第四百八話
「ん?何か反応があったようだが……まぁ脅威ではないようだから問題はないか」
ミソロギアと同じように時空を渡って訪れを察知したアレンだったが、意識は興味よりも危険度に比重を寄せていた。
時空を渡ってきたのはニュータイプにしてベテランパイロットであるアムロとシャアの2人で、しかもνガンダムまで渡ってきたが、前の世界ではHi-νガンダム、ナイチンゲールなどを操るアムロ達とおまけの連合軍を撃退したのだからたった2人で、しかも前の世界基準でいうと現役機ではあるものの旧式とは言わないがサブ機でしかないνガンダムが1機程度ではミソロギアとしての危険度はそれほど高いものではないと感覚的に判断された上にこの世界は過去であるため目新しい技術が無いという残念感が強く、むしろνガンダムというテコ入れがあったなら危機感よりも歓迎する色が強いために見過ごされることとなった。
もっとも後で時渡りを観測しながらデータ収集を怠ってしまったとアレンはしばらく凹んでいたりするが今は関係ない。
「やはり辿った歴史が違えば人も変わるものだな。ハマーンがコーヒーやビターチョコを好むとはな」
「コーヒーなんて泥水でしょ。アレンの入れてくれた紅茶が至高、それが私の真理!ビターチョコも別に食べないことはないけど確かに好きってわけじゃないわね……この世界の私、大人ぶってない?」
「事実大人だろう……それと自分も、な」
「私は16歳だから問題ないわ」
「肉体的にはそうだが、それを言っていたら永遠に変わらないことになるぞ」
知っての通りミソロギアの住人は老化とは無縁で、しかも最近アレンは手術が面倒になってきてリアルエルフ(成長期が終了すると老化が止まる)とする遺伝子を開発中だったりする。
「これなら私もこの世界の私に会っても大丈夫そうね。多分私だなんて思えないでしょ」
「さて、それはどうかな。最大の懸念事項が解決していないのだから油断するな」
「本人同士の共鳴、ね」
「ああ。私も気をつけるし、この世界のハマーンにも忠告してあるがハマーンも気をつけるように」
「もちろんよ。そもそもアレンみたいにサイコミュなしで頻繁に共鳴することなんてないわよ。何か衝撃的なことがあれば別でしょうけど……それこそアレンのプレッシャーに引き摺られて共鳴するって方がありそうじゃない?」
「……無いとは言えないな」
初めての会合ともなればトラブルは付き物である。しかもそれが世界征服間近だと思っている軍組織ともなればなおさらである。
「アレンも気をつけてね?」
「そうしよう」
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内容があまりなくて申し訳ない。
体調は今日の夕方頃にはだいぶ回復したのですが、あまり寝れなかったことが影響してうっかり寝過ごしてアイディアが浮かびませんでした。