第六百六十九話
外交の場でプルツー達が自爆テロにあった。
正確に言えば連邦が仕掛けた暗殺だが、実行犯は文字通り自爆して死亡しているため死人に口なし。調査自分達が仕掛けた暗殺なので調査はおざなり、まぁ一部知らない者が熱心に調べていたりするが上から圧力を掛けられて沈黙。
ただ1つだけ褒める点があるとすればこれらを指示した人物がその自爆テロに巻き込まれるような位置にいたことだろう。安全のために距離を取っていたがそれでも被害がないほどではなく、実際火傷を負っている。後ろ暗い手段を取る割には根性があるな。
もっともその根性が入った大臣も結果を見て、顔が引きつっていたが。
プルツーとサポートをするジャミトフと身近で自爆。通常なら身元もわからないほどの爆発だったが、まぁ私の作品の中でもっとも優れていると言っても過言ではないプルツーでは相手が悪かったとしか言いようがない。
自爆直前に触手で持ち上げて距離を離して威力を下げ、ジャミトフの前に立ち、折り畳まれていた携行シールドを展開して自身が盾になる。
このシールドで常人でも爆発の熱や飛来物は防ぐことができるが爆発の衝撃はシールドを支える本人が耐えきれず吹き飛ぶ……が、それを実現できるのがプルツーである。
いくら自作自演だとしても要人の会合で階層全てを薙ぎ払うほどの威力のあるものを使わせれば不審を抱かせることになり、現状連邦軍は完敗、更には大気圏まで抑えられているのでコロニー落としをも実行する可能性がある以上は迂闊な行動は控えておくべきなのだが……しかし、連邦の裏の裏まで知っているジャミトフ・ハイマンを抹殺するというのはこれらのリスクを踏まえた上でも遂行すべきとである、という思惑の基に自爆の威力は連邦側は死者が出な
い程度に抑えられたわけだが、その抑えられた威力が常人なら必殺であった。
しかしプルツーはそれを正面から耐えきり――
「さすがにこのような場所で会合を続けるわけにはいけませんね。代わりの部屋を手配していただけますか」
と何事もなかったように会合を続けるつもりであると表明した時の周りの反応は見ものだったな。ジャミトフもさすがに部屋を吹き飛ばす爆発を無傷で済むとは思っていなかったようで愕然としていた。
ジャミトフはプルシリーズと共にいる時間が長いが、前線、特に生身で活動する最前線に出ることはないのでその目でプルシリーズの性能を見るのは初めてだったから驚いたのだろう。身体能力に秀でているとは言っても爆発を無傷で耐えられるとは思わないものだからな。普通は。
ちなみにこの自作自演自爆テロ、私はもちろん、教えてはいないがプルツーも察知していたが、その思惑と規模も把握していたからこそ阻止もせず、真っ向から受けることで相手方に精神的圧力を与えることを目論み、そして成功し、多くの資源を手にすることができた。