しようと動こうにも世論が動かんだろ」
それもそうか……ってダルマさんを人質として預かったつもりはないぞ。
その証拠にヒールリストに入っている。決して人材育成が優秀だからではないぞ?本当だぞ?
最近、本人は気づかないけどたまに会うキシリアが訝しげにしているがそこはスルーだ。
キシリアよ……ブルーパプワに本格的に加入するというなら究極のアンチエイジングをしてやってもいいぞ?
「連邦程度が敵になったところでティターンズは反乱起こして終了だ。ジャミトフとイーサンがブルーニーを敵に回すなんて馬鹿なことはしないだろうよ。むしろティターンズから協力要請が来て死神様大暴れ……いいな、それは」
おい、俺達以上にジェノサイド的な思考になってないか?
まぁ核ボタンみたいな簡単スピーディな兵器は俺達自身以外は保有してないから大丈夫だとは思うけど。
「次回の戦争はジオンVS連邦か、ティターンズVS連邦か、ティターンズVSエゥーゴ以外ないだろう」
「いや、大穴狙いでジオンVSアナハイムなんてのもあるかもしれないぞ」
「……それはあるかもしれないな」
アナハイムは所詮ただの企業。
領土があろうと生産力や資金力があったところで軍事力は保有してない。
ジオンが侵攻する大義はSEEDDESTINYのデュランダルがロゴスに責任転嫁した時と同じような感じになるかな。
もっともその場合は俺達もまとめて死の商人とされそうだけど……
「そこは必死に対象から外すだろうね。何回も言うけどジオンは絶対敵にならないと思うからね」
「それも依頼されなければ、だけどな」
……まさかアナハイムが俺達を雇うなんて展開は、ない、よな?
「ハッ?!パーフェクトアプサラスはムーバブルフレームを導入してからだった!」
「ああ、そういやこれはまだモノコックだったな。そうか、ムーバブルフレーム化するとアプサラスVの完成も近そうだな」
軽量化されれば積載量も増えることになるだろう。
そうすれば、アプサラス(鉄の子宮)から死神が舞い降りるなんていう絶景(絶望的風景の略)が見れることだろう。
「ところで、マリオンちゃん。終始黙ってるけどどしたの?」
「……いえ、私の居ないEXAMシステムというのはやはり不思議だと思いまして」
俺にはわからない、EXAMシステムとほぼ同一の存在であるマリオンちゃんは何かを感じているようだ。