第六百六十七話
「ハァ……大規模戦を期待していたのにこの程度か」
連邦軍は完全に軍備を整えきる前に資源採取基地の同時攻略を開始した。
10万人を超える国民を拉致され、更にその名前も定期的にネットや電波をジャックしてテレビやラジオなどで流しているから国民の声やそれを利用しようとする政治家達からの正論という圧力で討伐が急がされた……だけだったらよかったのだが、問題は大軍を動かすには私達の規模が小さいことにある。
ネオ・ジオンの派生組織という認識である連邦軍としてはネオ・ジオンの精鋭が独立したというのが概ねの見解で固まっているため、ネオ・ジオンよりも小さい組織……まぁ外から見ればそうだろうが……そんな組織にネオ・ジオンとの戦い以上の戦力を投入するのは如何なものか、という軍略を知らない政治家らしい意見が主流となり、中規模程度のものとなってしまった。
私達の戦力の情報を伝えたなら違ったのだろうがわざわざ戦力情報を流すのは馬鹿らしいのでさすがにそんなことはしなかったが……非公式での戦闘で何度も痛い目にあっているというのに馬鹿な奴らだ。もっともその痛い目にあっているデータは今では隅に追いやられた政治家連中の派閥なのでわざわざ失態の情報を共有などしようと思わないのも理解できるが。
「たかが200機程度ではいいデータは期待できないな」
正確に言えばMS120機、メガライダー5機、コア・ブースターIIが75機……そして有象無象の戦闘機が100機いるが、前回の戦闘でセイバーフィッシュやトリアーエズは攻撃力的に脅威にならないことが判明した。他にもMSが乗るSFSがいたりするが、論外だ。
「せめて10箇所同時ではなく集中運用してくれればよかったが」
まぁ私達相手でなければ資源採取基地は手薄で、200を超える戦力は過剰戦力と取られても仕方ないが。