第四百五十三話
「ちょっと?!あんたも一緒に来ないの?!」
という声をエルの最後の言葉を聞こえたが、無視してシルメリアにコンテナを持たせて発進させる。
そういえばエルには私が人形であることは知らなかったな。まぁ母艦級で別個体で会うことになるし問題ないだろう。
この人形にはまだ別の仕事がある。
1つはこのガルダ級を無人運用できるように改造することだ。
カラバの人間を解放すると運用する人間がいなくなる。だが、だからと言ってプルシリーズを乗せるのはリターンに見合わない。
それに宇宙よりもハードルが高いとはいえ、大気圏内で航空機を操縦するのは難しいものではない。航空機が現在無人運転ではない理由がミノフスキー粒子の存在と雇用創出に過ぎず、技術的には確立されているのだからサイコミュでMSの無人化を実現している私達にとっては簡単なものだ。そもそも航空機は複雑な機動など戦闘機でもなければしないので難易度はもとより低い。
もっとも飛ばしながら改造するのは多少難易度が上がるが。
そして次にやるべきは――
「次は物資の運搬作業か」
私達の物ではなく、ガルダ級に載せられていた物資の、だ。
私が求めたのはガルダ級のみで搭載された物は含まれていないからだ。
「というわけでスケジュール通り動くように」
面倒ではあるが運搬計画も既に作ったので通達しておく。
予備のMSはないがSFSのド・ダイ改……エゥーゴはスペースノイド系の組織であるのはわかるがジオンの色を残し過ぎだろう……が残されているから輸送に困ることはない。
ついでにアーガマにガンダムmk-IIを届けるようにもしている。まぁZZガンダムのコア・ファイターはこの後ハマーンと話し合わなければならないが。
「ハヤト・コバヤシは最後でいいんだな」
「ああ、責任者が途中で逃げ出すなんてありえん」
上司の鏡だな。まぁ上司とは言っても軍ではなく普通の会社の上司だが。
軍人の上層部ともなれば生き延びることが最優先事項だ。そうでなければ指揮が崩壊してしまえば被害は拡大する。
だからこそ泥水を啜ってでも生き長らえる必要があるのだがな。
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すいません。まとまった睡眠が最近取れず、体調不良が続き、文字が少なくなりました。