第四百六十四話
「というわけで勢いでコンペイトウを攻略することになった」
主要人物を集め、会議を開いた。
メンツは、ハマーン、イリア、プルツー、プル22、ジャミトフとその側近3名、スミレ、カミーユ、ファ、フォウ、シローだ。
ロザミアは会議には不向きで基本参加しない。アイナはこのような軍事向きの会議は参加せずに政に関わることにはシローと交代して参加している。
同世界のジュドー達は見習いなので論外だ。ああ、ただしアイナ同様、政の会議ではリィナが参加することはある。
やはりプルシリーズが主体である以上は女性の意見は多い方が助かる部分が多い。
「宇宙で数少ない要塞と呼ばれる存在を勢いで攻略しようって言えるのは私達ぐらいよね」
「アレンお父様はお力を持ってすれば当然です」
「お父様万歳」
と胸を張ってドヤるハマーン、それに続くプルツーとプル22に賛美。
これは一種の開会宣言のようなものとなっているので他の者達は本題に入った。
「戦力そのものは母艦級が既に完成している以上問題はないだろう。しかし人員は足りるのか?コロニーの防衛が手薄になりすぎる」
「その点はプルシリーズの増産を予定している。加えて万が一コロニー残存戦力で対応不可能なほどの戦力が差し向けられた場合はコロニーレーザーを使用する」
「いきなり切り札を切るのか……まぁ本当の切り札はアレンそのものだから問題ないか」
ミソロギアがコロニーレーザーを所有することが知れると同種の兵器で対抗されることが考えられるわけだが、この世界で私の能力を知る者で権力を持つのはハマーン閣下しかおらず、しかもどの程度の力があるのかも知らないため、前の世界のように全自動ソーラ・システムなどという凝ったものを用意することはないし、思いついたとしても指示を出した段階でアレン人形を通して察知することができるので前のような失態……いや、あれは時渡りを起こすことがわかっていたから察知できなかっただけか、何にしても未然に防ぐことが可能だろう。
「コンペイトウの制圧戦で想定される歩兵戦にアレン人形を出すと資料にありますが、つまりアレンさんが全て担う予定なんですか?さすがに大変なのでは?」
「一応余裕を保っている予定だが、長期化を避けるために一時的にコロニー内のアレン人形の操縦を止める予定だ」
「でも先程プルさん達を増やすと言っていましたよね。アレン人形は教育や監督の軸になっていると聞いていますが、大丈夫なんですか?」
む、確かにファの言う通り、プルシリーズを一時的にとはいえ野放しにするのは危険か?
「短期で解決せずに、多少時間掛けてでも余裕を保って対応した方がいいと思います」
「ふむ、即答はしないが、検討しておく」