第六百五十七話
シルメリアの追加武装の名前を考えていたが、使用頻度から考えるとあまり難しく考える必要もないかとS(シルメリア)・砲撃フレーム、そのうちL(レナス)も用意するが、今のところは砲撃フレームとだけ呼ぶ。あまり凝った名前にすると名前と用途が一致せず、探すのに苦労するのでそのままとした。
肉体年齢も脳も健康そのもので問題はないのだが、人間の記憶能力というものには限度がある。もちろん私も例外ではない。それを補うための補助脳の開発も進んでいるが、それが実装できたところで記憶はこれからも増え続けることを考えれば足りなくなるのは明白だ。
「撃ち方、始め」
号令とともにシルメリア・砲撃フレーム100機がアトミック・バズーカを改良して作り出した長砲身のキャノン砲が両肩から砲弾を吐き出す。
「観測――」
「あれ、例の弾頭が使えるのよね」
「Mk.82か、もちろんだ」
そのためにGP02のアトミック・バズーカを基に作り上げたのだから当然だ。
「100機のMSからあれが放たれたら地球が終わっちゃうわよ」
私もさすがにアレを実際に撃つつもりはないが、撃てるように作るのにロマンがある……だけでなく、時渡りも想定しておくとこういう兵器も用意しておくべきだ……決して遊び半分で作ったのではない。使ってもせいぜいがクラスター弾頭や気化爆弾ぐらいだろう。
それに前の世界でも同様だったが、なぜか核兵器でも外部から破壊するのは難易度が高いジャブローがティターンズの手によって内部から核で焼かれてしまっているので核を使う必要性があるほどの面倒な基地は存在しないのでアムロ・レイのような殺すのに面倒だった場合など以外で使う必要性もないだろう。
「ステップ2へ移行」
発射後にすぐ移動して次のポイントへと向かうその速度はレナスやシルメリアに大きく劣るもののMDに搭載されている核融合炉を2基搭載させ、試作型ではあるがミノフスキー・クラフトによるホバリングさせていることがミソだ。
ミソロギアでは初のオリジナルミノフスキー・クラフトであるためまだまだ問題点が多いが、ミノフスキー・クラフトは戦闘時にわざわざミノフスキー粒子を散布する必要がなく、自機が捕捉されにくいことがメリットである。
新技術の導入にMDはどうかと思ったが、ミノフスキー・クラフトそのものの技術は連邦の方が先駆者であるため問題ないと判断した。
「ポイントに到達。時間通りです。続けて走行射撃テストに移行」
……やはりホバリング中に砲撃は現実的ではないか。
シルメリア・砲撃フレームは今までの安定性を何処かに忘れてきたのかというほどバランスを崩して無様に転倒。
「改善の余地ありだな」
「……ところで今更なんだけど、連邦基地の真ん前でこんな試験していいの?」