第四百二十六話
「不思議なものだな」
ハマーン閣下がアーガマを討ち取るために新型MSを送った。
そのMSはドライセン……前の世界で私が開発したMSと同じ名前だ。しかもデザインやコンセプトも同じと来ている。
もっとも私のドライセンの方が全体的にスペックは上で、射撃能力にも優れているから近接戦闘を主軸としているこの世界のドライセンは完全劣化と言える。
しかし、この世界に私は存在しない……少なくともネオ・ジオン関係にいないのは確実らしい。ハマーン閣下が「こんな危険人物を野放しにしてはいつコロニーが消されるかわからん」と言って徹底的に探したようだから間違いない……間違いはないが言い分が失礼だ。事実だったとしても。
にも関わらずドライセンがネオ・ジオンで開発されるというのは不思議なものだ。
もしかするとジェガンが開発されたのもこんな感じなのだろうか。
「それにアーガマにZZガンダムが配備されたというし……というか何故かジュドー達がアーガマに乗っているのはなんでだ?ニュータイプ研究所が動いていないようだからニュータイプとして徴兵されたって感じではないようだし、訓練されているように感じない。むしろこちらのジュドー達よりも野性味がある……いや、出会った当時はもっと酷かった気がするな。この世界のジュドー達は悪ガキ、こちらのジュドーはゴロツキのようだったな」
後もう少し私が拾うのが遅れたら犯罪者になっていたのでこの世界のジュドー達は真っ当な道を歩んで……冷静に考えると一般的に言うとMSを操って人殺しをしているのが真っ当な道か?
何にせよせっかくニュータイプの同一存在という実験台を確保し損ねたようだ。拐うのもありか?でも知られるとリィナ・アーシタの対処が面倒そうだな。それに経験を積み重ねてどう成長するのかも気になる。
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スランプでなかなか書くことができていません。
短くて申し訳ない。