波動砲奇行文。
はしご 13件目
全員の戦闘準備が整った。
なのはさん達は杖を構え。
シグナムさん達は剣を構え。
ヴィヴィオはカメラを構えた。
「うむ、うむ。
なのはさん達はともかく、シグナムさん達は同じ顔だから意気込んでいても存在自体がある種のホラー。
で、おめぇ誰だ」
「リインフォースだ」
「どっから沸いて出た」
「本からだ」
なにそれこわい。
しかしリインフォースとはどこかで聞いたような名前である。
「何だったっけ、ヴィヴィオ」
「八神家最後の住人じゃないかな」
……あぁ、あの人形か。
そういやリインとかいう名前だったような気がする。
姿も、あの人形を大きくしたらこんな感じになりそうだ。
しかし名前にフォースが入っているとか、なんて死亡フラグ満載な奴。
エターナルな何かを使ったらもう朝日は拝めない。
「てか成長して人形サイズまで縮むのか。
リイン、お前実はもうお婆ちゃんだったりするのか?」
「主はやて。
この狐、敵意ありと判断して攻撃に移りたいのですがよろしいですか?」
「ええで」
よくねぇよ車椅子の仔狸が。
ほら、余計なこと言うからリインさんがオーラを纏ってるじゃないか。
ちょ、それで殴ると痛いからやめてね。
「じゃあ準備も出来たみたいだし、みんな配置に着こうか!
……お稲荷さん、どうしたのその頭」
「狐パパ、無駄に頑丈だから。
攻撃がなかなか効かないからってこうなった」
一撃でいいじゃん。
何で連撃するかな。
てか何かデジャヴだし。
どうやら俺は大仏頭と縁があるらしい。
実にいらない縁である。
「そ、そうなの?
まぁともかく、これからが最終決戦だよ!
お稲荷さんとヴィヴィオも、気を引き締めていくよ!」
「カメラマンに何期待してるのこの人。
まぁ俺に被害が来ないならそれに越したことはない。
ヴィヴィオ、しっかり写真に収めて宿題のネタにしろ」
「そういう趣旨でここにいることを忘れていたヴィヴィオであった。
狐パパのバカー!
やなこと思い出させないでよ!」
いいじゃん、もう。
ありのままを書いて提出すれば。
コピペで卒論が通るんだぜ。
小学生用の論文なら余裕で通るさ。
廊下には立たされるかもだが。
そんな事をしているうちに、なのはさんも戦闘配置についた。
はやても車椅子ごと空中に浮いている。
空を飛ぶなら車椅子は要らないんじゃないかと思った次第である。
というか、いつの間に魔法行使のやり方を教わったのだろうか。
「スターズ・ライトニングは結界維持の補助に全力を注いでね!
私達は魔力充填、発射可能になったら宣言して!」
なのはさんが叫ぶ。
地上のチビッ子達は、よく分からんシールドを幾重か張った。
あれがきっとATフィールド。
チビッ子達の心の壁は厚いようである。
なのはズ、はやてズ、フェイトズの所にはヒカリが集まる。
次元の狭間でバッツ達がオメガと戦うときの心境はこんな感じなのだろうか。
言うなれば、波動砲発射5秒前。
ヴィータズはハンマーをでかくした。
両側からあれで叩かれたら、ボガンじゃなくてプチッだろう。
シグナムさんズは剣を弓にしている。
番えている矢にはほとばしるオーラ。
さながら、屠龍を放つチェスターのようである。
「狐パパ。
ゲームでやってる状況をリアルで見た感想は?」
「かっとしてやっていたが、リアルに見るとボスが可哀想に思えてきた。
今度からはもう少し自重する」
その光景を次々と富竹フラッシュしていくヴィヴィオ。
たくましい子に育ったようだ。
「スカさん!
お願いします!」
「任せたまえ」
なのはさんの声に応えるスカさん。
全員に囲まれていた闇の書から、黒いナニカが現れた。
なるほど、あれがエボン=ジュか。
「富竹フラッシュ! 富竹フラッシュ!」
ヴィヴィオ、お前は少し落ち着け。
ほら、波動砲発射の瞬間だぞ。
「ブラスタービットでのドーピングは出来ないけど。
これが本当の私達の!」
「全力全開なの!」
『貫け閃光・スターライトブレイカー』
「状況が飲み込めないんだけど……撃てばいいの?」
「はやてを助けるんだ……!!」
『雷光一閃・プラズマザンバーブレイカー』
「大体あいつのせいなのは分かるんやけど、なんやしっくりこん」
「力を貸して! リィンフォース!」
『終焉の笛・ラグナロクブレイカー』
「あたしだって成長してるんだ!」
「嘘だ!!」
『轟天爆砕・ギガントシュラーク』
「まさかもう一度戦う事になろうとはな」
「そうか、既に通ってきた道か。
迷惑をかけるな」
『翔けよ隼・シュツルムファルケン』
「ティア」
「なに?」
「ぶっちゃけ結界維持、無理じゃない?」
「何言ってるのよ。
私は作戦を聞いた当初から諦めてたわ」
『はぁ……』
「エリオくん……」
「大丈夫だよ、キャロ。
こういう状況になったとき、切り抜ける呪文を稲荷さんから聞いたんだ」
「うん……!」
「キャロの手は、絶対に離さないから。
一緒に唱えよう」
『バルス』
「お前、盾の守護獣だろう?」
「私は過去のお前だ」
「いかに未来の私であっても、無理な事はある」
「お前に出来ないことが私に出来るわけがなかろう」
『キャイン』
「みんな、諦めちゃダメ!」
「そうよ!
結界の1つや2つ!」
「過去の私と、クラールヴィントが軽くやってくれるわ!」
「未来の私とクラールヴィントが居るんだから防げて当然よ!」
『……えっ』
結界組がカオスである。
分からんでもないが。
さて、エボン=ジュはというと、出現と同時にヒカリに包まれて既に見えないわけで。
俺達はというと。
「キングダムハーツは、どんな闇の書でも消し去ることの出来る心。
光なんだ!!」
「狐パパ!
ヴィヴィオはいつでもそばにいるよ!
これからも、ずっと!
必ず、絶対帰るから!」
「約束だぞ!」
光が凄すぎて写真を撮っても真っ白なので、撮影を諦めて遊んでおります。
なんかこう、周りが騒がしい時って無駄にテンション上がるよね。
てか光に包まれる闇から連想した、突然のネタ振りに応えてくれたヴィヴィオには拍手を送りたい。
● ○ ● ○ ● ○
しばらくして視界が元に戻る。
それに少し遅れて、結界も解かれたようだ。
空に浮いていた人達は、今は全員公園の地に足を付けている。
余韻。
先程までの大騒ぎが嘘のように、静寂が辺りを包んでいる。
やがて、ポツリポツリと言葉がこぼれ始める。
「私らな、死ぬ思いしてめっちゃ頑張ったんよ」
「それでも結局私達だけじゃ倒せなかったから、宇宙空間に転送してアルカンシェルで消滅させたんだよね」
「あの時ははやてちゃんが闇に飲まれちゃうし、大変だったよねー」
へぇ。
「アニメにしたら、2〜3話は続くんやないかって思うくらいの決戦やったのに」
「今回の戦いは、ワードのA4用紙2〜3枚で書き終わるくらい簡単に終わったね」
「作戦採用したのは私だけど……何か納得できないの」
やはりラスボスには、攻撃させる暇を与えずに総攻撃で沈させるのが一番だからな。
むしろ相手の攻撃ターンになると、裏世界の闇王の如く一瞬で地獄絵図と化す。
で、スカさん。
そっちはどうなった?
「あぁ、暴走体も処理できたし問題は無いよ。
この本は、普通のデバイスになった」
「本の形のUSBと申すか。
ここまででかいと、テラレベルで保存できそう。
良かったな、はやて」
「あんな?
闇の書とか魔法とか色々聞いて分かったんやけど。
デバイスの意味合いがちゃうで」
マジでか。
「因みにデバイスとは私だ」
「おめぇ誰だ」
「リインフォースだ」
「どっから沸いて出た」
「本からだ」
なにそれこわい。
全てが片付いた頃には、六課組の皆さんはいつぞやのスカさん達のように体が透けてきまして。
多分、この戦闘の為だけに呼んだのがドラゴンボールにバレた。
去り際に全員から、戻ったら覚えていなさいコールを貰ったのでこの世界に永住したい稲荷です。
「なのはさん、もう未来に帰らずにここで暮らそう。
翠屋継いで、戦闘もせず平和に暮らそう。
未来に戻ったらフルボッコフラグ。
俺、なのはさんと結婚して幸せな生活を送るんだ……」
「え、あ……うん。いいよ!
式はどこであげよっか?」
「よくないわドアホウ共。
狐パパはいつもの事として、なのはママまで乗せられてどうする」
「だってヴィヴィオ……
ようやく、ようやくお稲荷さんが私にプロポーズしてくれたんだよ?
是が非でもこのフラグを回収しないと……!!」
「落ち着いて、なのはママ。
落ち着いてもう一度、狐パパのセリフを思い返してみて。
フラグはフラグでも、死亡フラグだから。
回収したら死ぬから。
狐パパが」
……てか、よくよく考えたら、向こうに戻っても奴らに関わりを持たなければそれでいいんじゃないか?
即ち、地球に居れば安全が無事になる。
ヴィヴィオ、お前は聖小に入学決定だ。
魔法世界に行くと、いつかち合うか分かったものじゃないからな。
「そうきたか。
だが勉強したくないでござる」
魔法学校に行くと、そのただでさえ嫌な勉強に加えて戦闘が追加されるぞ。
「ちょ、待ってよ。
なのはママも狐パパも居ない状態でヴィヴィオが出来るせんとうなんて、お湯に浸かるくらいなんだけど」
ウホッ、いい銭湯。
てかお前まだ自分で髪も洗えないのか。
仕方ないから今度シャンプーハット買ってやる。
「わーい!
アヒルさんも買ってくれるとテラウレシス」
DASH村のアヒル村長でもいいかね。
「いいよ!
じゃあ早く買いに行こー!」
「あ、待ってよ!
私も行くから!
というかお稲荷さん、私もヴィヴィオの好感度上げたいな」
口に出した時点で無理だと思われる。
てか何でこんな話になったんだっけか。
「狐パパ、なのはママ、はやくー!!」
まぁ、忘れるくらいだから別に大した話だった訳でもあるまい。
さて、どこに行けばアヒル村長は売ってるかね。
「……稲荷さん達、行っちゃったの」
「あの人ら、完全に私らの事忘れ去ってるな……
私の将来をかけた決戦してたって自覚あるんかいな」
「まぁまぁ落ち着いて、なのは、はやて。
実際私も全然戦った感じしないもの。
ただ全力でプラズマザンバーブレイカーを撃っただけ」
「私としては、闇の書なんていうレアな物を触らせてくれただけで満足しているよ。
あぁ、本当に稲荷くんがいると面白い」
「えぇ、そうね。
でもまぁ、あの空気を壊すのも可哀想だし今日は帰りましょうか。
ジェイル、あなたウチでご飯食べてく?」
「いいのかい?
ではご相伴に預かるとするか」
「……私はここで空気を読んで、八神さんちか高町さんちで晩ご飯を食べるべきなんだろうか。
それとも子供らしく、2人の間に……?
憎い。
精神年齢大人な自分が憎い」
「ならアリシアちゃんは今日ウチにきぃや。
てかスカさんとプレシアさんって、もしかするともしかするんか?」
「ありがとう。
そして多分とだけ答えておくわ」
「そか。
また難儀やな。
なら、今日は私の回復と、リィンフォースという家族も増えたっちゅーことでパーティーや!
なのはちゃんとフェイトちゃんも参加してや!」
「ほんと!?
いくいく、いくの!
お母さんには連絡入れとく!」
「あ、私もいいの?
じゃあ母さん、今日ははやての家に行ってきます」
「分かったわ。
はやてちゃん、フェイトとアリシアとよろしくね?」
「任せてください!」
「よかったなリインフォース。
今日は主はやてがパーティーをするらしいぞ」
「あぁ、楽しみだ」
「はやての料理はギガウマだからな!
あたしも楽しみだぜ!」
「そうなのか」
「私もお料理のお手伝いしようかしら」
「この期に及んでまだ命を取ろうとするのか。
シャマルの名の間に奪った命を入れて、今後はお前のことをシャメイマルと呼ぶぞ?」
「シグナム……あなたも中々言うわね。
私の名前で遊ぶのなんて稲荷さんくらいかと思ってたけど」
「てかザフィーラは何が食いたいんだ?
あたしは食後にアイスがでれば、何でもいいけど」
「……ペディグリーチャム。
ざく切りビーフ&野菜で頼む」
お久しぶりです。
ようやっとまとまった休みが訪れました。
でもワードA4サイズ1ページくらい書いたら眠くなる日々。
車に興味がないのに車販売という苦痛。
10円ハゲが出来る日も遠くない気がします。
防衛策として、怒られてもノルマなんぞ気にせずテキトーにやり始めてるアメフラシ。
でもティーダやティアナ、スバルとかには興味あります。
そんな中、通勤途中で前方を走るフリードを発見しました。
お前も車だったのかと勝手にテンション上がってたら、リアモニターでなのはが上映中。
何か色々納得しました。
人数が増えても結局喋るのは主要キャラ。
書き終わって読み返して。
湧き上がる疑問。
久遠はどこ行った。
最近なのはさんよりヴィヴィオが好きなアメフラシ。
聞けば後輩の両親は、15歳離れているのだとか。
つまり21歳で結婚したら、奥様は小学生。
アメフラシにもまだ希望は残っていそうです。
長々と書くと、後書きが本編のタグが付くのでこの辺りで。
未来人との絡みを期待していた方、すんまそん。
力量不足でした。
やっぱ20人近くを動かすのは至難の業。
要精進、なのです。
8月6日。
にじファンを覗いたら、歌詞転載に関するガイドラインなるものがアメフラシのユーザーページに赤く燦然と輝いていました。
ゆっくり、冷静に、頭に思うことは1つ。
ヤバス。
という訳で一部修正。
後、StS時のレールガンも修正しないといかんのかも。
新作だーと思った方、誠にすみませんでした。
チキンなアメフラシを許してください。
後、感想もすみません。
読んでます。
でも返せてません。
どこから返せるかわかりませんが、気長にお待ちください。
きっと返します。
そして、本編書いてる片手間になのはさん視点の駄文を書いたのが少し貯まったのだけどどうしよう。
突拍子も無い内容になっているので、捨ててしまってもいいやもしれん。
投下すべきかスルーか。
誰か教えてえろいひと!