第四百八十話
ミサイル砲台と言うものはあまり興味がなかったが、コンペイトウの防衛に使われているのを見ると少し興味が出た。
改造するとなるとまたリソースが割かれるので今は我慢するが、そもそも改造しようにもミサイル砲台というのは形としては既に完成していると言ってもいい。
ミソロギアは守るものが増えたことで今までのようなMSとMDだけに頼るのは非効率……いや、防衛力に不安というべきか、ミサイルはただただ消費するのでMSとMDの方が効率自体はいいのだから。
しかし、MSやMDだけでは敵がミノフスキー粒子を散布しない可能性が出てくる。なぜならこちらがそれに依存した兵器を用意していないと知られている場合は散布する必要性がないからだ。
それではせっかくのサイコミュの強みであるミノフスキー粒子下における遠隔操作や通信などがなくなる。つまり相手も無人機や遠隔操作が行え、通信も自由に使える。
動きのある戦場ならいいが、コンペイトウやミソロギアの現在の防衛網の範囲外で張り付かれるとコロニーレーザーぐらいしかない……一応アッティスの武装に狙撃用メガ粒子砲があるがIフィールドで防げる。
それに将来再び時を渡ることを考えると必要になるだろう。今回のように友好組織がすぐに見つかるとも限らないのだから防衛力強化は外せない。
格納スペースにも余裕があることだし砲台とミサイルを増産、それと順調にスクラップが集まっているのでそれを修理したりキメラ化させてMD化している。前の世界でレナス以外は使い捨てたから改めて使い捨てるのに惜しくない戦力を保有しておくことにした。
「ふむ、コンペイトウという名は変えた方がいいかな」
「あ、じゃあ公募したらどう?こういうイベントは大々的にやれば盛り上がるわよ。遠征に行ってる子達のストレス解消にもなるでしょうし」
ふむ、面倒だから私が決めようと思っていたが、確かに気晴らしも必要か。
特に拒否する理由もないので手配するように指示を出す。
とは言っても公示するのはコンペイトウと合流してからにした方が楽しめるだろう
「ちなみにアレンが名付けるなら何にするの」
「テトラポッドだ」
「そのまま過ぎよ」
とハマーンが笑う。
わかりやすさではこれ以上ない……こともないか、宇宙に住む者にテトラポッド(消波ブロック)なんて知らなくて当然だ。
「何か決め事しとく?MSはだいたいギリシャ語だけど」
「せっかくイベントとするのだからそのような制限を設けるつもりはない」
「アレン・メテオ、ブレイク・ザ・ワールド、、愛の巣……んー何がいいかなぁ」
……ネーミングセンスがない自覚はあるが、ハマーンも結構ひどいと思うぞ。